佐々木家住宅
隠岐の島の佐々木家住宅は、国の重要文化財指定を受けている古民家である。
車で来たけど、駐車場がないな。
正面にあるこのスペースに置かせてもらうか。
メンゴメンゴ。
坂を下ると、佐々木家住宅らしい。
でもこっちにも道がある。
怪しいから、こっちにしよう。
思ったよりはちゃんと出来ている道ですが、鬱蒼としている。
お目見え。
江戸後期の1836年に建築された、庄屋の家である。
以来、必要な補修のみで今日に至っているようだ。
建築時は延べ600人を動員している。
20人×30日、くらいだろうか。
隠岐の島に20人もの人が居たんですね(名誉棄損)
土間どま。
いつもどおり、農具や民具が散らばっている。
床に穴があけられているが、これは臼として使っている。
物が多いので分かりづらいが、右に臼があって、左に操作台がある。
操作台にペダルがあるので、踏んでドンツクやるようだ。
大黒柱(元)
白アリに食われまくっている。
それは分かったけど、なんでこれ残して置いてあるんだろうか。
白アリへの恨みを忘れないため?(臥薪嘗胆)
屋根。
隠岐では、「石置き杉皮葺き」という手法がメジャー。
竹をこのように組んで、その上に杉の皮を並べる。さらに石を載せる。
スギはその辺に生えてるからね、簡単に作れるらしいが、寿命は茅葺の半分しかもたないらしい。
花粉症の人は、手間かかるけど茅葺にしよう。
土間までは無料のようだが、室内に上がるとなると課金されます。
一人411円。
なんなの、このハンパすぎるお値段。
上がりました。
お庭のご様子。
不自然に板張りがされているが、ここに囲炉裏があったのだろう。
畳の大きさも、右端が変に狭い。
表玄関のサイズを広げたら、その分ほかの座敷も影響を受けて広がったのだが、広がり方が中途半端で畳1枚分に満たなかったから、こうなってるらしい。
上部には窓。
無双窓、と呼ばれている。
これは開いている状態だが、竹ざおで押すと、
閉まります。
これは無双ですね(適当)
ハンパに広がってしまった表玄関。
外観はこんな感じ。
隣の部屋。
額縁の下に、槍が飾ってある、槍の間。
槍の間は一般的には、戦に備えて槍を置いているところである。
隠岐は島流しの流刑地だが、流されてくる罪人は政治犯であり、基本は偉い人たちであるため、彼らをお守りするという意識だろうか。
この窓には「肘掛思窓」というタイトルが付けられている。
肘をついて外を見て、物思いでもしろ、ということか。
肘置くようにスペース出来てるけど、柵でグサグサになりそうなので止めておきます。
外観はこれ。
物思いというか、牢屋なのでは(白目)。
メインの床の間。
なお館内あかり全然ないので、曇りの日だともう真っ暗である。
フラッシュ焚くとこんな感じ。
縁側。
面しているのは庭というより、ぼっさぼさの雑木林だが。
屋敷の裏側の部屋。
納戸かな。
佐々木家に伝わるグッズらしきもの。
階段で屋根裏へあがれます。
杉皮で葺いている屋根がみえる。
雨天時などは水滴が屋根から落ちてきてしまうようだが、それを食い止めるために屋根裏があるようだ。
ところどころに漆を用いて、お金持ってるアピールをしている。
襖のレールまで怠りなく。
何か所か、「としとこさん」という神様が祀られていた。
正月に山から田んぼに下りてきて、収穫の終わる秋にまた山へ帰るという方々。
ただ隠岐では、冬の間としとこさんは民家に滞在するらしい。
ずっとこの辺に居るということなので、祭壇は常設されている。
すさまじく年代物そうな家具。
上段には襖が付いている。
横に開くのだろう。
あれ、開かないぞ。
手前に引くと開いた。
襖はただの装飾か。
脱出ゲームみたいだな。
下段にも襖がある。
こっちは本当に襖だった。
こんなところで心理ゲームである。
館内見つくしたので、外に出ようとしたら、なんと土間の玄関横にトイレがある。
右はビッグ用。
穴が半円になっている。
残りの半分は?
半円の残りは、外にあった。
ここから糞便を汲み取って、肥やしとして使うのだろう。
にしても玄関横に便所があるのは斬新である。
人の家に遊びに来て扉を開けたら、家主がフンばってて「おは便所」になりかねない。
友達のとこに行くときは、事前に時間を伝えておこう。
見終わったので、もとの坂の上に戻ると、屋敷の屋根が見えた。
ああやって、杉皮の上に石を置いているのか。
なるへそ。
以上。
【交通手段】西郷港から車10分
【入館料】411円
【滞在時間】40分
【混雑度】★(誰もいない)
【URL】