C級スポット探索日記

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各地の資料館・博物館・珍スポを回り倒すのが趣味です。転勤族(神奈川→埼玉→長野)

甲府市藤村記念館

 

甲府駅前にある、藤村(ふじむら)記念館です。

 

↑ なんで「藤村」にわざわざフリガナを付けたかと言うと、長野県の方では島崎藤村という小説家が居るため、「藤村」を「とうそん」と読ませたりするからです。

 

 

この記念館は、明治初期に山梨県令・県知事を務めた藤村紫朗(しろう)を扱っております。

入館料は無料。

 

wikiから)

 

藤村は熊本藩士の子に産まれたが、脱藩して尊王攘夷運動に参加。

維新後は明治政府の官吏になり、1873年から14年間に渡って山梨県令を務めた。

なかなか長い期間なので、山梨県政の基礎を築いたと言える。

 

 

入館して左手の部屋に展示があります。

なんだかムーディーな照明だな。

 

 

山梨県令になる前は関西で勤務していたのだが、京都では当時小学校教育に力を入れていた。

その影響で藤村も学校教育の重要性を説いており、全国で4県目というかなり早い段階で、学校開校を行った。

 

この記念館も、もとは睦沢町というところにあった学校の校舎です。

 

日本画風に描かれる藤村氏)

 

藤村は「土木県令」と呼ばれており、道路工事をじゃんじゃん進めて主要道路の整備を進めていった。

 

「土木県令」というと栃木や福島県で鬼畜悪人扱いされている三島通庸が思い起こされるが、藤村に関してはさほど悪評は出ていない。

工事の費用を民間人から徴収して行ったので不満分子を作り出し、のちのち資金不足に陥っているが、どちらかというと県民からの評価は良いように見える。

 

おそらく甲州の街道は武田時代・江戸時代からそこそこ整備されていたので、本格的ど田舎だった東北ほど強硬手段をとる必要が無かったんじゃないか。

 

(県営製糸場の写真。1870年代頃)

 

藤村は、甲州でもともと盛んだった製糸業を奨めて近代的工場を建築したり、ワイン醸造も勧奨。

教育・土木・産業と様々な分野で功績を残したので、こうして記念館を作ってもらえましたとさ。

 

 

 

あと、この部屋には藤村先生ご愛用の品々が置かれております。

青龍が刻印されている手あぶり。

 

 

印鑑たち。

 

 

頑張ったので、天皇陛下から袱紗(ミニ風呂敷)も貰えちゃった。

 

 

 

2Fに登ります。

とても傾斜の激しい階段である。

 

 

甲府の夜景がみれるよ。

よかったですねぇ。

 

 

バルコニーには出られません。

 

 

外の展望は、甲府駅がまあよく見えますねって感じ。

 

 

なぜか昔のオモチャ。

 

 

小部屋があるけど、特になにも使われていない様子。

 

 

大部屋へ。

もと学校と言うことで、それっぽくされてますね。

黒板ないけど。

 

 

なぜか雨戸も閉められています。

子供に見せられない風景でも、あるのかな?

 

 

どばーっと写真が並べられていますが、全国の擬洋風建築を集めてみたものです。

 

藤村県令は建築大好きだったようで、とにかく甲州に擬洋風建築を取り込みまくっており、この建物もそれです。

瓦とか漆喰壁など和風要素を使っているのだが、全体としては西洋風に仕立て上げるというのが、擬洋風。

 

とくに藤村が主導したものはバルコニーあり、てっ辺に塔が付いている等、いくらかお決まり要素があって、「藤村式建築」と呼ばれている。

 

 

しかし思いっきり民家がランクインしてるけど、これどこだか分らんな。

実際に行けないところを見せられても、どうしようもできんのです。

 

 

熊本のジェームズ邸に至っては地震で倒壊したあとの写真である。

 

 

座っちゃいけないんかい!

 

 

1Fに降りてきました。

最後に残った奥の部屋にも、若干の展示がありそうです。

 

 

こちらは企画展のようだが、展示と言うよりバザーみたいな感じで、オバチャン向け製品を扱っておりました。

 

 

武田氏の本拠、躑躅が崎館の地形ジオラマのようです。

 

 

記念館の木組みを再現してみたよ。

擬洋風もなにもあったもんじゃないですね。

 

 

またまた学校ネタ。

というのを見ておしまい。

 

 

以上。

 

【交通手段】甲府駅すぐ

【入館料】無料

【混雑度】★★(他に2~3人)

【滞在時間】20分

【URL】

www.city.kofu.yamanashi.jp