信州昆虫資料館
長野県の青木村にある資料館です。県内に生息する蝶・蛾・甲虫・ハチなど片っ端から標本にして展示しております。苦手な人は発狂して戦死するのではないか。ちなみに私は虫が苦手です。
入館料は300円です。
資料館へは国道143号を使うのですが、、これがいわゆる「酷道」なのだ。上田方面からだと普通の道路ですが、松本方面はグーグルマップを見てほしい。小腸か!ってくらいに凄まじい曲がりくねり方。舗装も怪しく、鬱蒼とした山中ですので夜の走行はホラーゲーム間違いなし。
Wikipediaを見たら「設計した技師が左遷された」などと書かれていて笑った。なるほど、シベリア送りだ。
館内の模様です。もとはホテルだったそうで、それでこういう内装。しかしこの立地でホテル建てて、どうして商売できると思ったのか。まぁ山中の廃ホテルってワクワクしますね。
入館するやいなや、館員さんに「ちょっと、こっちこっち!」と引っ張られて屋外に連行。木々の葉っぱを指すので覗いてみたら、緑色のイモムシ君がいますね。
国蝶オオムラサキの幼虫らしい。葉っぱを食べてだいぶ大きくなったので、次の1週間でサナギになるとのこと。国蝶ってそのへんポンポン飛んでるものなのか。標本を見に来たんですけど、その前に本物みちゃったよ。
それで今度は館内に連れていかれたのだが、、こっちにもイモムシ居ますね。蚕か?
ひょこひょこ動いて葉っぱを食べております。ただの展示施設ではなく、積極的に生きている昆虫を出してくる資料館。なかなかアグレッシブです。
イモムシどころか成虫まで館内で飼っていた。オオムラサキです。カゴの中ではなくて、放し飼いです。ホテルごと温室にするのは止めてさしあげろ。
まぁ居たのは2匹だけです。最初に見たときは2匹とも葉っぱ食べてたんですけど、帰りに見たら1匹しか居ませんでした。もう1匹は館内を飛行しにいった模様。
思わぬフリーダムっぷりに驚いたところで標本展示の見学です。大きな展示室1つと小部屋が2つ。とにかくボリュームが多くて数百頭はある。
長野県内だけでなく海外からのコレクションも集めています。日本に生息する蝶の種類のうち半数が長野にいるって話ですので、蝶マニアが集まってくるようです。
黒いチョウチョはシックでおしゃれ。左がカラスアゲハ、右がクロアゲハ。カラスアゲハ君は青のメッシュが入ってて格好いいですね。特に、動かないで止まっているところが良いと思います(虫嫌い並感)
こちらは世界の蝶々さん。左のユーダエモンなんとか(適当)は南米出身。7色の彩りが鮮やかに輝いています。現実のものとは思えません。
右も南米産で、レテノールモルフォとその同族?の方々。美川健一とか小林幸子みたいな色合いである。
姿かたちが珍しいのもいます。左はブラジルのフクロウチョウ。まさにフクロウみたいな紋様である。右はバイオリンムシで東南アジアに生息します。名前は格好いいですがゴミムシの一種だそうです。この名称で彼らは相当な風評被害を受けていると思う。
日本で最も大きい蛾、ヨナグニサンです。羽の紋様はそんなに悪くないのだが、色がまさに「ガ!」。この色合いのやつ、よく街灯の明かりに突撃してませんかね。あーやだやだ。
普通のトノサマバッタですが、このポーズ取ってるとかなり哀愁が漂っている。両手両足を力なく広げて「もう降参だぁ」と言っているかのよう。
黒いぶつぶつがたくさん付いてるなぁと思ったら、これ全部アブであった。うげー。一体一体ぜんぶ整列させていて気分悪くならなかったのだろうか。
なお収集家の方はその一生をかけてアブ研究をされていたそうです。なぜアブにした。
最後にヒメボソアシナガバチの巣です。縦長の巣を植物にぶらさげて作るそうな。
長野県の人って本当にハチの巣が好きですねぇ。スズメバチでも平気で採ってこようとするもんね。集めなくていいからミツバチ以外は根絶やしにしてくれ(懇願)
大量の虫の標本のみならず本物すら館内に放し飼いにしている、思い切った資料館でした。おしまい。
【滞在時間】40分
【混雑度】★★(他に数人)
【URL】信州昆虫資料館 | 青木村役場