C級スポット探索日記

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各地の資料館・博物館・珍スポを回り倒すのが趣味です。転勤族(神奈川→埼玉→長野)

別所温泉(外湯巡り)

長野県の上田市にある別所温泉は「日本最古の温泉」候補の1つです。外湯が3つあって、1つ150円で入れるのだ。しかも硫黄泉!温泉好きは行くしか無いですね。

 

 

概要&アクセス

「日本最古の温泉」と言われているのは、ヤマトタケルがこの地に寄ったとき、7つの温泉を発見したという伝承があるためです。その伝説、日本各地に無いですかね。

7つの湯が見つかったので「七久里の湯」とも呼ばれていたのですが、清少納言が『枕草子』で日本三大名湯を挙げており、その中に七久里の名が入っているのだ(他は有馬と玉造)。

というわけで別所の湯は「春はあけぼの、夏はビール」のように、昔から名が知られていたのです。きっと。

(温泉街にある北向観音

鎌倉時代には北条氏の一派である塩田北条氏がこの地域に入り、様々なお寺を建てました。なので「信州の鎌倉」とも呼ばれているのだ。鎌倉には温泉ないから、実は鎌倉より有能だと思う。

温泉街へのアクセスですが、上田駅から上田電鉄で30分強、別所温泉駅まで行き、そこから徒歩10分・・なのだが、2019年の台風で上田駅城下駅間にかかっていた橋梁が崩壊したため、同区間代行バスでの運行になっています。

橋梁建設なんて何億かかるんでしょうね。現時点では2021年春の復旧見込みだそうです。

車で行く場合、駐車場は温泉街のあちこちにあります。だいたい有料で500円。

無料なのは大湯駐車場くらいですが、ここから温泉街へは上り坂なので正直ダルい。別所温泉駅や温泉街の寺周辺にも駐車できるスペースはあるにはありますが、温泉利用者向けではないのでお勧めはしません。

 

外湯まわり

別所温泉には3つの外湯があるのです。全部制覇しましょうね。

1.大師湯

1つ目は温泉街の中心あたり、北向観音の近くにある「大師湯」。9世紀の天台宗座主 円仁大師がこの湯にハマっていたことから名前が付いています。温泉だと知らないで見ると、廃屋みたいですね(小声)

別所の外湯はみんな同じですが、券売機で入浴券を購入して中にいる番台さんに渡します。150円です。

タオルや石鹸、シャンプーは番台で売っていますのでそちらに聞こう。ただ中は狭いので洗う場所あんまりないですけどね。

 

内部の写真は(当然ながら)ありませんので文章だけ。

3つある外湯の中では一番狭いです。湯舟は4人入れば満杯。ただ別所に来たことある人はそれを分かっているので、より大きな他の2つの外湯に行き、逆にここが一番空いている可能性もあります。

私は休日に行きましたが、芋洗い状態にはなりませんでした(安堵)

 

 2.石湯

石湯は大師湯のすぐ近くにあります。こちらの湯舟は少し大きめで、先ほどの1.5倍くらいです。4人の1.5倍って6人ですけどね。サイズが限られていることに変わりはない。

真田幸村隠し湯」と呼ばれています。池波正太郎が長編小説『真田太平記』の中で何度か別所温泉の話を出しており、幸村が入浴するシーンもあるんですね。

ただ幸村が実際にこちらに来たという歴史的な証拠はありません。池波のただの趣味ではないか。それでも当時は小説や大河ドラマ効果で訪れる客が結構いたそうな。なお小説内では女忍者がお湯につかるポワワワーンなシーンもあり(割愛)

 

3.大湯

大湯は別所の外湯では最も手前側(別所温泉駅側)にあります。3つの外湯では一番大きく、また露天風呂も付いているのだ。というわけで最も人が来るところでもある。 

前の2つは温泉街にあったんですが、大湯はそこから10分ほど歩き、住民向けの店舗が並ぶ地帯にあります。旅館もあります。

館内には牛乳の自販機もあります。風呂上り牛乳勢にはたまらないですね。ただ館内で腰を落ち着けられるところはないので、買ったら外に出て飲みましょう。

 

 

というわけでした。

3つともマイルドな感じの硫黄っぽさがあり、温度も適温でとても良いです。ただ硫黄臭さは逃れられないので、3つ全部回るつもりなら着ていく服装は考えるべし(あまりお高くないやつ)

別所温泉自体はここ数年で廃業する旅館が相次いでおり経営的に厳しそうですが、温泉の質は大変良いので頑張って生き残っていただきたい。

 

おしまい

 

【URL】別所温泉の外湯めぐり(別所温泉観光協会)