民音音楽博物館
組合活動の間に、バンド活動できるじゃない。
あれ、逆?
信濃町にある民音音楽博物館は、古今東西の様々な楽器を展示していて、それら珍しい楽器の演奏が見られたり、自分で触ったりできるのだ。
そんな楽しい博物館だが、運営は創価学会である。
そういえばこの辺、創価系の施設が集結している「学会村」でしたね。
私も現地に行くまで知らなかったわけですが、博物館の入り口前にあるこのスタンプラリーを見て「あっ(察し)」となったのでした。
創価文化センター・聖教新聞社など、学会関係の計5地点を回るもの。
全部集めたら池田大作先生のお言葉本くらいは貰えるのでしょうか。
もしくは「すべて集めるころには、あなたの心はもう学会なくして生きていけない」かもしれません。
ともかく入場無料なのは嬉しいことだし、館員さんも非常に礼儀正しくご案内してくれます。
宗教も規律と道義をもたらすという点では良薬ですからね、一線を越えなければ。
(画像はイメージです@浜松市楽器博物館)
館内は一部を除いて撮影禁止。
撮影できないゾーンから見ると、まず古今さまざまなピアノが10台ほど展示されていて、その演奏会が1時間に1回行われている。結構な頻度だ
所要時間は30分程度で、製造年代も見た目も音色も違うピアノの聴き比べができる面白い機会である。
演奏していた曲は子供でも分かるようなのからクラシックの有名どころまで。
ただ「母」みたいな名前の曲が1つ混じっていた。
あとで調べたら、学会歌で池田大作先生作詞の『母』って曲があるのよな・・
(画像はイメージです@オルゴール記念館すわのね)
撮影禁止ゾーンには、アンティークなオルゴールの部屋もあった。
10台ほどのディスクオルゴールや手回しオルゴールが置いてあって、1時間に1回演奏タイムがある。所要15分くらいだったかな。
音楽と一緒に踊りだすオートマタもあって、見ていても楽しい感じ。
ここでは学会歌のオルゴールは無かった・・と思う。
ここからは自分で楽器に触れるコーナーだ。撮影も可能。
さっきまで席に座らせられて黙って演奏聴いていたお子様たちが、溜まっていたものを爆発させるように楽器を手に取って振るなり叩くなりと大騒ぎである。
机の上には様々な国の民族楽器。
これはインドのグングルーという楽器・・だと思う。
お子様たちが机上の楽器を手にとってはあちらこちらに移動して、違うところに放って行ってしまうので、楽器が正しい位置に置いてあるのか確信がありませぬ。
グングルー(仮)、蛇の口に金属板を挟んでおり、民族モノらしい奇妙さである。
振ってリンリン鳴らすんだけど、このヘビさんお口をあまり開けてくれてないので、音もさほど鳴らないでござる。
ペルーのチャスチャス。これはググったらこの通りの楽器が出てきたので、合っているかと。
貝殻みたいなの付けてるなと思ったら、これアルパカの爪らしい。
突然、猟奇的になりました。
この楽器もシャンシャン振って鳴らしますが、その音は爪を剥がれたアルパカの恨みの悲鳴にも聞こえなくはないとか・・(適当)
喜んであちらこちらの楽器をお触りしているのだが、触れない楽器が一部あるので気を付けよう。
それまでの勢いで思いっきり手づかみしそうだった。
トリニダードトバゴのスチールドラムは「アコースティック楽器としては20世紀最大の発明」などと言われている。
金属ボウルにしか見えないが、特定の場所をたたくと、ちゃんとドレミファ鳴るという細かい設計がなされている。
問題なのは、叩く場所が音階順になっていないことだ。
ドの横がソだったり、レの横がラだったりして凄まじく混乱する。
見た目堅そうだが、意外とスペランカー体質であっさり壊れるので気を付けよう。
最後にザイロフォンもしくはバラフォンという木琴もどき。
アフリカ西部や南部で演奏されている。
ただの木琴かと思ったら、下にヒョウタンが敷いてあって、これが音を反響させる仕組み。
演奏風景も映像で流れているのだが、この人ザイロフォンをかなり強い勢いでバコバコ叩いて鳴らしていて、壊れるんじゃないかとひやひやした。
展示されているザイロフォンで同じことやったら速攻で壊れる気がするし、壊した瞬間に学会の怖いお兄さんが登場し囲まれて「お前をザイロフォンにしてやろうか」と別室にご案内されるかもしれない。
見るだけのコーナーもいくらかありましたとさ。
おしまい。
楽器博物館としては大きすぎず、いい感じの規模じゃないですかね。
この系統を気に入った方は、浜松市の楽器博物館が最大級なので、ぜひ。
以上
【交通手段】信濃町駅から徒歩5分
【入館料】無料
【混雑度】★★★(ちらほら)
【滞在時間】90分
【URL】
山梨近代人物館
突然ですが、山梨県出身の有名人といったら誰でしょうか?
