C級スポット探索日記

C級スポット探索日記

各地の資料館・博物館・珍スポを回り倒すのが趣味です。車が無いので公共交通機関利用で粘っております。転勤族(神奈川→埼玉→長野)

ぶどうの国文化館

山梨=ぶどうって言うけれど、これで他県に生産量負けてたら面白いなと思ってググったら、ちゃんと日本トップだった。疑ってすみませんでした。

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(ワインも1位。https://www.pref.yamanashi.jp/toukei/nippon_ichi.html


このページ、山梨県が1位なもの片っ端から挙げてるんですが、「1日の平均食事時間が日本一」「人口あたりの寿司屋数が日本一」とジャンルが多い。戦いの場を広げすぎである。そのうち「息子に信玄と名付ける世帯数1位」「小山田信茂を絶対に許さない県第1位」も加わるかもしれない。

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なので「寿司の国文化館」でも良かったわけですが、県内ぶどう過激派の反発が予想されたため、ぶどうの国資料館を建てたようです。
入場無料。勝沼ぶどう郷駅から市民バス「図書館・文化館」停留所で降りると良いでしょう。1日10本も無いので時間がシビア。

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入国するとオッサンが寝ています。私はぶどうを見に来たのであってオッサンの寝顔に興味は無いんですが、ブドウの国にはオッサンが生っているのでしょうか。

これは行基ですね。空海と並んで全国どこでも居るので登場場所はセブンイレブンの店舗数より多い気もしますが、この人が甲州を訪れた時、夢にぶどうを持った薬師如来が現れてその夢の後でぶどうの木を発見したというナンマイダー

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その行基の背後の暗闇から飛び出ている不審なおじさん。雨宮さんです。12世紀の人物で、山中で変わった植物を見つけたので持って帰ってきたのがぶどうになりました、って話。
自分が見つけたはずのぶどうを行基の手柄にされたショックでダークサイドに落ちたのでしょうか。恨めしそうな表情。あと戦場カメラマンに似てますね。「ぶどうは、、、私が、、、食べました、、、」

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そんなんで勝沼では古くからぶどう栽培がおこなわれており、江戸時代の旅行記や紀行文でもその一面が見られます。左は1693年の勝沼の模様でブドウ棚。
右は十返舎一九による道中記なんですが、奥州出身の僧侶と一緒に旅するのは“鼻毛延高”という連歌師。小学生の思いつきみたいな名前つけるんじゃない。なお画中の人物はどちらも鼻毛は出てないのでどちらが鼻毛さんかは分かりません。

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甲州街道勝沼宿では名産品としてぶどうがよく売られたそうです。ぶどう果汁につけた漬物とか干しぶどう、ジャムなど加工食品も多くてバラエティに富んでいました。

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次のレンガっぽい部屋は時代が進んで明治以降、ワイン産業の発展や製造の仕方などが説明されています。
開港と共に外国人居留地ができたのでワインやビールの需要が生じ、それに実業家が着目。とくに甲州人はのちに「甲州財閥」と呼ばれる人々を輩出したように先見の明がある人が多く、ワイン醸造を日本で最初に行ったのも彼らでした。

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しかしこの人どの方向みて酒注いでるんですかね。絶対こぼれるだろ。手元を見ろ。

相手の人も「え、こいつどこ見てんの(困惑)」感あふれる表情をしている。洋酒の度数は高いから酩酊意識朦朧しているのだろうか。港ヨコハマ1880年頃の風景です。

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山梨県内各地でワイン醸造が始まりますが、西洋ぶどうがなかなか日本の土壌で育ってくれず、ひたすら苦労。明治10年に創設された大日本山梨葡萄酒会社は高野正誠・土屋龍徳の両名をフランス留学させてワイン製造全般を習得させます。それがこの人たちね。

2年後に帰国した2人を中心に醸造開始、これでボルドーシャンパーニュしてボジョレーヌーボーや!と思ったんですが製造や貯蔵過程で欠陥があり、たびたび変な味のワインを出してしまったので5年後には会社解散しました。変な味ってなんだ。コルクを開けたらワキガの香りでもしたのだろうか。

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ワインを定着させるために販促も種々おこなわれました。当時一番の娯楽は歌舞伎なので会場に宣伝広告貼るとか、著名な役者にワイン割引券くばってもらうとか。
勝沼の気合は凄まじいものがあり、特に日之出商店という醸造所では日常生活で他の飲み物すべてを廃し、常にワインを飲むようにした。社員全員アル中になって仕事どころでは無いのでは。その後、日之出商店の行方を知る者は無かった・・(完)

