水戸市埋蔵文化財センター
大串貝塚ふれあい公園の中にある。
なんだか柱が砕け散ってますけど、これは演出ですよね?
そうじゃなかったらヤバいことに。
入館は無料です。
内部。
「縄文くらしの四季館」という名称がもともと付いていたそうなのだが、現在では「埋蔵文化財センター」に改められている。
どうして無味乾燥な方にしたのだろうか。
ダイダラボッチ縮小ver。
実物よりも表情が凛々しい感じがあるが、実物もきっと最初はこうだったのだろう。
(実物)
実物はどこか放心状態だったり、憐みを感じさせる眼差しをされてますが、これは風雨のせいなのだろう、きっと。
展示室にはいる。
もとの名称が「四季館」というだけあって、季節それぞれの縄文時代の暮らしを展示しているらしい。
ブースごとに「春」とか「夏」とか書かれている。
最初は春ゾーン。
穴が開いているぞ。
顔面把手つきの縄文土器だった。
この顔、どこかのキャラに似ていると思うのだが、思い出せない。
棚上には貝殻が放られている。
きっと貝塚を表現しているのでしょうが、なんだか単なるゴミ置き場に見えますね。
まぁ貝塚もゴミ置き場だけど。
旨そう。
夏ゾーン。
丸木舟。
あぁ海に出るのね、夏だからね。
釣り針は鹿の角から作っております。
完成型がこれ。
J。
秋。
そもそも春ゾーンからなのだが、これ季節関係ないのでは?
土器なんて別に年中作れるだろう。
土器パズルも年中できるだろう。
それとも水戸では、秋しかパズルが出来ないルールになっているのだろうか。
冬。
イノシシ狩りは冬に行うそうなので、いちおうここは季節とマッチしている。
季節ゾーンおしまい。
ここまで殆ど郷土要素を感じなかったが、ここから地元ネタが増えていきます。
縄文時代から一気に近代的になったな。
おはじき。
のらくろか?
顔が一刀両断されて怖いことになっている。
これは偕楽焼という焼き物で、水戸土産。
てっきり江戸時代からあるのかと思ったら、昭和初期に誕生したらしい。
「名前からして歴史ありそう」詐欺である。
なお世間には「偕楽園焼」という焼き物もあるそうなのだが、こちらは紀州徳川家の特産らしい。
ややこしいな。
レンガとか漆喰とか、外壁建造用。
水戸城の三の丸では「なまこ壁」という、漆喰を半円状に盛り上げたスタイルが取られていたため、その関係。
こちらはタイル。
関東大震災でレンガ造りが貧弱すぎることが分かってしまったので、鉄筋コンクリート造が増加し、その外壁にタイルを張るのが主流になりましたと。
水道の樋管。
水戸の水道は、古くは徳川光圀が整備したもので、笠原という土地の湧水を引っ張ってくるものだったので「笠原水道」と命名。
これで当時の水不足が解消されたよ、さっすが黄門様。
樋管は石を用いた「岩樋(いわひ)」というもの。
樋管にはあちこち隙間が空いており、ここから周囲の湧水を取り込む。
それバイ菌ヤバいのではと思うのだが、ちゃんと砂利を敷いて濾過していました。
さっすが黄門様(2回目)
この水道は今でも使われており、1891年~1968年まで改良工事をしていたらしい。
断続的とはいえ、時間かかり過ぎじゃないですかね。
さらに工事完了の直後から断水が多発し、もう一度修理をしている。
あのさぁ。
水門橋という橋にかかっていたプレート。
水戸市章が刻まれている。
「スマートな水戸市章」。
自分で言うな。
ガラス製品ぞろぞろ。
明治以降、食事が洋風化していく過程で需要が急増し、水戸にもガラス鋳造所ができました。
なので、これでもかとガラスを並べております。
歯ブラシもたくさん発掘されております。
使う気にはなれませんが。
革製品。
すさまじくボロボロ。
これとかもう展示する意味あるんですかね(慧眼)
便器。
廃屋の写真、ではなくて日新塾の母屋です。
加倉井砂山(かくらい さざん)という人が水戸に開いた塾。
幕末の水戸学全盛期の時代なので、全国から塾生がやってきたという。
その卒業生の名称はサザンオー(以下略)
突然すさまじい絵画が出てきたが、大戦中の水戸空襲の絵。
水戸には陸軍の訓練所があったので、1945年8月2日に大空襲をうけている。
終戦まであと2週間、逃げ切れませんでした。
なおtop of 悲惨な空襲都市は小田原で、8月15日に攻撃を受けております。
ポツダム宣言通知後じゃないか。
んで占領されてしまった水戸。
他の地域から御多分に漏れず、弘道館のあたりにはテニスコートが作られて占領軍の遊び場になりました。
なお占領軍の記録では「数本のドラム缶窃盗を除けば、茨城では指令違反事件は無かった」と、県民の秩序正しさに驚いている。
自動車運転が荒い今の茨城県民は、占領時代を見習いましょうね。
そしてまた突然の銅鐸。
なにこれ、叩いて鳴らして良いの?
弥生時代に突入した。
縄文→近代→戦後→弥生、という順番ですか。
水戸の時間軸は変わってますねぇ。
展示内容に縄文時代ほどの情熱はないけど、いちおう色々飾られています。
青銅の印。
畑耕していたら見つかったもの。
なんのものかサッパリ分らんらしい(虚無感)
というわけでした。
展示室の出口にこんなのあった。
ブラタモリ出演に乗じて、この資料館でも1年前に企画展をやっていて、それを今でも残してある。
ブラタモリに取り上げられた全ての地域が、こういうパンフレット作ってくれればいいのに(切願)
以上。
【入館料】無料
【滞在時間】40分
【混雑度】★★(他に2~3人)
【URL】