C級スポット探索日記

C級スポット探索日記

各地の資料館・博物館・珍スポを回り倒すのが趣味です。転勤族(神奈川→埼玉→長野)

東京臨海広域防災公園 そなエリア

 

江東区有明に、東京臨海広域防災公園がある。

関東周辺での巨大地震や災害に備えて、災害対策本部や医療施設・支援隊のベースキャンプとなる拠点として整備されている。

 

 

その公園内に「そなエリア」という、防災関連の教育・体験施設が存在する。

ゆりかもめ有明駅か、臨海線の国際展示場駅から徒歩すぐ。

 

 

 

行政施設とは思えない、ガラス張りのモダンっぷりである。

 

 

入館は無料です。

 

 

この施設の目玉が「東京直下72H」ツアー。

首都直下地震が発生してから72時間を生き残ろうという、体験学習である。

 

災害発生してから救助されるまで72時間が経過すると、生存率は大幅ダウンするという統計があるそうな。

だからせめてその72時間はしっかり生き残って、救出を待とうという考えである。

 

 

ツアーは30分に1本ペースでやっているようである。

時間が近くなったら、この辺で待機。

 

 

待ち時間の間に、周辺の展示を見る。

グッズが置いてあるな。

 

 

ポイントを貯めると貰えるらしい。

 

 

 

もらう方法。

ツアー参加で1p、ツアーでのクイズ満点で更に1pか。

 

つまり60pのピンバッチを貰うには、最低でも30回ツアーに参加しないといけないわけだ。

いったい誰がそんなにやるんですかね(真理)

 

 

 

時間になったので始まり。

前でガイドさんからの説明を聞く。

 

「これから首都直下地震が起こるので、ちゃんと生き残るように」とのこと(意訳)

 

 

エレベーターホールに移動する。

 

 

こんなタブレットが貸し出される。

道中クイズが出題されるので、回答しようというもの。

 

よし、そなえポイント1pのために頑張るか(棒)

 

 

なお、ここは10Fという設定らしい。

実際は1Fだけど。

 

 

わらわらとエレベーターに乗る参加者。

商業施設の10Fで映画を見終わって、これから外に出て帰るところというシナリオ。

 

 

ちょっと揺れて、暗転する。

首都直下地震が起こったらしい。

緊急ブザーや、外での叫び声が聞こえる(BGM)

 

 

 

暗くなったのでカメラの画像もぼやけますが、災害中なのでご容赦ください。

 

 

 

エレベーターから降りて、商業施設のなかを抜けていく。

暗いねぇ。

 

 

 

屋外に出ました。

てんやわんや。

 

 

被災地ゾーンの始まりだ。

 

 

まぁ派手にぶっ壊れてるなぁ。

 

 

ところどころに、白い四角を掲げたポールが立っており、あの四角にタブレットを向けると防災に関するクイズが出題される。

全部で5問ほど出たかと思うが、それらを解きつつ、被災現場を見ていくわけ。

 

 

妙に仕掛けが細かくて、かなり意外である。

この銀行名はギリギリアウトかな。

 

 

マンホールめっちゃ盛り上がってるな。

 

 

いくつかのお店が並んでいて、内部を覗くことができる。

 

 

美容室はハサミとか刃物系を多種扱うし、鏡もあるから、地震が起きるとかなり危険。

またカットやパーマの途中で避難する羽目になるので、とてもおもしろい髪型でその後しばらく過ごすことになるかもしれない。

 

災害には全く遭いたくないが、髪切ってるときは尚更イヤである。

 

 

 

ラーメン屋の上の換気扇。

 

 

突然ガタっと鳴って傾いた。

この真下に居たら死んでましたよ、というギミックであろうか。

 

一定時間たつと元の場所に戻り、またガタっと傾く。

いろいろ凝ってますねぇ(感心)

 

 

クイズは2択問題で、「エレベーターに乗ってるとき地震が起きたらどうする?」のような問い。

大人用と子供用の2種類があり、開始前にどちらか選ぶことになっている。

 

 

大型スクリーンでは被災の状況が放映されている。

 

 

 

おっと向こうでは火事。

 

 

 

民家がある。

 

 

この家は棚につっかえ棒をするなど地震対策をしていたので、さほど被害は無いようだ。

 

 

 

一方で隣の家はそういう備えをしていなかったので、ぐしゃぐしゃ。

おぉ、こわいこわい。

 

 

家にこんな感じでメッセージを書いておけば、家族の誰かが戻った時に役立つであろう。

 

 

クイズを全問解いて、被災地ゾーンの横にある映像シアターへ。

 

 

ここでも地震に関する映像を見ることができ、さきほどの暗く悲惨な被災地と合わせてお子様たちに災害の恐怖を刷り込むのであった。

そして実際に泣きだす子も居るのであった。

 

 

避難場所に到着だ。

たすかったぞー(小並)

 

 

ここでは、身近なもので作れる災害用グッズの紹介をしています。

 

 

ペットボトルはたくさん集めてまとめると、椅子や机代わりになる。

普通に座っても余裕の耐久力。

 

 

腕を折ってしまった人のために、ビニール袋で三角巾も作れる。

 

 

横腹を切って、そこに腕を通すだけ。

簡単である。

 

 

簡易トイレ。

 

 

こんな商品売ってるんだな。

 

 

便器の中にはラップが備え付けられている。

ブチかましたあとにボタンを押すと、ラップが自動で閉じて密閉する。

特殊なラップなので臭いを漏らさない、スグレモノである。

 

 

使用中かどうかも分かるようになっています。

 

 

 

そんなトイレはお高いし皆持っているとは限らないので、もっと簡易な商品もあります。

こちらは事後に自力で密封しないといけないので、臭いと戦いつつ頑張りましょう。

 

 

 

さらに簡易な方法もあります。

 

 

 

いちおうビニール袋には脱臭剤を入れてあるので、鼻が耐えられる可能性は微レ存?