 

歴史の展示はそんなところでした。博物館特有の「そして現代へ・・」みたいなのが無いし、明治以後どう発展を遂げたのかサッパリなのですが、とにかく終わりです。あとは君の眼で確かめよう!(ボトルを開けながら)

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そんなことより甲州市内ではこれだけぶどうを作っているんだ。こいつをどう思う。

どう思う以前に種類ありすぎて読む気がしないのですが、パッと見ただけでもすごく変な名前です(小並)ルビー大久保とかルビーオクヤマとか。この分だと実と実の間がすごい離れてる「テリー伊藤」とか、ぶどうにミカンが付いてる「ルー大柴」とかもありそうですね。

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あとは勝沼地域の各ぶどう農園の形状とか土質のレポートもあったのですが業界人以外誰が見るんですかね。圧倒的知識量で素人見学客をぶちのめすのはやめてさしあげろ。

 

というわけでした。
ワイン知識を高められた、、かどうかは分かりませんが徒歩圏内にワイナリーあるのでその足で飲みに行ってどうぞ。
おしまい

 

【滞在時間】40分
【混雑度】★(だれもいない)

【参考文献】『日本ワイン誕生考: 知られざる明治期ワイン造りの全貌』仲田道弘
【URL】甲州市 | ぶどうの国文化館

 

立山博物館まんだら遊苑

富山県庁がお送りする北陸最大級のレジャースポット。それはみんな楽しい遊園地でもなく、新鮮な魚介をふるまう海鮮市場でもなく・・・
あ、ホタルイカを生食すると寄生虫にあたる可能性があるのだけれど、特効薬が見つかってないので、手術で皮膚や腹をかっさばいて虫を直接摘まみだす羽目になるらしいよ。みんな気をつけようね!

 

 

で、なんの話だっけ。あぁ、富山県には県営の珍スポット「まんだら遊苑」があるってことですね。
東京ドーム何十個分だか分らんがとにかく広大な山の中に、立山に伝わる信仰をモチーフにして天界や地界の様子をどか~んと再現。現世が微妙なアナタ、転生なんて考えなくても、ここでは極楽と地獄ダブルで楽しめますよ。

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そんな面白げな施設ですが、しかしアクセスが悪すぎる。
公共交通だと富山地鉄富山駅から1時間、有峰口という無人駅で下車。山へ向かって徒歩40分。もうすでに地獄なのでは。
タクシー会社も近隣には無いので、富山方面から相当お高い迎車料金が取られそうですね。

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まんだら遊苑ですが、富山県立の立山博物館の一施設という立ち位置。すぐ後ろに控えている立山連峰は古代から信仰の場であり独特の伝承が残されているので、それを研究する施設です。
なので遊苑の近くに博物館(展示館)や、立山信仰を映像で学べる「遙望館」、信仰に関連する遺構、あと何故かカモシカ飼育施設が並んでいます。全部見ると半日かかる。まず遙望館の上映時間が40分あるからね(遠い目)。

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残念ですが時間の都合で、まんだら遊苑のみ見学します。入場料は400円。県営施設なので安いですね。
最初は地界ゾーン、つまり地獄。ゴツゴツして威圧感のある建物の中に、それはあるそうです。

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え、なにこれ。暗い。暗い。怪しい。奥の方でごーごー言ってる。ちょっと普通に怖いんですが止めてもらって良いですか富山県さん。

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閻魔大王のいらっしゃる地底の灼熱地獄を表現しているそうな。ところどころ聞こえる不快音は炎で焼かれる鬼共の悲鳴。サイレントヒルの裏世界みたいだ。
とにかく怖いのでさっさと抜けたいです本当にありがとうございました。「400円で味わえる地獄ww」とか馬鹿にしててすみませんでした。

 

なんとか外に出られましたが、ここは地界ゾーンなのでまだまだ地獄が続きます。
次のエントリーは、、針山地獄だぁ!!

