C級スポット探索日記

C級スポット探索日記

各地の資料館・博物館・珍スポを回り倒すのが趣味です。転勤族(神奈川→埼玉→長野)

清水ラムネ博物館・すしミュージアム

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清水駅からバスで10分の商業施設エスパルス・ドリームプラザには、海鮮市場にフードコートに観覧車、映画館・寿司屋、ちびまる子ちゃんランドがあり、地元客のみならず観光バスも立ち寄ります。怒涛の集客要素っぷり。「清水のファミリー客層ぜんぶ抜く」強い意志が感じられる。

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館内には更に2つ、ラムネ博物館とすしミュージアムなる施設があります。寿司とちびまる子は分かりますが、ラムネはどっから湧いて出たのか。

近隣の島田市にラムネ製造の木村飲料(株)があり、その企業ミュージアムというのが答えのようです。博物館と言うより、物販スペースにラムネ解説展示を併設したもの。ここで買ったラムネやサイダーは、室内で飲むことができます。

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商品棚から取ってレジで精算するシステムですが、種類の多さが凄まじい。サイダーってこんなに需要あるんか。ぜんぶで55品目あるそうです。

普通のラムネやサイダーから、お茶サイダー・ちびまる子サイダーなどご当地品も様々。

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しかしこの辺は誰が飲むんでしょうね。メロンパンサイダー、カレーパンサイダー。一発芸か罰ゲーム専用アイテムにしか見えないんですが。大学生の新歓に配慮する木村飲料さん。ESG。

地味にヤバいと思われるのがトマトサイダー。完熟濃厚な味わいが炭酸の泡とともに猛スピードで喉へ流れ込んだ時の悲劇を僕たちはまだ知らない。

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展示を見ましょう。ふざけているのはサイダーだけで、あとの内容は真面目です。
炭酸飲料を日本に持ち込んだのはペリーとされているようです(諸説あり)。持ち込まれた瓶を見て日本人は「きゅうり」と呼んだそうですが、似てるか?まぁ瓜っぽくはありますが。致命的なのは自立できない形状なので、変に転がったら炭酸が暴れて泡まつりになりそう。

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工場見学ビデオが無限ループ再生されているので、席に座ってサイダーを飲みながら鑑賞できます。時間も10分程度なのでちょうどよい。
ラムネの栓にされてたビー玉って、飲み終わった後みんなどうしてたんでしょうね。瓶と一緒に捨てるか、コレクション兄貴になるとか、鼻の穴に入れてみて取れなくなり病院送りになるとか(居そう)。

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ご当地サイダーは各地で見られますが、静岡県には11種類あるそうです。名前が変なやつは、味は普通だと思われます。なお私の知人に全国各地のキテレツ炭酸飲料を探し求める「クソサイダーハンター」が居るんですが、その人から「浜名湖の鰻コーラは単なる鰻のたれ」という情報が得られましたので、塩分濃度と血圧が気にならない方は挑戦ください。

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次は、すしミュージアムです。階段(左の写真)から2Fへ進み、入場受付へ行くんですが、入口がすごい狭い。右の写真のうち、右側の狭い通路がそれです。左側の通路はレストランです。搬入路を強引にアミューズメント化したのだろうか。

入場料は500円。館内の寿司屋さんで食事したレシートを見せれば半額になりますが、展示を見て寿司欲を高めてから食べに行くべきであると考え、さきにミュージアムに入りました。なお、ここは観光施設なので寿司屋も観光価格であり、空腹MAX状態だと思ったより財布に負荷がかかることをご報告します。

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んで寿司ミュージアムですが、全体の2/3くらいは寿司関係ないんですよね。昭和っぽい街並みとか謎の神社が出てきて、むしろ「清水レトロ博物館ですか?」という立ち振る舞いであった。私の中のリトル シブがき隊が躍るトーンを下げていく。スッシッ食い・・食える?(焦)

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突き進んでいくと、1番最後にようやく展示コーナーがありました。これまで何も無かった分を取り返すかのように寿司情報が細かく解説されていますが、細かすぎて逆に読める体力が残っていませんでした(終)。前菜~メインまで玉子と海苔巻きしか無かったのにデザートでマグロ1尾テーブルに乗っけられた気分である。

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まぁ内容はなかなか面白くて、寿司の起源から派生、現在主流である握りずしが江戸時代に誕生したことが説明されていました。

もともと寿司は東南アジア発祥の「なれずし」。米に魚を漬け、米が発酵して乳酸を出し、その酸で魚を長期保存する。冷蔵保存手段の無い時代に生み出された技術だそうです。米は発酵するのでドロドロになります。

私は滋賀で鮒ずし食べたことありますが、匂いが凄まじい。食事の話なのに申し訳ないですが、フランスの皇帝ナポレオンが寝ているところへ熟成したチーズを鼻元へ持ってったところ、ナポレオンが「ジョゼフィーヌよ、今夜は勘弁してくれ」と呻いたというネタ話を思い出しました。つまり、そういうことです。

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そんなクサクサ寿司も時代を経て様々に派生しますが、現代の握りずし形態が出現したのは19世紀初頭と、かなり最近。華屋与兵衛という寿司屋が考案したとされています。この時代だともう米を発酵させず、お酢で酸味を出し、米と魚を1つの箱に入れて押すことで味を馴染ませていたようですが手間がかかるので、握るだけで同じクオリティを出す手法を発明したそうです。

なお華屋与兵衛というファミレスがありますが、与兵衛さんと関係ないようです。

 

というわけでした。もうお腹減ったので寿司食べに行きます。

おしまい

 

【滞在時間】2つ合わせて1時間

【混雑度】★★(他に数人)

【URL】

www.dream-plaza.co.jp