C級スポット探索日記

C級スポット探索日記

各地の資料館・博物館・珍スポを回り倒すのが趣味です。転勤族(神奈川→埼玉→長野)

松本市 安曇資料館

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© OpenStreetMap contributors

長野県中部には、安曇野と安曇(あづみ)という2つの地域があります。ややこしい。

安曇には上高地白骨温泉穂高岳乗鞍岳などの山岳があります。あれ、意外に有名な観光地が多いですね。なおワサビは無いようなので、「安曇野にワサビを食べに行こう」として間違えて安曇に来ても、そこにワサビはいません。眠ってなどいません。

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(右の写真は松本市ホームページから)

松本から岐阜県高山市をつなぐ国道158号の途中で、道の駅 風穴の里がありますが、ここから5分ほど歩いたところに安曇資料館があるのです。

道の駅にはレストランや売店があり、安曇の名物で長野県3大漬物の1つだと言う「いねこき菜」を使ったおやきが食べられます。なお「長野産3大漬物」について検索してみたところ、何もヒットしませんでした。あとの2つは何だろう、気になるなぁ(野沢菜をつまみながら)

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安曇資料館は入館無料ですが、土日祝日しかやってません。あと12月~4月は冬季休館。私が行ったのは11月末でしたが、雪がぱらついてましたからね。さすが山岳地帯。

この地区はもともと安曇村でしたが、2005年に他3村と一緒に松本市に吸収されました。統合されて薄れていく地域の歴史を、資料館は残す意義があるんでしょうね。あぁ寒い。

 

安曇村上高地をはじめとした優良な観光資源を持っているので財政的に余裕ではと思うわけですが、(公財)日本都市センターのレポートだと、むしろ資金基盤が怪しいので合併したかったようです。

市町村合併にありがちな紛争も、ググった限りでは特に無かったらしい。仲が悪すぎて隙あらば隣村の水路に毒を投げ入れる長野県民にしては希少な例である。当時の松本市の人口が21万に対して、吸収元4村あわせても2万しか無いから、21-2=33-4ということで力の差がありすぎてVやねん松本市ということだろう。

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最初の展示は屋外にあるんですが、上高地の清水屋ホテル(現 ルミエスタホテル)で使用されていた水力自家発電設備です。山を流れる沢を利用し、ホテルの電気すべてをまかなっていたらしい。電気代と、その分だと水道代も沢の水があるから掛からないと思われる。立地パワーが生む優位性で同業他社をタコ殴り!

しかし1960年代の災害で水の流れが変わり、発電できるほどの水量がなくなってしまったので、普通に電力会社と契約しましたとさ。

なおルミエスタは、1泊30,000円~と良いお値段する高級ホテルです。

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館内でも結構なスペースを割いて展示されているのが「雑炊橋」。

道の駅から東へ5㎞ほど、国道158号に沿って流れる梓川に掛かり、江戸時代には松本市街地から北の安曇野・大町へ向かうのにこの橋を使っていたそうです。松本城から20㎞あるんですが・・ホントにそんな遠回りしてたんだろうか。松本城下民に聞いたら違う答えが返ってきそうですが、市町村紛争が再発しそうなので止めておきます。

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(1987年 現在の橋を立て直したときの写真)

この橋には伝承があって、梓川を挟んで南側にお節さん・北側に清兵衛さんが住んでいた。2人は川に橋を建てて会いに行けるよう、雑炊を食べて倹約し、貯めたお金で橋を架けましたとさ。めでたしめでたし。

なお橋が架かった時、お節さんは88歳、清兵衛さんは農作業中にクマに襲われて既に死んでおったのじゃ(完)

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戦国武将 三木(姉小路)秀綱の物と伝わる刀だそうです。秀吉の配下として飛騨高山に城を持ってましたが、内応を企てたところ逆にボコボコにされ、松本方面へ逃げる途中で落武者狩りにより戦死。

つまり戦利品ということでしょうか。なお秀綱を捕えた側の農民は悪病にかかって酷い目にあったそうです。そんな祟られそうな品を展示するんじゃない。

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風穴に関する展示なんですが、2009年の特設展なのね。時を止める系資料館。

洞窟や地中の穴を利用して作る天然の冷蔵庫・保管庫って感じでしょうか。

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ここの風穴は現在でも使用されているそうですが、もとは蚕の卵を保管するのに使われたそうな。涼しい場所で保管し、桑の葉が成る時期まで孵化を遅らせ、餌をたくさん食べさせた蚕は品質が良くなり、人気殺到になったとさ。

それを最初にやったのが加賀の前田家で、全国各地に風穴拠点を構えていたので、当地にもあります(中には入れない)

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見学用の風穴も資料館の近くにあるので、中に入れます。
風穴と言うと群馬県の荒船風穴(富岡製糸場の絡みで世界遺産になった)がありますが、あれは今や単なる穴ボコになっている一方、こちらはしっかり上屋が付いて現代でも使えそうな蔵という感じです。

酒瓶がおいてあるのは私が飲んだわけではなくて、松本市内の酒造がここで酒を保管・熟成させているのです。低温熟成させることでまろやかな味わいになるそうな。酒飲みたくなったからさっさと出よう(終)

 

【滞在時間】30分

【混雑度】★★(ほかに数人)

【URL】安曇資料館 松本市ホームページ