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・・あれ・・急に作風が変わってない?さっきまでの緊張感はどこへ行ったの?工事現場でこんな素材見た気がするよ。

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これは水泡鬼。鬼たちの怒りが泡となってブクブク足元まで浮かんでくるよ。まるでジャグジー風呂みたいだね(雰囲気台無し)
右の写真は頂点が鋭角な石を並べてますが・・なんだっけ。たぶん足つぼ地獄です。内臓が悪い人間を痛めつけて不摂生を思い知らせます。

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フタが手で開けられるようになっていて、中から地獄の匂いがしてくるそうです。だいたい薬草系の香りでしたが、同行者が「カメムシの臭いがする!」と騒いでました。カメムシ地獄。鬼どころか閻魔様も嫌がるだろうなぁ。

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地獄っぷりがトーンダウンして拍子抜けした人も多そうですが、ここで「高所恐怖症ぜったいに殺す地獄」が登場。崖の先端まで橋が突き出ており、床はグレーチングだから下がのぞける仕様(雪落としのためだと思う)。
先端までいくと「救済の鐘」があるんですが、コロナの影響で取り払われており、誰も救済してもらえませんでした(完)

 

地界ゾーンおしまい。けっこうありましたね。
でもゾーンは4つあるので、まだ1/4しか来てないわけです。まんだら遊苑単体でも広すぎるわ。
なので気になったところだけ紹介しますね。

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地界ゾーンの次は「陽の道」。立山連峰には2,000~3,000m級の高山があり、旧来は山岳信仰・仏教が入ると修験道霊場として栄えるわけですが、そうした修行者が通った立山登山の道を追体験するというテーマ。

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・・っていうか坂を歩くだけなんですけどね。ところどころ山中の滝や大木を見立てたオブジェはありますが。
やっぱり最初の閻魔地獄を作るので予算使い果たしたのでは無かろうか。完全なる原っぱと化しているエリアもありますよ。修験道、それは野原でのピクニックとバーベキューなり。

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一番上まで行くと立山登頂です、やったー。んでこれはまた針山地獄でしょうか。
高いところは天に近い。なのでアナタはこれから天界ゾーンに召されます。おめでとう。言い残すことは無いかな?

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天界ゾーンでは小部屋が7つありまして、現代アーティスト7名による天国をイメージした作品が展示されております。
たぶん皆さんの思う天国と相当ギャップがありますし、空海もイエスアッラーも同じことを考えるかもしれません。

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あと音楽ルームとか瞑想部屋とかありましたが疲れてきたのですっとばし、最後は「闇の道」を通って現実世界に戻ります。
この道、わりと冗談にならないレベルで暗いんですよね。足元ぜんぜん見えない。ところどころ円形の窓から射している光を目印に、やっとこさ進みます。

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この窓なんだろうと近寄ってみたら、なんか目玉っぽい。怖ッ!「お前が現実に戻っても我々は見張っているからな」という天からのメッセージでしょうか。主よ、見守るのはいいけどストーキングやめてください。

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せっかく立山登山して天界まで辿り着いたわけですが、天界も天界でろくなこと無さそうですね。現世を諦めて死後の世界に全振りしてる熱狂的宗教者は一度来た方が良いと思うよ。

 

ということでした。
おしまい。

 

【滞在時間】90分

【混雑度】★★★(ちらほら)

【URL】富山県[立山博物館]

 

扇沢総合案内センター

あの!
トロリーバスが!!
扇沢に帰ってくる!!!

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何の話か分からないって?
すまない、黒部ダム以外は帰ってもらえないか。
ここは黒部ダムの麓、扇沢だからです。

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立山町HPより 赤丸は筆者記入 http://kanko.town.tateyama.toyama.jp/spot/index.html

長野県大町市から黒部ダムを経由して富山県につながる立山黒部アルペンルート。沿線に、日本で唯一のトロリーバスが走行していることは、観光で訪れた方ならご存じなはず。というか乗ってるはず。

このトロリーバスのうち、扇沢黒部ダム区間は2018年をもって運行終了。電気バスに代わることになりました。
引退したバスの1台が、扇沢駅の隣にある総合案内センターで展示されているのです。

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(バスの車内にも入れます)

ちなみに運行終了~展示までの経緯は、どったんばったん大騒ぎだった。
当初保存を計画していた大町市だが維持コストが高くて断念、バスはみんな解体場おくり。しかし熱心なファンが工場側に処分保留を訴えて時間を稼ぐ一方、各地の博物館に引き取ってもらえないか交渉していたと。なんという鉄オタ・・ならぬバスオタ魂。

