C級スポット探索日記

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各地の資料館・博物館・珍スポを回り倒すのが趣味です。転勤族(神奈川→埼玉→長野)

田中館愛橘記念科学館(ローマ字の人)

二戸市シビックセンターという公民館的な建物の中に、物理学や地磁気の研究者 田中館愛橘の博物館があります。ちょっとした科学館要素もあります。

 

 

概要

アクセス

二戸駅から徒歩20分の距離です。

バスは駅から5分「岩谷橋」停留所が最寄りですが、そこからも徒歩10分かかるしそもそもバスは1日4本なので諦めて歩いたほうが良い。

料金

200円です。なお館内には「福田繁雄デザイン館」なる博物館もあり、共通券が300円で売っています。(普通に入ると計400円)

駐車場

シビックセンターの駐車場があります。

 

展示:田中館愛橘とは

1856年二戸生まれで、東京帝大に進学・教授にまでなり、近代日本の物理学会を先導した一人だそうです。濃尾地震にショックを受けて地震学も推進し、東大に地震学研究所を作ったとさ。

学者だから、物理学とか地磁気の研究者や学生でないと知らないんじゃないだろうか。

(ローマ字で書いた俳句)

そんな文系諸君にも分かりやすいものがあって、ローマ字の普及を推進してたんですね。ローマ字の正式採用は1937年だそうですが、導入活動は1880年代から始まっていて、田中館愛橘さんは推進派・・どころか過激派の代表人物だった。

 

なんせ「日本語は平仮名とか漢字とかいろいろあって面倒だし覚える時間が無駄だ。ぜんぶローマ字で表現すれば良いじゃないか!」と国学者総ブチ切れな発言をかましていた模様。俳句もローマ字で著わしている。うーん、和の心(卒倒)

ただ彼が提案していたローマ字は、現在つかわれている「ヘボン式」では無く、「日本式」と呼ばれるものです。

ヘボン式では 「しゃ しゅ しょ」を「sha shu sho」と書きますが、日本式では「sya syu syo」。日本式の方が音韻的には合っているそうですが、文部省が当時の文書を廃棄したのでヘボン式になりました。

二戸では「日本式」ローマ字を一部採用しているようです。福岡長嶺ってバス停を通ったんですけど、「ふ」が「Hu」表記なのだ(ヘボン式だとFu)

他にも田中館先生の成し遂げたこと展示が並んでいるんですけど、わたし文系なんで理系の話はさっぱりなんですわ。すまない、理系以外は帰ってくれないか。

揚力とかプレートの動きとか、分かりやすく模型で説明されてましたんで、子ども向け科学館な感じですね。

 

展示2 科学館

まぁまさに科学館が併設されているんですけどね。サイエンスショーも土日は毎日3回上演中。電池の実験や体験工房もあるよってなところ。

しかし壁に田中館愛橘先生の顔が埋め込まれているのはどうなんですかね。どの角度から見ても目が合うステルス性能つき。余計怖いわ。 

 

館外 田中館愛橘ゆかりの家(別荘)

帝大進学のために郷里を離れて以来、田中館愛橘は東京を拠点にしていたそうですが、二戸の人たちからこの地に一軒家をプレゼントされました。とんだ贈り物だな。

なので夏になると避暑のため、帰省して家を使っていたそうです。それがこれ。

場所はこちら。「二戸市福岡字五日町56」となります。科学館からは徒歩10分弱ですね。 なお館内に入れないので外から眺めるだけです。駐車場も無し。まぁ行かないよなぁ。

 おしまい

 

【滞在時間】60分(館内)

【混雑度】★(だれもいない)

【URL】田中舘愛橘記念科学館