長良川うかいミュージアム
鵜飼で有名な長良川のほとりにあるミュージアムです。川に鵜を放って鮎を捕まえさせてくるアレですね。
岐阜駅からバスで20分ほど、「鵜飼屋」バス停から徒歩10分で来れます。系統は複数あり、本数自体は10分に1本程度と多いです。
入館料は500円。
まずは鵜飼の様子をビデオで見学。10分ほど。
このミュージアムは映像が多めで、次の展示室でもたくさん流れています。イメージを抱きやすい反面、油断しているとあっという間に時間が経過するのでタイムスケジュールは気を付けよう。
展示室です。鵜飼は夜に行われるので、室内も照明を落としてムーディな感じである。オシャレ。
模型や映像が多めなので、パネルまみれの行政系資料館より圧倒的に見やすいです。4つのゾーンに分かれてますが広いわけではなく、じっくり見ても30分という体力にも優しい設計となっております(貧弱勢)
(鵜飼の船が出るところ)
長良川での鵜飼は8世紀には始まっていたそうです。5月11日から10月15日までの間ほぼ毎日おこなわれます。「鵜飼休み」と呼ばれる1日間と、川が増水して危険な時以外は船を出すのだ。有休とりづらくて大変そうだな(会社員並感)
昔は食料目的でしたが、現代では観光業になっており、上記サイトから申し込めます。近隣で宿泊する場合はホテルに鵜飼プランがあるかもしれない。船に一緒に乗って、鵜飼の現場を見学するのだ。
時間は夜6時~9時頃まで。船内での夕食も可能なので、もはや屋形船である。酔っ払って川にダイブし、自ら鵜飼と化すのは失笑を抑えきれないので止めた方がよい。
(鵜飼職人と鵜の模型)
鵜飼で使われる鵜とは、渡り鳥のウミウです。人懐っこくて扱いやすいそうな。
鵜飼職人=鵜匠は彼らとともに暮らし、日ごろから信頼関係を築いているのです。
鵜を持ち運ぶには首根っこを掴むのが正しいやり方のようですが、5秒後には絞められてチキンにされてそうで哀愁感ただよいます。
(野生のウミウを待ち構える人)
ウミウは養殖しているのではなくて、野生の鳥を育成しています。
長良川で使われているのは、茨城県日立市の海岸に渡ってきたところを捕まえたもの。海岸沿いにこんな小屋を建てて、ウミウが近くの岩場で休んでいるのを棒で足引っかけて転ばせるのだ。
しかし事情を知らない人がこの小屋を見たら逃げ出すだろうなぁ。怪し過ぎるもの。
鵜飼の鵜は、2羽でペアリングを組むそうです。このペアは性別関係なく組まされるので、夫婦では無くて仲間といったところ。
「野生のウミウを観光業のため捕まえてくるのは酷い!」意見もあるそうですが、野生のウミウは寿命が8年、鵜飼だと飼育状況が良いので15~20年も生きる。
まぁどっちが良いかというのは置いておきます。
江戸幕府も保護してきた鵜飼は、伝統漁法として皇室に保護されています。長良川の鵜匠6家は「宮内庁式部職鵜匠」という役職に就任している。
家紋もあって格好良いですね。
徳川家康も食べたという鮎鮨。鵜飼で獲れた鮎を尾張藩で調理して、わざわざ江戸まで運んでいたのだ。我々の知っている寿司と違い、米と魚を発酵させた「なれずし」のジャンルになるそうです。
発酵させてから5日目が食べごろなので、尾張藩の人々は間に合うように必死にこの寿司を江戸に運んだわけですね。エクストリーム出前寿司の始まりです。
という感じで、鵜飼について楽しく学ぶことができました。
檻の中なのでちょっと見づらいが、敷地の裏側に鵜くん本人も飼育されているので挨拶していってどうぞ。
おしまい
【交通手段】岐阜駅からバス20分「鵜飼屋」下車 徒歩10分
【入館料】500円
【滞在時間】60分
【混雑度】★★★(ちらほら)
【URL】