あ、言い忘れましたが、明治~昭和でお願いします。
となると、なかなか思いつきませんね。
鉄道好きな人なら、根津嘉一郎(東武)、小林一三(阪急)あたりでピンとくるだろう。
なおサッカーファンはヴァンフォーレ甲府の選手を片っ端から挙げて行けば誰か当たるはずだが、それはダメだ。なぜならJ2の時点で有名人では無(県民により削除)
そんな山梨県初心者のため、ここ近代人物館では明治以降の山梨発展に尽くした人々を紹介している。
これだけ覚えておけば安心。
急な転勤で山梨県に引っ越した先で、隣の家の爺さんから「山梨県の初代県令を挙げよ」と問われても颯爽と即答できるであろう。予習は大事だね。
建物自体は1930年に山梨県庁の本館として建築されたもので、ぶっとい柱や大理石まみれの仕様で、行政のパワー感を県民に知らしめる見た目となっている。
1963年には新庁舎が建てられたので、こちらは別館として扱われることになった。
↓ そのへんの話
(館内見取り図)
だから現在でも県庁別館は、役所のオフィス。
近代人物館は2Fにあるのだが、観光部長室が2F階段ホールと人物館の中間に置かれている。
偉い人の部屋がそんな人通りのあるところで良いのでしょうか。足音のせいで部長、昼休み寝られなくて不眠症になっちゃうよ。
外観が荘厳な役所と言えば神奈川県庁であるが、あれは内部に入ると実はだいぶボロボロなのでオフィスとしては余り働きたくないところであるが、こちらはリフォームしたのか清潔。
意外と地方の方が、良い設備の役所ってあるもんだな。
群馬県庁なんて33F建てで、周囲の建物ほとんど平屋か2F建てだから、まるでバベルの塔である。
人物館の手前にこんな顔はめ看板もあった。
そういやアナタも山梨県の出身でしたね。
しかしどうして顔の部分を富士山にしてしまったのか。リボンが無かったら誰だか分からないレベルである。
(公式HPより 山梨近代人物館/展示室紹介)
館内は入場無料だけれど、撮影禁止なのだ。なんでやねん。
山梨県の有名人は門外不出なんだろうか。
有名人は多数いらっしゃって全て紹介しきれないため、期間を分けて展示入れ替えをしているようだ。
しかしこのとき展示されていたのは「池田村の村長」とか「県製糸場の建設者」とか「民俗学者」とか、逐一扱うには量が膨大すぎる肩書マンばかりであった。
私の卒業した中学校の校長とかも、この中に入れるのではなかろうか。
(野口正章さん)
いちおう気になったのはこの人。
「東日本で最初に国産ビールを醸造した日本人」だそうな。なんだか「高校野球の県予選準決勝で敗退」くらいの微妙な立ち位置だな。
開国後の横浜でビール醸造をしていたアメリカ人コープランドを甲府に招聘し、技術習得にチャレンジ。
大麦は甲府産のものを使用したので悪くはなかったが、ホップには笹子峠でそのへんに生えてたのを適当に使ったら、ビールが腐った。当たり前だ。
結局ホップはわざわざドイツからお高く輸入する羽目になり、1874年に「三つ鱗ビール」として発売にこぎつける。
ところが当時の日本人、苦い飲み物なんてお茶くらいしか知らんから、「え、なにこの新感覚!マズい!!」って売れなかったので事業を畳んだ。無念。
