C級スポット探索日記

C級スポット探索日記

各地の資料館・博物館・珍スポを回り倒すのが趣味です。転勤族(神奈川→埼玉→長野)

輪島キリコ会館

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能登半島では「キリコ」という巨大な山車を担ぐ夏祭りがあり、それを紹介する資料館です。大きいものだと重さ2トン、100人がかりで担ぐらしい。30台ほど並んでいて、その光景は圧巻です。

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キリコ会館は輪島駅(バスターミナル)から徒歩20分。海岸近くのマリンタウンにあり、すぐ横は日本海です。入館料630円。

もともと別の場所にあった施設を2015年に移転してきましたが、その元の施設はミシュランガイド日本版に載るほどだったそうな。あれ、移転後は外されてしまったんですか。

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しかし展示室はいってすぐ、大きなキリコがどかどか並んでいるのが目に入るので結構おどろきます。そもそも「キリコ会館って切子細工ならべてるの?」程度の脳みそで入館したのでなおさらです。

7月~9月にかけて能登の各地でこれらを担ぐ祭りが開催されますが、その数はなんと180か所以上!祭りすぎである。

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発祥は江戸時代の終期で、この頃のキリコはあまり大きくなかったそうですが、そのあと各町が競い合うようにしてサイズを上げ始めたため、あんな巨大になってしまったらしい。日本の祭りにありがちな「物理力以外は何も考えない」を正しく踏襲しています。

高さ12m(マンション4F)に達するものまで作ったそうですが、大正時代になって電気が普及すると、町中に張られた電線に引っかかってしまい、やむなくサイズ縮小となりました。それでもあのサイズ。

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キリコの表側には文字が、裏側には絵が描かれております。こんな巨大な画布によう描けたもんですね。ミケランジェロとかでも嫌がるのではないか。

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さっきの絵の人物、股間の辺りにもう一つ顔が描かれてます。アップしてみると・・うーんこれは卑猥。神様の加護を願って祭りをやっているはずが、逆に天罰でも食らいそうである。

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祭りの模様は映像でみることができます。・・あれ、やたら刺激的な映像が流れていますね。巨大な松明に火をともして、爆ぜまくる火花の中で男衆が踊り狂っております。さらには松明を引きずり倒し、あたり一面が火の海に!これはもはや暴動ではないか。

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そして最上階にきました。展望室になっていて日本海が眺められます。

展示室をぶち抜いているのは、さきほど燃やされていた巨大松明くんで、1Fからこの3Fまで伸びてきているのです。「物理と火力に面白さは比例する」ハリウッド映画の伝統をここでも見ることが出来ました(すっとぼけ)

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フロアの壁には祭りの宣伝チラシがずらーっと。観光業界的にも集客力のあるイベントなわけですが、コロナのせいで片っ端から「今年は中止」のシールが貼られておりました。悲しいなぁ。

 

おしまい

 

【滞在時間】40分

【混雑度】★★(他に数人)

【URL】

wajima-kiriko.com