C級スポット探索日記

C級スポット探索日記

各地の資料館・博物館・珍スポを回り倒すのが趣味です。転勤族(神奈川→埼玉→長野)

尾澤木彫美術館

木彫作品の美術館です。大正時代の上田の農村は不況にあえいでおり、副収入を得る手段として農民が彫刻製作に励んでいて「農民美術」と呼ばれているのだ。その第一人者である尾澤さん一家によるミュージアム、、というか尾澤さんの自宅だと思う。

 

 

アクセス・入館料

アクセス

最寄りは上田駅の隣の信濃国分寺駅です。徒歩15分。

車の場合は美術館敷地内、、というか尾澤さん宅の玄関先に停めることになると思います。頑張っても2~3台しか停められない気がします。美術教室の見学会とでも被らない限り、満車になることは無いとは思いますが。

入館料

500円です。

ちなみに敷地内には3棟の建物があってどれが正解なのか迷うのですが、真ん中が美術館です。

玄関の扉は横にスライドする式です。私は思いっきり前後に引いてしまい、ガシャーンと大きな音を立ててしまいました。そのおかげで館員さんに気づいてもらえましたが。

 

展示1 暖かみのある木造建築

館内は美術館と言うより、普通のお家です。そこに展示品をたくさん並べています。

作品を見る前に、まずは建物自体を見てほしいです。かしこまった感じではなく、生活の中に芸術があるという雰囲気で、農民美術の起源とのマッチを思わせます。

2Fから1Fを見た光景です。美術館は3F建てになっています。

建物自体は、新潟の豪雪地帯にあった民家をわざわざ移築してきたそうです。館内にはその移築当時の写真もありました。私は全然わかりませんが、骨組みの造形や木材にかなり工夫やこだわりがされているとのこと。

薪ストーブで暖を取っています。ぱちぱち爆ぜる音が心地よい。

滞在していてたいへん快適な建物です。椅子もあるので、美術館にありがちな「座るところが無くて立っぱなし状態」も回避できます(老並感)

 

展示2 木彫り作品の数々

展示してある作品は彫刻絵や置物など様々です。収蔵数は1,500点とのこと。

大部分は農民美術運動の第一人者 尾澤千春、その息子の尾澤敏春によるものですが、彼らの教えを受けた近隣住民による彫刻もあります。大正時代に始まった運動ですが、今でもまだ続けている人はいるそうです。

パンフレットによると展示品の販売もしているそうですが、お幾ら万円するのかしら。値段は書いてませんでした。

しかしこの建物の雰囲気だからこそ、これら作品も一層よく映えている気がします。自宅に持って帰って飾ってもイマイチになりそう。いっそ私の家も新潟の豪雪地帯から持ってくるか(錯乱)

栗のデザインを付けた小箱です。観賞用だけでなく、機能的な品も製作していたそうな。余興じゃなくて副業として作る品だから、実用性も兼ね備えさせて売っていくのだ。

 

展示3 海外の木彫作品の数々

2Fと3Fは海外の木彫作品コレクションになっています。。

なおこの部屋は3Fですが光の取り込み方がオシャレですね。ちょうど光が射し込む位置に揺り椅子が置いてあるのもセンスが良い。

コレクションの範囲はヨーロッパから東南アジア、アフリカと幅が広いです。750点もあるそうで、木彫り人形が中心ですね。世界民芸展と化している。

 

というわけで雰囲気のいい建物でのんびり木彫作品を楽しめるのでした。おしまい

 

【混雑度】★★(他に2~3人)

【滞在時間】60分

【URL】尾澤木彫美術館/上田市役所