 

 

 

下水に直接ぶち込むという最終手段もあるようだが、滑って自分自身がホールインワンしないよう気を付けないといけない。

 

 

(災害用歯磨きグッズ)

 

トイレ多めな展示になっているのは、小さいお子様(&お下劣な大きなお友達)の興味を引くためであるかもしれない。

まぁネタにしてしまったが、間違いなく大事な事である(キリッ)

 

 

 

避難所の体育館などで見るやつだ。

 

 

かなり狭いし、床も固くてきついであろう。

 

 

こちらは世帯用。

 

 

実際に被災地で使用された様子。

 

 

被災したら市町村から、罹災証明書を発行してもらう。

状況によって、義援金を受け取れたり、各種支援制度を利用できたりするからね。

 

 

これにてツアーはおしまい。

タブレットを返したら、そのままルートに乗って2階へ。

 

 

パネル展示多めな部屋に来ました。

 

 

いかに日本がやばい位置にあるかを教えてくれる各パネル。

これは世界の地震状況を表したもの。

 

 

赤い点が地震発生地点である。

日本、赤い点ありすぎて、もはや列島が隠れてしまっている。

 

 

首都直下地震の際の震度の予想。

真っ赤なところが震度7です。

もう関東終了のお知らせである。

 

 

地震は一定周期で訪れるので、それを示したもの。

200~400年周期でM8クラスの地震が起こっているそうだ。

前回は1923年の関東大震災

 

あれ、関東大震災からまだ100年も経過していないけど?

 

 

つまりM8クラスのラスボス級地震はあと数百年来ないのだが、その間に中ボスクラスのM7地震は何度も訪れ、そのうちの一つが首都直下地震なんだと。

 

え、首都直下って中ボスでしかないの?

それでこんだけ騒いでるんだから、M8クラスなんか来たら一体どうなるんだか・・

 

 

隣の部屋。

ここでは再度、身近なもので出来る防災グッズを取り上げている。

前の部屋でかなり絶望させておいて、来館者の防災意欲を高める作戦なのかもしれない。

 

 

 

グッズは、パネルでどんどん展示されています。

 

 

ゴミ袋ハウスって、なんか嫌な表現だな

 

 

ゴミ袋をたくさん膨らませてその中で寝る、とにかく物を重ねて温度を確保する戦略。

風ふいたら盛大な風船カーニバルになってしまいそうなので、ぜんぶ紐で繋げておこう。

 

 

空き缶でのご飯の炊き方。

 

 

 

空き缶を2つ用意して、下をカマド・上を釜にしている。

古墳時代以来のやり方である。

 

 

新聞紙も多機能型です。

 

 

しかしキャラの動きがどことなく有頂天である。

 

 

皿にラップを被せて食事をすれば、皿は汚れないから洗わなくてよい。

水が限られているから、食器を洗うのは最小限に留めないといけないからね。

 

このやり方、災害時でなく、日常時でもやっている者がいるらしい。

もし貴方の周りにそういう人が居たら、「それは災害時のやり方だよ」とこっそり教えてあげよう。

 

 

ハンカチの使い方。

やっぱり有頂天である。

 

 

 

消火器の使い方。

ちなみに噴射は15秒くらいしか持たないらしい。

 

素人がぶっつけ本番でそんな短時間やっても、鎮火できない可能性大なので、やるときは複数の消火器を持ってきて次々と使うか、無理だったら通報してさっさと避難しよう(って消防署の人が言ってた)

 

 

 

非常食を使ったレシピ。

 

 

缶詰や乾パンをそのまま食べても美味しくないし、食欲が細って栄養不足になったら元も子もないので、工夫してしっかり食べようというもの。

特に缶詰は塩分多めなので数日間食べ続けると体が疲れてしまうから、なおさらひと手間要るかもしれない。

 

 

物を入れるだけで温めてくれるパックがあるそうだ。

冬場は必須だろう。

 

 

防災をネタにしたゲームもあるよ。

普段からの教育用。

 

 

 

アニメが放映されている。

もうなんでも二次元にすれば受けがよくなる、という風潮を感じるところ。

 

 

当然、内容は災害関連です。

アニメの女の子だけじゃなくて、内容もちゃんと見てくださいね(大きなお友達に対して)

 

 

緊急時の災害対策本部の部屋があるようだ。

 

 

ここから覗くことができる。

 

 

正面に大型モニターがあって、その前に作業用の机。

災害対策本部は首相官邸に設けるが、より細かい作業はこちらでやるそうだ。

 

 

2Fのエレベーターホール。

ここにもトイレがある。

 

「ほぼ紙トイレ」。

糸井重里みたいなタイトルだな。

 

 

よく見ると、確かに紙で出来ている。

便器はさすがにプラスチックっぽいが。

 

 

2Fから屋上へ。

 

 

公園を見渡すことができます。

 

 

ヘリポートがみえる。

手前ではバーベキューも出来るようだ。

 

 

さて、1Fの出口に向かうが、その手前にショップがあって、非常食を売っている。

備蓄用の非常食って高いのよねぇ。

まさに「生きるか死ぬかは金次第」と言われているようである。

 

 

クジラを置いているのは、国としての方針なんだろうか。

ちなみに酒のつまみとしてのクジラは最高です(シーシェパード激怒)

 

 

以上。

 

 

【交通手段】国際展示場駅有明駅から徒歩3分

【入場料】無料

【混雑度】★★★★(すぐ横に人)

【滞在時間】2時間

【URL】

www.tokyorinkai-koen.jp