↓ これに載ってた
館内には当時の県知事室が復元されていて、こちらは撮影できるのであった。
品格高い部屋であるので、庶民である来館者は展示物にお触りできないようになっている。
県知事の机はあの奥にあるやつなのだが、部屋が広いせいか、手前のテーブルが大きいせいか、やけにポツンとしている。
あそこで仕事してたら、見た目スケール小さくなりそうだな、県知事。
威厳が足りないので、もっと虎の皮とか、腕にシルバーとか巻けばいいと思う。
絨毯には何気にブドウがあしらわれており、現在でも都道府県別生産量NO1であるこのフルーツを誇っている。
ちなみに桃も山梨県がトップなんですけど、山梨に次いでNO2である福島県のイメージの方が強いのは何故でしょうね(H30農水省統計)
隣の部屋は知事の応接室ですが少し規模が小さく、少人数でのヒソヒソ話に向いている。
部屋の中央にあるテーブルはビデオ再生機になっており、過去の白黒な映像資料を見ることが出来ます。
ビデオは30種類くらいあって、1本3~5分くらい掛かるので、全部見てると大変なことになりますが、山梨県移住初心者は近隣地元民との円滑に会話を進めるため、すべて見ておいた方がよいでしょう。
こちらの部屋のカーペットには、もうブドウが無く、普通の品になっています。
復元するときに手を抜いたな!
冷遇されている桃のカーペットを作りましょう(建白書)
あと3Fには公式イベント部屋である「正庁」。
特に展示物はなく、広い部屋って印象である。建築様式に詳しければ見るところはあるだろう。
以上
【交通手段】甲府駅から徒歩10分
【入館料】無料
【滞在時間】40分
【混雑度】★★★(ちらほら)
【URL】
北アルプス展望美術館
※ この記事にはホラー要素がありますので、心臓の弱い方・体調のすぐれない方は閲覧をお控えください。
上の写真を貼る前に言え、って話ですが。
モンスターマスクってのは、ホラー映画・リアル追求しすぎ系お化け屋敷で使用されるマスクのこと。
CGでアバター出来てしまう時代だが、精巧な手作りマスクは未だに様々な現場で重宝されているらしい。
そんなマスクについて、北アルプス展望美術館で企画展をやっていたので行った。
美術館の名前とギャップありすぎやしませんかね。
電車で行くなら大糸線の安曇追分駅が最寄りだが、「最寄り駅(近いとは言っていない)」なので、駅から歩くと3km以上ある。
それも急な上り坂があるから、片道40分程度かかるかもしれない。
タクシー使うなり、穂高駅からレンタサイクルで行くなりすればよろし(自家用車使わない勢)
内部はいたって普通の美術館である。
が、片隅に禍々しい雰囲気を漂わせているエリアがあった。
もうこの時点でこわい、泣きそう。
受付で入場料を払うと、小型ライトを渡された。
展示室内は真っ暗なので、これで照らして作品をよく見てほしいとのこと。
え、そんなに暗いの?
ただマスク飾ってあるだけだろうと高を括っていた。
さあ、入場するか。
想像以上に真っ暗だった。
薄暗いとかじゃなくて照明OFFレベル。節電かな?
