常陽銀行 常陽史料館
茨城を中心に展開している地銀 常陽銀行の資料館である。
銀行の創立60周年を記念して、1995年開館したもの。
みるからに銀行の建物なので、入館した瞬間に「本日はどのような御用でしょうか?」訊かれるんじゃないかと身構えたけど、受付すら不要で普通に入れたのであった。
無料だしな。
(2Fの吹き抜けから下の展示室を眺めたところ)
入館は無料。
B1F~2Fまであって、展示室はB1Fと1F、2Fは図書館になっている。
B1Fと1Fの展示物は写真禁止だったので、2Fから全景だけ撮影。
B1Fには常設展があって、国内における貨幣の歴史・常陽銀行の成り立ちについて語られており、ハイテクな雰囲気を出した内装であった。
意外と力入れたんだな(意外)
常陽銀行の歴史。
1935年、水戸を拠点とした常盤銀行+土浦の五十銀行が合併して成立したもの。
1876年に国立銀行条例が改正されて銀行開設が緩和されて以降、日本中にアホの数ほど誕生していき、茨城県だけでも60を超える銀行が存在していた。
それ茨城県民の数より多いんじゃない?(差別発言)
第一次大戦の頃は好景気だったのでまだよかったが、1920年代に入ると1923関東大震災・1927昭和金融危機・1929世界恐慌とろくでもない事件ばかりが続く。
小規模銀行ではすぐ潰れてしまうので合併が相次ぎ、常磐銀行・五十銀行ともに県内の銀行をパクパク吸収。
1920-30の間だけでも前者は14行、後者は18行を合併している。
(2Fに置いてあった鹿島の鹿)
それでもまだ茨城県という小さいパイを複数行が争っていたため、大蔵省の介入もあり、1935年に両行は合併。
戦後GHQにより爆発させられることもなく存続し、2016年には足利銀行系と経営統合して、地銀界No.3の勢力を誇っております。
あと鹿島アントラーズの当初からのスポンサーですが、人形の扱いはテキトーの模様。
(史料館企画展のチラシ)
1F部分は企画展で、四半期ペースで変わっている様子。
このときは竹細工グッズが陳列されていた。
茨城県内では養蚕が重要産業になっていたが、そこで籠・ザル・箒など竹製品がやたら必要となり、それで竹産業が興隆したと。
一時期は需要があり過ぎて供給が間に合わないレベルであったが、お察しの通り、やがて竹バブルは終わっていくのです(諸行無常)
(史料館企画展のチラシ)
なので竹が余って仕方がないので、奇抜な竹製品を使ってどうにか消費しようという運動である。
いつもどおりのザルや籠のほか、竹製のスマホケースやオーディオセットまで展示されていた。
それ燃えないのか不安になるが、きっと不燃加工をしているのだろう。
(史料館企画展のチラシから)
竹で作った木琴、竹シロフォンも置いてあって、自由にならせるよ。
静かすぎる資料館でそれをやる勇気があれば、ですが。
私はありませんでした(チキン)
んで2Fは図書館になってるよ。
郷土資料や金融関係を扱っている。
そして図書館手前の展示ケース。
常磐線が全線開通してから120周年ということで、関係グッズを並べていた。
こんなの。
以上。
【交通手段】水戸駅から徒歩20分
【入館料】無料
【混雑度】★★(他に2~3人)
【滞在時間】60分
【URL】常陽史料館|常陽藝文センター