その頃、大町市の職員はトロリーなんてとっくに重機のエサになったと思っていたらしい。切替が早いっすね。

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(地味に人気なゆるキャラ おおまぴょん氏 おおまぴょんのプロフィール | 大町市公式サイト

そんな大町市もファンの熱意にほだされ、保存計画に再チャレンジ!・・でも金が無いのは変わらない。それきたクラウドファンディング
ひとまず180万円を目標に募集したところ、3日間で達成した。さすが知名度ある車両は違う。おおまぴょんを人身売買に出さなくて済みましたね。

細かい経緯は↓。

readyfor.jp

 

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車両は展示用に綺麗にされて、2020年11月からここ総合案内センターにて展示されています。2021年4月からはトロバス記念館として新装開店するそうです。

中は簡単な展示室になっていて、20分もあれば十分。バスの時間待ちでどうぞ。
トロリーバス紹介のほか、バス乗務員の制服や機材が置いてありました。

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トロリーバスは電気を動力とするバスです。頭にパンタグラフみたいな棒が付いてて、これを上空の架線に当てて電気を取る。電車と同じです。だから法的には電車扱いなんですね。「無軌条電車」と呼ばれます。
架線から離れてしまうと動けなくなります。なので万が一トロリーと戦うことになったらパンタグラフ部分をグーで殴るのが有効ですが自分も感電するので引き分けです。

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(開業当時のバス)
1964年開業以来、多くの観光客をダムに沈め運んできました。
普通のバスではなくトロリーバスにしている理由は、黒部ダムが自然豊かな中部山岳国立公園に位置しているからです。排ガスぷんぷんのバスで走るより、電動車のほうがクリーンでしょ。ただ当時はEVなんて無いので電気を使うには架線を張らなきゃダメでしたということ。

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(国内唯一となった室堂のトロリー。画像はトロリーバス - Wikipedia

そういう付帯設備が多いことと、トロリー自体が日本でここしかないから部品の調達コストが高いんでしょうね。今は電気自動車も普及しているし。
バス運行者の関西電力さんも「もう安価な電気バスで良くね」と気づいてしまったらしい。2018年の営業を持ってお役御免。
国内のトロリーバス路線は、黒部ダムをさらに登って行った先、大観峰~室堂間を残すのみとなりました。

 

ところでさっき書いたけれど、トロリーバスって法的には電車なのね。でも実態はどうみてもバスだから、バスと電車で2つの免許が必要。
バスは大型二種で良いのでその辺の教習所で(たぶん)取れる。問題は鉄道で、「無軌条電車運転免許」という。以前は大型二種さえ持っていれば、国交省に書面申請することで簡単に取得できた。

だから「免許クラスタ」、それを実際に使うかどうかに関係なく世の中のあらゆる免許を取りたくて仕方ない人々ってのがいるそうなんですが、この方々は(使う予定のない)大型二種免許を手に、国交省へ申請に行ってたそうです。役所の人も大変ねぇ。

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ゆとりーとライン。画像はゆとりーとライン - Wikipedia

しかし法令改正により現在では必ず技能研修を受けねばならなくなりました。

教習所は国交省が指定してるんですが、ネットで調べても全然でてこないのね。国交省告示に載っているらしいのだが見つからない。
この「無軌条電車運転免許」、国内で必要になるのはトロリーバスと、あと名古屋を走る“ゆとりーとライン”だけなんですよ。だからそれぞれ運行会社が自前で教習所やってると思われる。JRが運転手の教習所を社内で持っているように。


そう思って、ゆとりーとライン運行会社である名古屋ガイドウェイ(株)HPを検索したら、2017年安全報告書なる書物に「無軌条電車の運転免許試験やりました」って載っていた。なので免許クラスタ関西電力か名古屋ガイドウェイに就職することで、免許証と心の空欄を埋められますよ。やったね。

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黒部ダム建設のハイライトビデオも放映中(左)。まぁ現地でも見れますけどね。上映時間20分。
あと『黒部の太陽』の説明ですが、原作の小説ではなく2009年香取慎吾主演のフジテレビドラマ。その収録秘話が幾らか紹介されてたんですが、撮影セットはめちゃめちゃ気合入ってて、スタジオに本当にトンネル建てるレベルだったそうな。黒部ダム工事の最難関が扇沢トンネル掘ることだったのにそれを簡単にやってのけるという、史実に対する盛大な皮肉をかましてしまいました。作者の木本正次さん憤死不可避。

 

ということでした、おしまい。

 

