仙台うみの杜水族館
仙台うみの杜水族館は、2015年に開業した。
松島にあった「マリンピア松島水族館」が移転してきたものだが、こちらは1927年開業と日本で2番目に古い水族館であった(一番古いのは富山の魚津水族館)
入場料は2100円という観光地価格ですので、気合を入れてどうぞ。
最寄りの中野栄駅から無料シャトルバスが出ているが、30分に1本という微妙な感じ。
徒歩20分で来れるけれども。
展示室へ向かいます。
最初は「日本(東北)の海」と題して、東北をメインに国内産を扱っている。
天井の水槽にあるのは、宮城県が水揚げ量国内一位である、マボヤ。
ホヤの代表種。
見た目が赤いので、「火焼け」が訛って「ホヤ」に転じたらしい。
海中にカキの貝殻を付けたロープを吊るしておけば、幼生のホヤがくっ付いてくるので、それを養殖している。
「海のパイナップル」と呼ばれているが、まったくそんなことはなく、味は肝のような苦みがかなり強い。
酒のお供にはなりそうなので、好きな人は好きであろう。
なんと体内で精子と卵の両方をつくることができる。
オスにもメスにもなれるということである。
これもうわかんねぇな(両性具有)
先へ進む。
水族館に来ました、と十分に感じさせる巨大水槽がおでまし。
とにかくイワシがすごい勢いで渦巻いてます。
しばらくすると、ミュージックタイムみたいなのが始まって、音楽と一緒にイワシの大軍がうごめき始めた。
水中に色のついた粉末が飛び交っていたので、エサで誘導しているのだろう。
大量のイワシが一斉に飛び交いまくるイベントなので、けっこうな派手さと愉快さと気味の悪さがあり、たいへん楽しい。
大軍を全体としてではなく、個々としてみると、より一層の異常さが感じられる。
そんな水槽の端っこで静かに泳いでいるスナメリ君。
2017年に漁獲網に混獲されていたところを救出されて、ここにやってきた。
水槽の背後の壁を見ると、カウントダウンがされている。
0になった。
すると始まるプロジェクションマッピング。
八景島シーパラダイスが経営参画しているだけあって、いろいろ手を打っておりますな。
チェーン店とか言ってはいけない。
次のゾーンへ。
ノーマルサイズの水槽がぞろぞろ。
画面中央下にまたマボヤ君が出演しております。
水族館のセンターなだけある。
「クロソイ」という魚。
黒じゃないじゃんと思うのだが、本来のクロソイは黒であり、こやつが珍しい色素異常なんだとか。
クチバシカジカ。
イノシシに似ているので、この水族館でもイノシシ呼ばわりされている。
水中に棲んでいるくせに泳げないらしく、ヒレを使って歩くように移動するらしい。
カニの水槽。
足が長いカニは、サイレントヒルの中ボス感があるが、ここのカニは自重している模様。
三陸海岸に棲む方々をご紹介しております。
岩。
よく見ると、空いている穴に潜んでいる魚がいる。
穴をあけて中に棲息する貝がいるのだが、その貝が居なくなった後に残された穴を、彼らが利用している。
ギスカジカ。何体も重なり合っている。
顔はまずいが味は良いので、汁物に使われる。
海藻のマコンブぞろぞろ。
どう見ても「あまちゃん」の衣装。
あれ、岩手県の話では?
松島など漁港に関する展示。
このあたりでは釣り針を使わず、エサにタコ糸を通して数珠状にしたものを使用する。
これにハゼが食いついてくるのだが、船上でふるい落とすだけで魚を落とせるので、釣り針を外す手間が省けるんだと。
このエサを利用した釣り堀が体験できるようですが、故障中のようです。
こちらはカキの養殖コーナー。
松島ではカキの養殖は300年前から始まったとされている。
カキの幼体は海の中を漂い、岩にくっ付いて成長する。
ホタテの貝殻をこのように70枚ほど重ねて紐で繋ぎ、これを海に垂らしておけば、くっ付いてくれるというわけ。
幼生が付着したら、干潮時には海に浸からないところへ、これを移動する。
カキをずっと海に住まわせておくと成長しすぎてしまい、よろしくないらしい。
また太陽に晒すことで、環境の変化に抵抗力を持った丈夫なカキを育てることができる。
半年後にまた移動させ、今度はずっと海中に吊るしておく。
そして1~2年後に収穫されますと。
日本ではホタテの貝殻を利用しているが、フランスではプラスチックの皿を使っている。
ちなみに1960-70年代にフランスでカキの伝染病が流行して全滅する事件が発生したのだが、そのときに日本のカキを送って窮地を救ったことがある。
そのお返しに、東日本大震災の時にはフランスから漁業道具の支援があったそうな。
アマモのゾーン。
名前はおもいっきり「海藻(あまも)」なのだが、胞子で繁殖する藻ではなくて植物です(たぶん重要)。
アマモによって潮流は和らげられ、また海中に酸素を補給するなど、生物の棲みかを提供している。
巻き付いているのは絶滅が危惧されるサンゴタツです。
魚がアマモのところでやたらパクパクしてたんだが、食べ物でも付着しているのだろうか。
挟まって動けなくなった人も居ます。
このアマモゾーンの端っこに、この世の終わりみたいな部分があったんだが、これはなんなんだろうか。
綺麗な環境では生きれない種類がいるのだろうか。
人間と一緒ですね(哲学兄貴)
ここでは、自分がお絵描きした魚を、マッピング上に登場させることができます。
こんな感じ。
「ぼくの考えたさいきょうのおさかな」をみんなに披露しよう!