奥のほうは怪しく照らされているので見えるが、手前や足元あたりは全然みえない。
ライトでかいのに変えてもらえませんかね、野球場のバックスタンドにあるやつ位でいいと思います。
ちなみにマスク展示室は2部屋あって、この1部屋だけは撮影可能でした。
最初の展示物を照らして見てみる。人がいますね。
説明板を読むと、「ブライアン(変化前)」と書いてあった。
あぁ、これからゾンビになるやつか(既視感)。
ブライアン君の未来(察し)はさておき、マスクぞろぞろでここから本番です。
ブレインゾンビのマスク。
いちおうゾンビごとにキャラ設定はあって、こいつは「頭部に攻撃をくらったが、脳みそは無事だったので、懲りずに襲ってくる」。
ほかのゾンビもだいたい襲ってくる系だった、もっと心にゆとりのあるゾンビはいないのか。
しかし思ったより作りがリアルだねぇ。
受付では「細部までごゆっくりご覧ください」って言われたけど、あんまり細かく見ていると気分が悪くなって、私も「リバースおばけ」になりそうです。
BGMで若干、雷鳴の音がゴロゴロなっていて恐怖演出になっていた。
でもデカい音が突然鳴るとか、突風が吹きつけてくるとか、「お前ら全員クビにするからな」って岡本社長に言われるとか、そういう脅かし要素は無いのでご安心ください。
そんなのあったら、私は入り口から逃げ出している。
次のマスクは宇宙人。
ETがブチぎれたら、たぶんこういう表情をするんだろうし、人差し指は伸ばして4秒でへし折られると思う。
歯の噛み合って無さが異常。
なにオバケだかわからないが、ちょっと和装女性っぽさがある。
モダンな般若。
セカオワのピエロ。
下アゴ、どういう歯ぐきしてるのよ。
いっぱい歯があるから、年取っても8020運動には問題なさそうですね。
おや、ブライアンのようすがへんだぞ。
どうもゾンビ菌にやられてゾンビにメガ進化してしまったらしい。
そんなブライアンも、マッドドクターによる処置で元通り。
このストーリー性は一体なんなのでしょうか。
それにマッドドクター、ブライアンより先に自分の顔を治したほうが良い。
次の患者もお待ちですが、この人はもう手遅れじゃないですかね。
ゾンビの世界にも車イスがあるようです。
これはモンスターというより、ただクモの巣に引っかかった人である。
という感じで、130点以上のマスクが見られる珍しい機会なのでした。
この企画展は定期的にやっているようで、今回で3度目。
来年以降もやるんじゃないでしょうか。気になる人は公式HPをチェックしよう。
(「ラーメンの油」塚越 千春 画像は公式HPから FOOD SAMPLE展 ~ザ・リアル~ | 北アルプス展望美術館(池田町立美術館))
この美術館では以前も、レストランの入り口に置いてあるような食品サンプルの企画展をやるなど、若者に受けるような奇抜な展覧会を招致しているようです。
面白いので、こういう変なのはじゃんじゃんやって欲しい。
お土産売り場でマスク、売っています。
友人に買っていけばすごいウケると思う、八ヶ岳で野生のライチョウを見つけるくらいの確率で。
価格は1万なんぼくらいだった、それでも安いほうじゃなかろうか。
あと「恐怖のロッカー」というサウンドホラーのブースがあった。
モンスターマスクに触発されてホラー替え玉欲しくなった人はこちらでどうぞ。
モンスターマスク以外にも普通に美術館として常設展があり、おもに郷土の画家が描いた北アルプスの風景画を扱っている。
けっこう良い作品があったのだが、モンスターマスクのせいで何も覚えてない。
ゾンビに記憶を消されてしまいました(棒)
という美術館でしたとさ。
入り口付近からの景色は、確かに展望美術館って感じの雄大な風景である。
以上
【交通手段】安曇追分駅からタクシー10分
【入館料】400円。モンスターマスクは企画展なので総額800円だった。
【滞在時間】60分
【混雑度】★★★(ちらほら)
【URL】
大町山岳博物館
ライチョウの飼育してるんですよね、ここ。
中部の山岳地帯に生息しているが地球温暖化とかキツネに食われたとかで絶滅危惧種になっており、人工的に飼育して数を増やそうとしているのだ。
長野県の県鳥にもなっているが、富山県も岐阜県も県鳥に指定している。
ライチョウ大事なのは分かったが、ちょっとみんなガッつき過ぎですね。
博物館には飼育ゾーンが併設されており、プチ動物園みたいになっている。
館内を見る前に、先にこちらを見るとしようか。
ライチョウくんはこちらにお住いのようです。
覗いてみると、一羽だけヒョコヒョコ動いているのが見えた。
余裕で飼育されてるじゃないかと思ったら、ノルウェーから連れてこられたスバールバルライチョウだそうで、絶滅危惧種の国産ライチョウではありません。
ライチョウの飼育方法を飼育員が勉強する用として居るんだそうな。
当の国産ライチョウはこちらの建屋の中に居ます。
博物館では2016年から飼育を始めたのだが、一般公開できるようになったのは2019年3月から。
なかなかお披露目できなかったことから、飼育に難儀しているんでしょうなぁ。
このケースの中にいるそうです。
どこだ・・?