【滞在時間】30分

【混雑度】★(誰も居ない)

【URL】なし

 

黒部川電気記念館

黒部の太陽』読みましたか。半世紀前の小説、いまさら何言うとんねんって感じですが。

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関西電力による黒部ダム建設のドキュメンタリー。工事期間7年で殉死者171名。

搬送用ゴンドラに乗ってたら突然傾いて谷底に転落しかけたとか、娘が白血病になったけど現場を離れるわけにもいかなかった工事責任者など、経済成長の裏で命を削る壮絶な悲喜こもごもだ。

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(青いのが黒部川(適当))

黒部ダムがあるのは黒部川。長野との県境にある北アルプスから富山方面へ下って日本海に注がれ、水量が豊富なので水力発電に適しています。
なので沿川にダムが幾つも作られているのだが人里離れた山奥に建設するわけだから難航不可避。なかでも戦前にできた黒部川第三発電所は軍部の突貫工事でやらされたから労働環境は最悪で、ダイナマイト爆発や冬季の雪崩でバンバン人が死んだらしい。や軍クソ。

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そんな壮絶な歴史だから宇奈月温泉黒部川電気記念館を設けて宣伝しているのです。
すぐ正面には黒部峡谷鉄道宇奈月駅があり、トロッコ列車の時間待ちで見学できます。入館無料。ダムカードも配布されています。

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しかし観光客の皆様に血なまぐさいダム建設史を伝えるのもマズい、垢BANされちゃう。てなわけでそういう面は削除し、水力発電の仕組み・黒部ダム建設成功シーンなど映倫に引っかからない範囲でご紹介しています。

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とはいえダムのメンテナンス写真、高所恐怖症の人はこれだけでごはん3杯くらい死ぬ思いができるのでは。ダム内部点検・外の足場の雪かきシーンですが、落ちたら死ぬどころか遺体も見つからなさそう。

関電のダム技師採用は役員面接のあと、本社ビルの最上階からバンジージャンプできるか試されるのだとマックでJKが話してました。

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黒部峡谷鉄道の車窓が見られます。発電所に人員・資材を運搬するトロッコですが、観光用に乗車することも出来ますね。片道80分あるので行きは良いのだが帰りは疲労困憊になるのがネック。

冬は雪山になって危険なのでトロッコ運休するんですが、ダム運営は停まらない。働く人は現地に泊まり込みになるそうな。うげー。

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その人たちの食料はどうするか。線路の横にトンネルが掘られていて、これを歩いて品を届けるらしい。その距離、片道10km。何十キロにも及ぶ荷物を担いで。そんな恐ろしいことが関電のFacebookにさらっと書いてありました。

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黒部ダム建設の概要ビデオも放映中。あまりにも概要すぎるので事前知識なしで見ると「あ、なんか工事してる。爆発した。みんな喜んでる。うへー」で終わります。
扇沢トンネル掘削がメインなので内装もそれっぽく雰囲気だしてますね。

 

という感じです。
そんなに展示量あるわけではないので時間調整に使えます。どうぞ

 

【滞在時間】40分
【混雑度】★★(他に数人)
【URL】

www.kepco.co.jp

 

五島慶太未来創造館

未来“強盗”館のほうが実態にあってるんじゃ(銃声)

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東急グループ創始者 五島慶太の記念館です。2020年6月に出来たばかり。青木村出身だったんですね。
携わった事業は数知れず。鉄道・不動産・百貨店・観光地開発・映画製作・野球チーム所有・運輸通産大臣にまで就任。役員を務めた企業は100over。絶対おぼえてない会社あるだろ。桃鉄やらせたらメチャメチャ強そうだし桃太郎ランドどころかハドソンごと買収しそう。

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(五島慶太(1882-1959))
競合他社の株をバンバン買い集めて経営権を奪ったので相手企業と険悪関係になるのがいつものパターン。敵対的買収は滅多にない時代だったので、その強権姿勢はいつしか「強盗慶太」と呼ばれるようになりました。
渋谷周辺はこの人が開発したと言っても過言ではなく、また京王・小田急京急など関東の私鉄各社を傘下に収めて「大東急」時代を築いたことも。西武の創始者 堤康次郎とは箱根や伊豆の観光開発で競合してるので凄まじく仲が悪い。