干潟ゾーンにやってきた。
海水・淡水の生き物両方が集まる場所である。
貝はたぶん、今朝の味噌汁にはいっていたやつだろう。
まあまあ採れるけれど、あまり食用として需要の無い魚を調理して食べようの展示。
ゲテモノ料理界の調理人が、レシピを考案したらしい。
ゲテモノ料理ハンターにとっては心躍る内容だと思うのだが、残念ながら水族館のフードコートでは販売されておりません。
ぜったいウケると思うんだがなぁ、一部には。
深海生物をお触りできる展示です。
もっとも、はく製ですけどね。
余談だが、お触り系の展示では、和歌山県の「エビとカニの水族館」が一番強烈であった。
得体のしれないウヨウヨした巨大ヒトデ類が並んでおり、「触れるもんなら触ってみろ」という一種の挑発だったかと思う。
もはや色んな水族館で取り上げられているので、新鮮味が無くなってしまったグソクムシ。
それよりもこっちの、ヤマトトックリウミグモのほうが圧倒的に異次元な存在感を放っている。
暗かったので写真ちょっとぼやけてしまったが、鮮明なやつよりましだと思う(恐)
ここは、うみの杜ラボ。
希少生物の研究をしているところ。
これはフナが突然変異でヒレの長くなった、テツギョ。
まるで金魚のようである。
メダカはどこにでも居そうなものだが、地域ごとに特性が異なるので、別の地域のメダカを混ぜると危険だそうだ。
わりと貴重である。
ウナギははやく養殖手段を確立して、もっと安く食べられるようにして、どうぞ。
外に出ました。
川に棲息するものたちを展示している。
屋内に置くと雰囲気とマッチしないので、ここぞとばかりに置かれるアオダイショウくん。
この木の中にはリスが住んでいますが、写真撮影は失敗しました(無能)
草むらかと思ったら、ここで野菜の栽培をしていると。
フードコートで提供するには、量が少なすぎやしませんかね。
ここを抜けて2Fにあがると、イルカショーのスタジアム。
来た時にはもう終盤だったので、スルーしましたが(適当)
スタジアムの向こうを見ると、まあ広大な空き地が広がっている。
使う予定は、あるのでしょうか。
三井アウトレットなど商業施設が存在する仙台港地区であるが、中野栄駅からの道中に物流倉庫やごついトラックが散見されるなど、ここが港湾地帯であることを思い出させてくれる。
ここまでが「日本の海」ゾーンでした。
ここからまだ「世界の海」が始まるんですか、そうですか(疲労)
まぁ国内ゾーンよりはボリュームはおさえめ。
最初はペンギンくん。
水に飛び込もうかどうしようか大変悩んでいるようであった。
ウィーディードラゴンという、オーストラリアの絶滅危惧種。
「海藻のような海竜」という、褒められているのか貶されているのか分からない愛称をしている。
ひらひらと水中を上下に浮いております。
トロピカル(ボキャ貧)
アザラシの水槽。
ここのアザラシ、目が白い。
原因不明の白内障になっているらしい。
なにそれこわい。
こちらはカワウソです。
ツメナシカワウソという種類。
体長80cmほどあり、小型犬レベルのサイズ。
通常もてはやされているコツメカワウソに比べると、かなりデカい。
しかしカワウソ総選挙とかいうよく分からん企画では、ここのカワウソは上位ランカーである模様。
ぜんぶ一緒に見える辺りが、某アイドルの総選挙との共通点だろう。
イロワケイルカ。
イルカ版パンダみたいである。
小型のイルカショーを行っております。
アフリカゾーン。
さっそく毒もってそうなカエルが登場。
色違いもおる。
メガネカイマンというワニ。
体長2m~3mあるが、ワニとしては小型なので、ペットとして扱われるらしい。
それはおかしいのでは(提起)
カメ。
とくにいうことなし。
チンアナゴはもうどこにでもいるな。
他の魚がメインの水槽でも、刺身のツマみたいな感じで、一緒に置かれていたりする。
世界ゾーンはこれでおしまい。
ゴール付近では、復興関係のパネル展示が置かれている。
外に出ると、「海獣広場」。
海獣ってペンギンのことですけどね。
さっきもいたけどな。
ただしこちらのペンギンにはエサやりが出来ます。
1Fに降りると、「うみの杜ビーチ」。
ビーチというか池があって、入ることができる。
子供だけね。
中にはヒトデとかいて触れる。
小さいヒトデなので、そこまでビビる必要はない。
やっぱり和歌山のアレはおかしいということを再認識させてくれる。
フードコートのそばには水槽があり、アザラシが泳いでいます。
食事の中に入っているような魚は、この水槽にはいなかった。
「魚を見ながら、その魚を食べる」のは子供の情操教育上よろしくない、という判断からだろう。きっと。
最後にお土産を見ます。
これが水族館のキャラクター。
目が顔の片側に2つ付いているようですが・・
反対側には目が無い。
なにこのホラー。
こんなお菓子もあります。
読まれていた。
以上。
【交通手段】中野栄駅からシャトルバス。仙台空港や荒井駅からも路線バスあり。
【入館料】2100円
【滞在時間】3時間
【混雑度】★★★★★(人いっぱい)
【URL】