奥の方に居た・・が、向こうをむいて寝てしまっており、まったくこちらに顔見せサービスしてくれません。
2019年6月ころにライチョウの卵が10個ほど孵化したそうで、無事に育てられるか、飼育の山場を迎えている。
ただそのあと、ヒナが1週間ペースで1匹また1匹と死んだ報道がされており、全滅しないかどうか甚だ不安である。
飼育員さんが間違えて山賊焼にしてしまっているのかもしれない。
ライチョウ以外にも動物がいるようです。
この大きな檻にはなにがいるのかな?
なにもいなかった。
まぁ他にも動物はいます、トンビくん。
トンビは江の島あたりにいくらでも飛んでいて観光客の手元の食べ物をしょっちゅうかっさらってるから飼育する必要ないじゃないかと思うのだが、この子は近隣で負傷しているのを保護されて、ここに置かれている模様。
タヌキ。
この子もケガしているところを保護されて、もう野生に戻れないくらいここでグータラしてしまったので、そのまま置いて居る。
そういう動物がほとんどのようですね。
「タヌキはあまり鳴き声を出さないので、聞けたらラッキー」と貼り紙がしてあったのだが、「きーきー」みたいな声でめっちゃ鳴いていた。
タヌキの女神が私に微笑んでくれたのかもしれない。
ニホンカモシカくんも在住。
ただ奥の方が彼の定位置らしく、肉眼で見えづらいところであった。
という感じで動物園を見終わって、博物館本館へ行きます。
博物館自体は17時までやっているのだが、動物園は確か16時くらいまでで、ライチョウは更に早い時間で終わりだったはず。
でかける際は時間に注意しよう。
さて、博物館はまず3Fに登り、2F→1Fという順路。
3Fは展望台です。
黒部ダムも向こう側にあります。
2Fの展示室へ。
ここでは北アルプス地帯の動物を扱っている。
特に標本がこれでもかという多彩っぷりで並んでます。
さっきまで飼育されてたニホンカモシカもこのとおり。
タヌキ一家。
それにしても動きのある展示の仕方。剥製じゃなくて模型のように見える。
シジュウカラはよく見ると口に何か咥えている。
でろ~んとした虫の形状が妙にリアルで、気味が悪くて良いと思います。
そしてライチョウさんたち。
ヒナが孵ったところなのかな?
