C級スポット探索日記

C級スポット探索日記

各地の資料館・博物館・珍スポを回り倒すのが趣味です。車が無いので公共交通機関利用で粘っております。転勤族(神奈川→埼玉→長野)

松本市 旧制高等学校記念館

 

旧制高等学校というのは今の大学1~2年生にあたるそうです。

卒業生は帝国大学に進学し、そのあと官僚とか財界に就職して上級国民となるのだ。

なのでここに集まってくるのはエリートの卵。

 

松本にもその学校がありました。松本市は自らを「学都」と称していますので、これは旧制高等の素晴らしさを記念して資料館を作らねばなりませんな。

それがここです。

 

 

入館料は300円です。

 

松本駅から徒歩で来ると30分もかかるので、コミュニティバス「タウンスニーカー」がおススメ。

東コースに乗車して15分、「旧松本高校」停留所で降ります。バスは20分間隔という地方にしては高頻度で出ているので安心安心。

松本周遊バス「タウンスニーカー」 松本市ホームページ

 

 

展示室は2Fと3Fにあるので、階段をあがって向かうのだが、その道中にこんな絵が置いてあった。

新入生が学生寮へ入寮する際の儀式を描いたものだそうです・・が、いったいなんなんですかこれ(呆れ)

 

旧制高等には女子の入学が許されてなかったので、つまり男子校だったのです。

ということは、校内の雰囲気は男子校特有の“アレ”。歯止めとなる女子が居ないので、彼らのバカ騒ぎはタガを外れて極限に達し、動物園状態だったと思われます。

 

 

私は男子校出身ではないですが、出身者たちの行動を見ていると「あっ(察し)」となることがままあります(個人差があります)

 

さて2Fの展示室。旧制高等学校全般の話、および松本の高等学校の話がされております。

 

 

制服です。右側のが袴付き和服で、正装とされてました。

講義を聞くときはもちろん、学食に入るときすら、この服装をしないとダメだったそうです。厳しい規則やね。

 

 

背中を向けている人形があるぞ。

 

 

尻のところにツギハギが当てられていた。破れてしまったのを直したようです。

制服も安くはないと思われるので、ダメになっても直し直しして使ってたんでしょうね。

まぁきっとバカ騒ぎした結果、破れたんでしょうけど(名推理)

 

旧制高等学校の校章一覧)

 

旧制高等学校は全国に41校存在してました。東京や京都など最初に8校でき、そのあと拡大していったんですね。松本に出来たのは1919年のこと。

 

学校の設置場所は政府が決めるので招致合戦は激烈であった。

地方議員は「他県はクソ!うちの県は最高!」と中傷レスバトルを展開し、国会では議員同士で口論が激しくなって掴み合いの場外大乱闘が勃発したそうな。

教育政策をめぐっての殴り合いは矛盾しすぎて笑えるのでやめてほしい。

 

 

入学試験は狭き門で、全国の旧制高等1年生の生徒数は、同学年の男子人口の僅か1%でしか無かった。単純に考えると倍率100倍ってことで良いのか?

 

しかし全国の旧制高等1学年の生徒数と、全帝大1学年の定数はほぼ同じであったそうな。つまり旧制高等に入れてしまえば帝大までストレート。場合によっては無試験で進学もでき、そのまま人生勝ち組へ。

なので激烈お受験競争を潜り抜けた生徒たちは、入学後は羽目が外れてチャランポランタンになったようです。

 

 

これは当時の宿題だそうですが、最上段に「解答を出すも出さないも自由」と書いてある。提出しなくて良い宿題なんてアリなのか。フリーダムな校風ですねえ。

 

そのぶん実力主義が徹底してるって感じです。

進級できるかどうかは期末試験の1発勝負。2回落第するともれなく強制退学だった。おお恐ろしい。

 

 

スポーツも活発で、陸上が特に花形のようです。

 

半裸で練習をしている奇怪な人物の写真があるのだが、この人は松本高等の教授だそうな。先生かよ!これだけで学校の雰囲気がよく分かりますね(動物園を思い浮かべながら)

パンツ1枚でグラウンドに現れて生徒たちを指導していたが、インターハイ優勝経験があるなど有能であった。いまこんな姿で校内をうろついていたらPTA案件であろう。あ、でも男子校にはいそうだなぁ。

 

 

 ここからは学校の寮「思誠寮」についてです。

1年生はほぼ強制的にここへ入寮し、2年生になると下宿に移る流れだったそうだ。

まぁ、、1年いれば十分だわな。現代人にはこの風呂は無理ですね。

というか、汚い(断言)

 

 

寮の付近では謎の現象が起こっていたようです。その名も「寮雨」。

晴れの日なのに、寮の周辺だけ雨が降るそうな。

いったいどういうことなんでしょう。

 

 

理由もなにもなかった。2Fの窓から何か降らせている人たちがいますね。

あのさぁ・・

というか、よくこんなの展示できたな。ここは学都 松本です(再確認)

 

 

3Fに上がってきました。

全国の旧制高等の寮歌が聴けるというライブラリーです。

”校歌”じゃなくて”寮歌”です。校歌と違って、寮生たちが自発的に作った歌のようですね。うちの寮ほこらしい!ということです。

 

ちなみに旧制高等は合計41校しかないのに、ここに収録されている寮歌は201曲である。作りすぎじゃないですかね。

 

 

学生が3年間でどれだけのお金が必要だったかの展示。久しぶりに真面目な内容だな。

 

総額すると文系で1500円程度、理系で1600円程度。 当時のエリート層である国家官僚1年目の年給が900円程度らしい。

普通のサラリーマンの年収以上は必要なんじゃなかろうか。やはり旧制高等って財力が必要そうですねぇ。

 

資料館はこれでおしまいです。

 

 

資料館の横に、旧制高等の建物があって見学できるのです。

松本高等は戦後に信州大学となったのですが、校舎は大学キャンパスとして継続使用されました。1972年にキャンパス移転となり、残った建物は文化財に。

 

 

建物には何部屋もあるんですけど、多くがイベントホール等で使われているため、資料室として見学できるのは2部屋だけです。

その1つがこの校長室。

 

 

本棚には書籍がいっぱい入ってますね。校長先生は何を読んでいたのでしょうか。

 

 

・・「エロ事師たち」とか「ヒトはなぜ助平になったか」とか、校長室にあってはならぬ系の本が見受けられますけど?

やっぱり校長も男子校の脳みそをしていらしたようです。

  

 

もう一部屋は教室です。まぁ、普通の教室やね。

 

おしまい

 

【交通手段】松本駅からタウンスニーカーで15分ほど

【入館料】300円

【滞在時間】60分

【混雑度】★★(他に2~3人)

【URL】

matsu-haku.com