園原ダム
群馬県の沼田市にある園原ダムです。東京都心への治水機能、発電機能を持ち、さらに心霊スポットとしても扱われているのだ。まさに多機能型ダムである。
概要
園原ダムについて
(利根川のながれ | 利根川ダム統合管理事務所 | 国土交通省 関東地方整備局より)
園原ダムは利根川水系の上流にある「片品川」に建設されたダムです。1947年カスリーン台風というハリケーンボンビーの極みみたいなのが東京・埼玉一帯を水浸しにしていったので、その対応策として計画された「利根川水系8ダム」戦隊の1つ。
(カスリーン台風時の葛飾区の様子。写真でみるカスリーン台風 | 国土交通省より)
カスリーン台風では1日ちょっとのうちに怒涛の雨が降って都市が水没し、死者1,000人 被災者40万人という大被害を出しました。葛飾区の写真が残っているが、地上3mまで浸水し、住民は筏で避難したそうです。
河川行政のトラウマ事件であり、全国にダムが設置される起源となったようですね。
1953年に建設が決定、1965年に完成しました。水没地には老神温泉の一部も含まれており、立ち退きはハチャメチャ難航したそうですが、それでも10年ちょっとの短期間で竣工してますね。
同じ県内の「8」が付くダムが60年だかバトルしているのと比べると凄い早い気がする。
アクセス
普通は車で来るでしょうね。ダムの脇に国交省の園原ダム管理支所があり、駐車場に停められます。ダム堤体の手前にもさらに数台分スペースがあります。
意地でも公共交通機関で来たいという方は、沼田駅から出ているバス「南郷線」で終点の手前にある南郷橋 停留所で下車し、徒歩ちょっとです。
ただ土日祝日は運休です。絶望。
ダム堤体へ
堤体は普通の道路となっていて、ちょこちょこ車が通ります。見学の際は気を付けよう。
堤体から下流方面を眺めるかーと思ったら、乗り越え防止の塀がありまして、端の方へ近づけない仕様になっています。写真が撮れないでござる。
きっと堤体からのダイナミックジャンプを防ぐためなんでしょうね。
いちおう撮影しましたが、柵がモロに入り込んで微妙な写真にしかなりませぬ。まぁ塀と柵が2重にあることでJUMPERの心理も2回ブロックできるんですかね。水だけでなく若者の命も保つ役目があるのですと。
心霊スポット
園原ダムで検索すると、心霊スポットとして出てくるんですよね。「事故死したダム作業員の霊がでる」とか「自殺スポットとして有名だから」とか。
堤体上の道路から続くこちらのトンネルは、そうした怖いスポットの一つです。ただのトンネルにしか見えないんですが、何かあるんですかね。通ってみましょう。
けっこう狭いですね。車も通れるんですけど、サイズが大きいと行き違いが難しいかもしれない。あとカーブがきつくて先が見通せないのも、少し不安をあおります。
壁には地下水か何かが漏れ出たように見えるシミ。汚い。
あとゴゴゴゴゴーと重低音がときおり鳴り響くのが不気味。この上に別のトンネルがあり、その車の走行音です。夜に来たら確かに怖いわな。
出口が見えてきました。距離は長くなく、200m程度です。
向こう側に出ても特に何も無いし見晴らしも良くないので、結局もどってくることになります。
心霊スポットはもうひとつ。ダム湖である園原湖の中央にかかり、湖を2分している橋です。かつては不安定な吊り橋で、多くの人や家畜が転落死したので霊が憑りついているとか。
今となっては現代的な構造してますがね。家畜どころか車だって通れます。オッサンが釣りしてましたが、良い地縛霊でも釣れるかな?
ダムの堤体からはまったく景色が見れませんでしたが、ここからはダム湖が見渡せます。冬は何も無いけれど、春や秋は木々が綺麗に映えるかもしれませんね。
・・ぜんぜん心霊スポットじゃないじゃないか。
おまけ。近くの観光スポット「吹割の滝」にいたこの人形の方がよほど怖かったですね。さっきのトンネルの出口に置いておけば盛り上がるのではないか。
おしまい
【滞在時間】30分
【混雑度】★★(他に2~3人)