しかしさっきまで「絶滅危惧種だから頑張って育ててあげなきゃ!」的な気分だったのに、あっさりこうして剥製になっているのをみると謎の無常感がしますな。
そのライチョウ一家を付け狙っている悪いやつが上空に。
ヒナはやつら肉食動物の好物なのだ。
他にはキツネやカラスなど。あいつら山岳地帯には元々いなかったのに、温暖化の影響で寒い地方にも勢力を伸ばしているのかもしれない。
地球温暖化は高山植物の繁茂状況も変えており、ライチョウの住環境は悪化している。
今世紀末には、ライチョウの生息可能区域が現在の0.4%にまで縮まるという研究もあり、現に以前は生息していた八ヶ岳や白山から姿を消してしまっているので、人工的飼育・別の区域への移住方策が待たれるところ。
山賊焼にしている場合じゃないですよ。
飼育はこの博物館や上野動物園を含む、全国5か所の動物園で行われています。
ライチョウファンは全部まわりましょう。
そんなライチョウの卵がこちら。
巣は簡素に作られており、あまり隠す気がなさそうである。
だからキツネやカラスに襲われてスクランブルエッグにされてしまうのですよ。
ライチョウさんサイドも防犯カメラを付けるとか、学んだ方が良い。
わずか8日間でヒナはこのサイズ。けっこう早く成長するんだな。
このあと3か月もすれば親鳥と変わらない大きさになるそうだ。
子の成長は早い。
他の動物の剥製もありますが、動きが生き生きしております。
ネズミを捕らえようとするフクロウ。
ネズミを捕まえたフクロウ。
ネズミを丸呑みしようとする蛇。
ちょっとネズミさん、餌食にされすぎじゃないですかね。
サウスパークのケニーかよ。
あと岩石・化石ネタもあって、恐竜の巨大なフン化石が置いてあります。
水道管詰まること間違いなし。
最後のフロア、1Fに降りてきました。
この部屋では北アルプスの登山について扱うそうです。
現代の装備品はこちら。
20世紀初頭の、スイス登山者の服装。
冬場にちょっとコーヒーでも買いに行くんですか?くらい、山に挑むには軽装にみえますが。
中にカイロ30枚くらい付けているのかもしれない。
日本人登山者がアルプス4,000m級を制覇したとき、これを着てったそうな。
スイスでは上掲のとおりだが、日本国内ではこんなだった。
RPG序盤でももうちょいマトモな装備すると思う。
農作業するときの服装と一体どの辺が違うんですかね。
足なんて足袋にワラジ履いてるだけだからね。
凍傷で指が死ぬ。
これに20~30kgもする荷物を抱えて登っていったわけだ。
山小屋のご様子。
頑張った1日のご褒美は、やっぱり酒である。
というか、荷物の大半はこれだったのでは(名推理)
その山小屋もいろいろあります。
立山室堂にあった、江戸時代の山小屋の再現。
それなりに外観はしっかりしているが、壁となる木々の隙間から寒風が入りそうである。
大正時代に建てられた山小屋。
・・なんで江戸時代よりも劣化してるんですかね。
同じく大正時代の山小屋だが、石に埋もれてしまいました。
長野県内に10か所設けられた。
ただ木材よりも石の方が断熱効果はあるのかもしれない。
現在でも石室の山小屋はこのとおり存在しているようです。
周囲の石材を生かして無駄のない施設にしているのです。
休憩所と言うより収容所にみえますが。
この山小屋にはサルも驚き!
そんなんでした。
以上
【交通手段】大町駅から徒歩20分(登り坂)
【入館料】400円
【混雑度】★★★(ちらほら)
【滞在時間】80分
【URL】
塩尻市立自然博物館(近年に廃止予定?)
博物館とは思えないようなタイル張りの駐車場ですね。
道の駅 小坂田公園と同じ敷地にあるのです。みどり湖駅からは徒歩25分。
歩きたくない人は塩尻駅からコミュニティバス「すてっぷくん」みどり湖・東山線を使い、小坂田公園口で降りると良い。本数は3時間に1本ですが。
まぁ車以外で来る人なんていないと思いますけどね(遠い目)
駐車場の看板は古代っぷりを感じさせるタイル張りデザインで、さらに「ひょっこりひょうたん島」等お子様向けの曲をやたらエレクトロにアレンジしたBGMがぴろぴろ流れてます。気合を削がれること間違いなし。
さて自然博物館はこちら。入場料は300円です。
コンクリの外壁にドピンクのドアが違和感ありすぎる。塩尻のブドウでも表しているのかな?
