C級スポット探索日記

C級スポット探索日記

各地の資料館・博物館・珍スポを回り倒すのが趣味です。車が無いので公共交通機関利用で粘っております。転勤族(神奈川→埼玉→長野)

安岡正篤記念館

 安岡正篤(やすおか まさひろ 1898年~1983年)で検索すると、「昭和の黒幕」「政治を裏で操っていた人物」「偉人」「細木数子」とか出てくるんですけど、そんなパワーワードぞろいの方の記念館が嵐山にあるのです。

武蔵嵐山駅から徒歩15分ちょっと。「嵐山史跡の博物館」の裏手です。 

安岡正篤。画像は記念館HPから http://kyogaku.or.jp/yasuokapage.html

 儒教陽明学を専門としており、若いころから天才っぷりを発揮していたそうな。

東京帝大の卒業記念に著した『王陽明研究』がヒット。内容は“伝統的な日本主義に基づいて国家統治する”というもの。軍人や改革派官僚から賞賛を受け、まだ20代半ばの安岡に心酔する者も現われた。

 

ちなみにこの『王陽明研究』、wikiに要約が載っているのだが、要約なのにやたら内容が膨大で改行も殆どされていないので、なかなか狂気を感じる逸品となっております。

王陽明研究 - Wikipedia 

こっちの日本家屋が資料館で、入館料は500円。

嵐山には安岡正篤が設立した「日本農士学校」という私塾があったので、その跡地に資料館を残している。建設費用を三井や三菱などの財閥が負担したそうな。(コネ)つよそう。

 

その日本農士学校より前に金鶏学院という私塾を東京で始めているんだけれど、聴講生に多くの政財軍界ピーポーが集まっており、後の5.15事件や2.26事件の首謀者まで講義に出席していた。

そんなんだから戦後にGHQから公職追放されて、やってた学校も潰されている。戦犯にまで挙げる声もあったのだが、かの蒋介石まで安岡を信奉しており、連合国を説得して止めさせたのだとか。 

 

戦後になっても政財界とのパイプは続き、吉田茂岸信介らと師弟関係だったり、自民党アドバイザー役を担ったりしていた。多くの政治家や経済人が安岡に意見を伺っており、「黒幕」呼ばわりされるのはこういう理由からである。 

 そんなラスボス臭ただよう安岡さんの記念館ですが、資料館の中には係員が居ませんので、チャイムを押して隣の事務施設から来てもらうことになります。

やってきた係員さんは「え、入館するんですか?」くらいなトーンであった。そんなに来館者おらんのかいな。生前の輝きはどこへやら。ここで私も黒幕になるコツを学んで、それを情報商材にして儲け、フィリピンあたりに豪邸を建てたいと思います(よわそう)

展示室の中は撮影禁止です。部屋の外から撮っております。展示物は、上に書いたような安岡正篤について概要説明、それと所持品が置いてあったかな。

 

所持品の中にはよくある筆記用具などが多かったけど、天皇陛下主催の園遊会招待状が含まれていて、はえーとなるわけです。太平洋戦争終戦時の、昭和天皇による玉音放送文章の校閲(書いたのは別の人)も担当したそうな。

 あと元号「平成」の名付け親説が展示されていた。

昭和天皇が高齢となり健康に不安が出てきた1979年元号法が成立すると、政府は昭和の次の元号の考案を学者たちに依頼。その依頼を受けた安岡は「平成」を提案したそうだ。

 ただ「天皇が存命中なのに新元号決めるってどうなの」と政府が考えだし、このときの募集は無かったことにされた(徒労)

 

そのあと1989年に昭和天皇崩御し、正式に元号考案。

「亡くなった人の意見はノーカウント」の前提で、政府は学者たちに再度の依頼を掛ける。ここで山本達郎という人が「平成」を提出し、これに決まったと。

 

資料館さんサイドによると「山本氏は、安岡の提案を再提出した」とのこと。ただ元号決定を担当していた当時の政府職員コメントでは「安岡さん関係ない」と言われている。

なんなのこの対立。まぁ平成も終わったし、もういいか(適当) 

 資料館の入口には安岡の著作がずらーっと並べられている。

陽明学の難しそうな本から、「いかに生きるべきか」みたいな啓蒙書(察し)も出ております。展示室で安岡先生の崇高な思想に触れたなら、その思いを深めるべく是非ここでお買い求めください。

あ、でも2.26事件とか起こさないでね。

www.kinokuniya.co.jp

 あと安岡正篤、1983年に亡くなったのだが、なぜかこの年に細木数子と結婚している。安岡94歳だし、どうみても遺産に勇んでゴニョゴニョ・・

当然のように安岡の親族が猛烈に反対し、結果的に無効ということで調停。私と結婚しないと地獄に落ちるわよ!とでも言ったのだろうか。火星人もビックリである。 

 

なお葬式には当時の中曽根首相ほか、岸信介田中角栄福田赳夫らが出席。いつものメンバーですね(白目)

 最後に、資料館の前にある金鶏神社をみます。

主神はアマテラスだが、学問の神としてなんと安岡が祀られている。祀らないと菅原道真みたいに祟られるのかしら。

家に雷直撃するとか、天然痘が流行って藤原氏が死ぬとか、夢に細木数子とゲッターズ飯田が出てきて延々と囁きつづけるとか。

 

 おしまい

 

【交通手段】武蔵嵐山駅から徒歩15分

【入館料】500円

【混雑度】★(誰もいない)

【滞在時間】30分

【URL】公益財団法人 郷学研修所・安岡正篤記念館《公式ホームページ》