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そんな郷土の大人物を見習って、青木村の子供たち元気に育ってね!って施設ですね。
五島慶太の一生が解説されているんですが、「頑張って勉強しよう!」とか「両親や恩師に感謝!!」など教育的文言でいっぱい。見ている方がくすぐったくなるがな。

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相当な強面なのでセリフの違和感が一層引き立ちます。
この写真、25歳の時だそうですよ。東京帝大の学生をやってましたが、ソビエトロシアで「・・などと申しております、同志スターリン」と相談されてそうだし、エスキモーの毛皮並みに眉毛が太い。

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(鉄道院時代の人事異動辞令)
帝大卒業後は鉄道院(今の国交省)に10年務めましたが出世コースに乗れず、仕事も楽しくなかったので辞職。
なお出世欲は凄まじく強かったようで、息子2人いるんですが「昇」と「進」と名付けている。あわせて「昇進」。ヤンマーのCMか。子供の名前で願掛けするんじゃない。

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創業されたばかりの鉄道会社の役員に参画。合併・買収を繰り返してこれが東急になり、渋谷~横浜一帯を手中に収めます。
最初の数年間は全然うまくいかず、しかも4人の子を残して妻が病死。一家心中まで考えるほど絶望したらしい。
さらに新路線が開通したちょうどその日に関東大震災が発生して線路崩壊という不運の極み。とにかく早く復旧するため、役員だというのに現場でてシャベル握って土木作業したそうな。

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鉄道事業が軌道に乗ると、渋谷駅一帯の開発に取り組み。谷底で使いづらい地形だったので大型建物つくれなかったんですが、大量の資金を突っこんでゴリゴリ土地改良。東急百貨店など様々な店舗が登場し、都内では新宿に並ぶターミナル駅に成長しました。まさに渋谷は五島慶太が開発した街なのです。
今更気づいたのだが、「渋谷109」って東急のことなのね。

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東急百貨店の屋上には小さな遊園地があり、レストランと合わせて子供たちに大人気だったそうです。今ではもうこんな遊園地ほとんど残ってないですね。関東では2019年に川越の丸広百貨店屋上遊園地が終了となり全滅した模様(wikiには「東武池袋店にある」と載ってるけど、あったっけ?)
東急渋谷でも2013年に廃止、そして2020年3月には百貨店自体が閉店してしまうのでした。

 

五島の関わった事業はあまりにも多く全然書ける気しないので、幾つか箇条書きしてお茶を濁します。
〇 戦争が近づくと各産業で企業統合の動きが生じ、これに乗って京王・小田急京急など傘下に収めて関東の私鉄を独占する「大東急」にメガ進化。このあと(戦後)めちゃめちゃ解体された。
〇 映画産業に突撃し、のちの東映が誕生(五島の死後に東急グループから分離)
プロ野球で今の日ハムに連なる「東急フライヤーズ」を所有。だいたい最下位争いしてた。「喝ッ!」でお馴染みのオッサンが最初に入団した球団。

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あと伊豆行ったことある方なら伊豆急行線ご存じかと思うんですが、あれも東急グループなんですね。
熱海~伊東まで国鉄が路線引いていて、そこから下田まで延伸する予定だったのに国鉄が全く動かない。地元がキレ始めたところに五島が名乗り出る、そこに天敵の西武 堤も参戦。運輸省自民党を巻き込んだ誹謗中傷バトルの末に五島が勝利。着工から2年足らずという超高速で完成。ただこの時すでに五島は死去していましたと。

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そんな感じで五島の事業成果の数々が語られているわけですが、終始“良い人そう”な雰囲気で描かれているのが違和感満載なわけ。
実際の性格は湯沸かし器で、気に入らない点があると一瞬でブチ切れていたそうな。急に指示内容が変わることが多くて、その際「出来ません」と答えた瞬間、そいつは死んでおったんじゃよ(土地の古老の証言)
新卒を一から育てるの面倒だから、自身の前職である中央省庁から官僚を引き抜きまくってました。役所からしたら良い迷惑である。

 

というわけで敵対勢力である西武グループが来館したら「このような修正主義は革命と同志への背反である、自己批判せよ!」と詰められてしまうから青木村さんはセゾンカードを作って永久不滅ポイントで役員買収しておいた方が良いです。

おしまい

 

【滞在時間】40分
【混雑度】★(だれもいない)
【参考文献】『東急 五島慶太の生涯~わが鉄路、長大なり~』北原遼三郎
【URL】五島慶太未来創造館 | 青木村役場