ここに来たのは昆虫の展示が多いと聞いたからです。その辺ぶんぶん飛んでるから、見ようと思えば野生のを幾らでも見れるわけですが(直球)
「生で接触するのは絶対に嫌だが、ケースを通してなら見たい」私のような人間には良いと思う。
さっそく虫かごが置かれているねぇ。
ただ虫かごだと、ガラスに光が反射してろくな写真にしかならないのが無念。
唯一まともに撮れたのがこれだけ。シロテンハナムグリ君です。
塩尻限定種!というわけでなく、どこにでもいる。ポッポとかコラッタみたいなもん。
クワガタやカブトムシを押しのけて、なぜかハナムグリのケースばかり3~4つほど置いてあった。その辺で捕まえやすいのかしら。
キイロスズメバチの巣です。
非常にアタッキング系の性格をしており、巣の近くを通り過ぎるだけで襲ってくることもあるそうな。普通のミツバチを襲って捕食し、養蜂農家を困らせもする。昆虫界の半グレ。
巨大なハチの巣を作る習性があるので、わざわざ飼育してその巣を利用したアート作品を制作するとんだ変人も世の中にはいるらしい。東御市の蜂天国っていう施設とか。
ハチの標本が一緒に置かれているわけだが、巣のくずがポロポロまわりにこぼれているという清潔状態のせいで、単に死体が転がっているようにも見えますね。
こちらは通称「松くい虫」の展示。
正式名は「マツノザイセンチュウ」というミクロサイズの線虫だ。
北アメリカ原産で20世紀初頭に日本に侵入。輸入した木材にでもくっついていたのだろう。こいつらが松の中に入ると急速に萎れて枯らしてしまう。
ただ松くい虫は自力では松の木に移れないので、媒介者を利用している。
「マツノマダラカミキリ」というカミキリムシ。
日本在来種なのだが、それが犯罪集団マツノザイセンチュウのため働いているわけだ。
中国人に指示されて和牛の精子を持ち出そうとした日本人みたいに思えて笑ってしまった。裏切者は厳格に処罰しましょう。
写真立て掛けてあるけど、ちょっと下向きすぎやしませんかね。
腰をかがめて下から崇めろ、ってことかな?博物館サイドはちゃんと調整してクレメンス。
ニホンカモシカの剥製です。
館内の客は子連れが主であり、その親子らの記念撮影スポットみたいになってた。
カモシカに被っちゃってすごい見づらいのだが、後ろにポツンと哀愁漂わせているのはテン君です。
どうしてこんな配置にしたのか。
農作物被害や家屋侵入とかするから、嫌われちゃったのかな?
そしてこの博物館名物の昆虫標本です。廊下の奥までずらーっと並んでいる。
小規模な博物館にしては、このボリュームはなかなか珍しいのではなかろうか。
「明りに集まってくる昆虫」グループ。主に羽虫ですがトンボやカブトムシもそうなのね。たいへん迷惑である(断言)
いつも思うのだが脱脂綿に置いて並べるのは清潔感が無くて、標本というより死骸感が増す気がするんですよね。
触覚がベタって張り付いていて、生命感が一切しないからかな。
「美しいむし」。どうしてその字体にしましたかね。
稲川淳二が喋り始めるのかな?
こんなバカでかい蛾に登場されたらビビって逃げ出すこと必死ですが、海外のものですので塩尻周辺には居ないと思われます、たぶん。
コノハムシの擬態はリアリティありすぎて圧巻ですね。
・・どうしてこれを「美しい虫」と思ったんでしょうか。
心頭滅却でもすればあらゆる虫は美しく見えるのだろうか。
まぁベージュのコートを着るOLさんは多いわけだし、この虫もコートで着飾っていると思うことにしようか。
ということでした。道の駅に併設されてゴーカートとかもあった。
なぜか中国人っぽい人が幾らかいたなぁ。観光客というよりは地元に住んでるっぽい。
ところでこの小坂田公園、採算が悪いのかどうか分らんが、再整備計画が進んでいて松本山雅の練習場やアスレチック広場に生まれ変わるのだそうだ。
博物館は閉鎖の方向になっているらしい。これだけ多くの標本はどこかに移すんでしょうかね。見れなくなる可能性もあるので、興味のある人は今のうちに行くべき。
おしまい
【交通手段】みどり湖駅から徒歩25分
【入館料】300円
【混雑度】★★(他に2~3人)
【滞在時間】30分
【URL】