C級スポット探索日記

C級スポット探索日記

各地の資料館・博物館・珍スポを回り倒すのが趣味です。転勤族(神奈川→埼玉→長野)

岡谷蚕糸博物館(シルクファクト岡谷)

岡谷は製糸業で発展した町。明治時代に生糸の生産高で全国トップクラスになり、「糸都 岡谷」なんて言葉もあります。この博物館ではそんな岡谷製糸業の歴史のほか、本物の蚕・製糸作業の実演を見れたり、蚕のサナギの佃煮を食べられたりするのだ(卒倒)

 

 

概要(アクセス・入場料)

入館料は510円。

岡谷駅から徒歩25分です。駐車場は数十台分あり、余裕で停められます。

コミュニティバス「シルキーバス」も岡谷駅から出ており、やまびこ公園線か今井・長池線で10分、「敬念寺前」停留所で下車、徒歩数分。両路線あわせても1日6本程度しかないですけどね。

リンク:シルキーバス・スワンバス(岡谷市ホームページ

(敬念寺バス停の位置。博物館の西側です)

 

展示1 飼育中の蚕を見よう

見たくないよ!という方もいると思いますが、まぁこういうところに来た以上は・・ね?館内で飼育されてるんですけど、実物が見学できる「カイコふれあいルーム」があるのです。なにが居るかはその時の飼育状況次第。

このときは生後数日の蚕の幼虫がいました。黒く細長いのがそれで全長数ミリ程度。消しゴムのカスかと思ったのですが、よく見るとうにょうにょ蠢いています。うげー、あまり食事中にはみたくない光景ですね。

蚕って白じゃないの?と思うわけですが、生後数日は黒くて、3日目以降から白くなるそうです。

幼虫の時代は1か月ほどで、ひたすら桑の葉を食べまくります。サナギになって10日経つと蛾になって出てくるんですね。そのあとは食事を一切せず、子孫を残すと死んでいく。寿命は合計2カ月もありません。

必要なことだけこなす、ストイックな生きざまである。

さて、ここで衝撃の事実。蚕の目って、どこに付いてると思いますか?

なんと、口だと思っていたところに6つも付いているのです。そもそもこの部分は口じゃなくて頭なのだ。外敵を騙すためのカモフラージュらしい。ますます気味が悪い(直球)

 

展示2 蚕の歴史や製糸機械を見よう

展示室けっこう綺麗でして、製糸に関する機具の進歩を見ることができます。・・正直みてもよく分からんのだが、土日だと14時頃に館内ガイドツアーがあって説明してもらえます。私は参加しました。

こちらは富岡製糸場に設置されていた最初期の製糸機械で、今ではこの博物館にしか現存しないそうです。1872年に導入されたもの。

一方、1955年に開発された機械は見るからに装置がごちゃごちゃしていて進歩してる感があります。生糸の太さを自動で認識して調整する機能も付いており、世界中に広まったそうです。

操作体験もできますよ。家庭で使われていた簡易的な機具ですね。

左手で糸を支えつつ、右手でレバーをくるくる回して巻き取っていくのだ。かなり古い機械なので、少しでも油断するとレバーが全壊しそうな怖さがあった。そろそろ~っと巻きましょう。

 

展示3 工場見学をしよう

実際の製糸業者が博物館に工場を併設しており、作業模様を見学できるのです。真面目に仕事している工員さんをじろじろ眺めるのもなんだか気が引けるが、珍しい機会である。

工員さんが手作業で糸を機械に括り付けると、自動で糸を巻き取っていきます。とにかく機械の回転が速くてガゴゴゴゴー!!とけたたましい音をあげている。ガイドさんの説明が聞こえないレベル(問題)

工場ではおもしろい製品もお試しできます。生糸をパウダーにして混ぜ込んだ石鹸。泡立ちが良く、水で落としやすく、洗いあがりもしっとりという宣伝文句。

実際つかってみると、石鹸を1回かるく撫でた手を数回こすりあわせるだけで、ガンガン泡が立っていきます。泡立ちすぎて両手に余り、どうしたらいいか困る。クリーミーでしっかりした泡で、男性はシェービング用にも使えるらしい。面白い製品でした。

 

お土産ショップで蚕を食べよう

いや別に食べなくても良いのだが、試食で置いてあるんですよ。サナギの佃煮です。さすが昆虫食文化の豊かな長野ですね。正気か?

せっかくなので食べました。味はまぁ、普通の佃煮ですね。形も豆っぽいので?そこまで虫虫している感じがしない。イナゴ食べれない人に「普通の佃煮です」って出してもたぶん食べるんじゃないか。種明かし後に死ぬかもしれないが。

なお生前の姿がこちら。虫特有のグニッとした感じがよく表れており、食べる前に見たくない写真であります。

他にも幼虫の姿をしたチョコレート菓子など、悪ノリ著しいお菓子も揃えておりますので、お土産で持っていくと大変盛り上がるorドン引きされるでしょう。おススメ。

 

おしまい

 

【滞在時間】90分

【混雑度】★★(他に数組)

【URL】岡谷蚕糸博物館 | シルクファクトおかや