地底探検ミュージアム龍Q館(首都圏外郭放水路)
地底探検ミュージアム龍Q館は、春日部市にある河川インフラ系資料館である。
ミュージアムは、国交省が管理する首都圏外郭放水路の管理施設に併設されている。
1F部分。
入場は無料。
外郭放水路の概要パネル。
(図は埼玉県のHPから。首都圏外郭放水路 - 埼玉県)
この辺には中川・倉松川など複数の中小河川があるが、どの川もあまりサイズが無いので水量が増えるとアッサリ氾濫してしまう。
一方で江戸川は大規模なので、多くの水を許容できる。
だから地下に水路を作って、中小河川の余分な水量をここに流し込み、江戸川へ放出。
というのが、外郭放水路の概要。
そのうち龍Q館があるのは、江戸川に水を放流する直前の調節施設である。
概要パネルの上には盛大な絵画があるが、2002年に外郭放水路が暫定開通した際、画家に依頼したものらしい。
ドラゴンが守る地域の安全、みたいな思いを託して描いているそうだ。
春日部ってこんなRPGの世界地図みたいなところだったんですね(ドラクエ並感)
2Fの展示室へ。
ところで「龍Q館」という名称は、この地域に伝わる「火伏の龍伝説」の龍、AQUAのQから取ったそうな。
旅の坊さんから貰ったお札を家に張っておいたら、大火事が起こった時に龍が現れて家が焼けるのを防いでくれたという伝説。
まぁ龍が救ったのはお札を貼っていた家だけで、他の家は全部焼け落ちちゃったんですけどね(テヘペロ)
(この辺の、旧 庄和町地域では凧が名物)
という火龍の伝説から、この巨大施設をその龍になぞらえ、「外郭放水路の龍が火災から地域を守る」的なテーマらしい。
階段の途中に貼ってあった展示。
けっこう大雑把な作りなようで。
さすがは行政。
踊り場に展示がある。
地下水路を掘った際に利用したシールドマシンの模型。
地面を掘りつつ、セグメントを張り付けていってあっという間にトンネルを作るスグレモノ。
地面に埋まってた貝がこちら。
だれ?
ここの展示以外では見なかったけど、オリジナルキャラクターだろうか。
2F。
有名人のサインぞろぞろ。
このあと放水路の一部である「調圧水槽」を見に行くのだが、それが地下神殿のような内装だと評判なので、様々なドラマや映画の撮影で利用されており、その出演者のサインである。
ウルトラマンも来ております、たぶん3分だけ。
スズメバチも来ています。
駆除してくれよなー。
展示室にはいった。
操作室。ガラス越しに見ることができる。
中小河川の水位を監視し、危ない感じになったら外郭放水路へ水を流しいれ、江戸川に放流する。
そのための機械操作を行う場所。
室内を双眼鏡で見られるが、その双眼鏡がこれ。
チャレンジの付録かな?
何ライダーか分かりませんが、この部屋の内部で撮影を行ったのだろう。
放水路の模型。
これらの立坑が中小河川と繋がっており、水はここから流入する。
入ってきた水が、この調圧水槽に一時溜められて、江戸川に放出される。
ただ江戸川の方が高い位置にあるので、地下に貯めた水を勢いよく上に向かって放出せねばならない。
そのためのポンプなどの設備がこれ、だったと思う。
あんま説明読んでなかったので違うかもしれません、はっはっは。
本棚があるな。
春日部で一番有名な人も来たようだ。
そのサインの後ろの棚に、日本昔話な人形がぽつん。
近くの棚に、日本昔話のビデオがたくさん入ってる。
どうしてこんなところに?
火龍の伝説つながりだろうか。
外の風景。
見える川が、江戸川。
その手前に置いてある円形は、シールドマシンの一部。
近くまで来て撮ってみた。
シールドの前面に付けるカッター部分だそうな。
これが回転して地面を掘りつつ、進んでいくのだろう。
模型があったが、特に説明が無いので、何を表しているのか分からず。
川幅の大半を埋め尽す巨大鳥。
展示室の奥にはシアターがあり、外郭放水路の概要を映像で見ることができる。
この映像は2種類あって、片方は普通の説明映像、もう片方は子供向けアニメ。
アニメは、「川が氾濫しそうなので放水路を作って危機を切り抜ける」内容なんだけど、なんの前置きもなく突然精霊が何十匹も登場し、川の流れを堰き止めたり、地面を猛烈な勢いで掘りまくって放水路を完成させて、めでたしというもの。
人間なにもやってないんですが・・
春日部にはきっと精霊さんがいるのだろう。
シアター内部は写真撮らなかったので、公式HPから引用。
このホールの横幅、地下水路と同じ10mにしてあるそうな。
あと壁が薄汚れてたりするんだけど、「水路が川の水の泥で汚れた、というのを再現している」と館内解説員。
実はいろいろ凝っている。
さて、その地下の放水路に入れるツアーが2018年8月から始まったので、それに参加する。
事前予約制で、申し込みは公式HPから。
さっきの2F展示室で受付して、時間になったら1Fのロビーに集合。
記念にこんなカード貰えます。
ダムカードでよほど旨みを感じたんだろう、いろんなところでやっており、コレクター勢ホイホイと化している。
参加者はこの参加証を首からぶら下げます。
施設の入り口へ、誘導に従ってぞろぞろ。
参加費は650円です。
なお8月は500円だった。
値上げしよってからに(憤怒)
これが入口。
階段を降りてきました。
ここが地下神殿のようだと言われている、調圧水槽。
奥の方が江戸川であり、ここで貯水してから放流する。
高さ18mある柱は全部で59本。
これがあるゆえに地下神殿のように見える。
この水槽の中に水を貯めるわけだが、水の浮力のせいでそのままだと水槽が浮いてしまうので、その浮力を相殺するために柱で荷重を掛けている。
川の水とともに泥も流入してしまうので、清掃車をいれて時おり掃除しているそうな。
石の円柱が立ってますが、あれは車止めとのこと。
だからほんのり下水のにほひがしますが、まぁどこかの下水道ふれあい館に比べれば全然余裕である。
あっち側が第一立坑。
水が流入してくるところ。
調圧水槽を見終わったら地上に戻って、地下で見た第一立坑を、上から覗きに行きます。
まんま作業場である。
公開する前提で建てた物じゃないからね。
第一立坑は、上から覗くだけです。
ただ螺旋階段やら機材のせいで、下まで見通せない。
高さは70mあるので、物を落としたら一発終了なので要注意。
覗き終わったらツアー終了で解散。
調圧水槽の地上部分はサッカー場になっており、水槽の大きさが分かるようになっている。
以上。
【入場料】無料。ただしツアーは650円
【滞在時間】2時間(うちツアー1時間)
【混雑度】★★★★(写真撮ると人が映る)
【URL】