壇鏡の滝
自然豊かな隠岐の島には海だけでなく滝もあるのです。落差は40mもありダイナミックで、「日本の滝100選」「名水百選」なるものに選ばれております。
アクセス~滝まで
西郷港から車で50分。国道や県道から山道に入っていくのですが、かなり狭くクネクネしており、さらに山林のため暗いので、そこそこの運転スキルが求められます。
一番上まで行くと広いスペースが出てくるので駐車しましょう。ここからは歩きです。
滝への道。200mくらいだったかな?頑張って歩きましょう。いちおう整備されているので変な段差や落とし穴は無いです。
鳥居があるのは、この先に神社があるからです。壇鏡の滝は、付近の寺の住職が夢のお告げを受けてこの辺りをうろついて発見したもので、さらに滝の近くで謎の鏡を拾ったので、それを祀って壇鏡神社を建てたのだ。
坊さんが神社を建てる?違和感のある表現ですが、寺院が土地の神様を鎮守神として祀るのは比叡山(日吉大社)でもやっているので、同じ意味合いなんですかね。
と言っているうちに滝が見えてきました。
滝にお目見え(雄滝)
ようやく滝にお目見えだーと思ったら、正面に思いっきりこの建物が立っていて、滝への動線が塞がれているのです。きみきみ、邪魔だよ!
仕方ないので建物の裏側に回りましょう。狭いので一人しか通れません。
壇鏡の滝の水は島内で行われる闘牛や相撲大会などイベント時に用いられるそうなので、この建物はイベント実施用にあるのかもしれません。
壇鏡の滝です。想像以上に流量が多く、どばばばばーと大きな音を立てて流れています(ボキャ貧)
このとき夏場だったんですが、水量の激しさと森林の中にいることで、だいぶ涼しく感じたでござる。
滝の上部を見た図。この島の一体どこにこれだけ多くの水があるのか、というくらい尽きることなく流れ落ちてきます。
環境省の定める「名水百選」にも選出されており、質も良好なようです。ただ直接飲んでいいかというと、よほど胃腸の強い方以外は止めておいた方がよい。
裏から見られる雌滝
さて、滝はもう一つあるのです。先ほどのが雄滝で、こちらが雌滝と呼ばれている。裏側に入って眺めることができる「裏見の滝」となっております。
裏側に回るには冒頭で出てきた壇鏡神社を通る必要があります。別に参拝料とか求められないしそもそも誰も居ないので安心して通過しましょう。
神社の横道を通りますが、地盤がわりと怪しいので気を付けて歩きましょう。私が行く数か月前に落石事故があったらしい。ひえ~足元にも上空にも注意しないといけませんね。
そういう恐怖を押しのけて裏側に到着です。水流と言うより、水の粒が意外とこまかく見えるもんなんですね。
伝承:小野篁が滝修行をしたらしい
(小野篁)
平安時代の公卿・文人ですが、「夜は冥界で閻魔大王の補佐をしていた」「死者を蘇らせた」「竹から生まれた」 とワケの分らんキャラにされている人物です。
朝廷を風刺する歌を詠み、嵯峨上皇の逆鱗に触れて隠岐へ流されてきましたが、はやく都に帰れるように祈願して壇鏡の滝に打たれていたそうです。
滝の落差は40m。かなりあると思いきや、滝修行では一般的な高さのようです。都内で滝修行受け付けている寺院ありますが、同じくらいの落差らしい。まぁ一般的=痛くないという意味ではなく、ちゃんと準備していかないと意識の1つや2つは軽く飛んでいくと思われます。
なお滝のそばまでは近づけないようにフェンスとか崖とかありますので、小野篁ごっこをしたい方はお近くの滝のある寺院にまでお申し込みください。
おしまい
【交通手段】西郷港から車で50分
【入場料】無料
【混雑度】★★(他に数人)
【滞在時間】30分
【URL】