ふれあい下水道館
ふれあい下水道館は、下水道とふれあえる施設である。
リアル下水管に入れるということで、珍スポとしては有名である。
きっとみんな、はようクソまみれになりたいんだろうなあ
やたら草生えてるけど、これは雑草ではなく、玉川上水の湿地帯を再現したものなので勘違いしないように(必死)
下水管を掘るときに使うシールド管が放置プレイである。
なかなか見れない内部。
工事機械マニアはこれだけで満腹になるんじゃないか、きっと。
入口周辺の池には、オタマジャクシがぞろぞろ居た。
ようやく館内へ。
入口の張り紙。
どうしてそういう構造にしちゃったんですかねぇ(呆れ)
エントランス。
各階のご案内。
なぜか電話が付いている。
受話器を取って、各階のボタンを押すと、その階の説明が音声として受話器から聞こえるというもの。
さっそく行政施設にありがちな、目的不明物である。
左の黒いのは水琴窟。
水がこの穴を通じて甕の中に落ち、中で水音が反射して綺麗な音がなるというもの。
ここから先は臭いものが多いので、せめてここで気分を清らかにしてくださいということだろう。
建物の模型。
下水管に向かって降りていくので、展示室も地下に存在する。
1995年の開業ということで、案外歴史はある。
階段を下っていく。
地下1階は、団体向けの講習室。
なので一般客にはあまり関係がありません。
前方のテレビで、どう見ても90年代なアニメが放送されている。
古代から現代までの水道について説明する内容。
すぐ終わるかなと思って10分くらい見てみたけど、その10分が戦国時代と江戸時代で終わってしまったので、全部見るとすごい長いかもしれない。
教壇には、出されたてホヤホヤの下水道水と、処理後の水が。
飲み比べてみよう(自殺)
子供向けのアニメとは裏腹に、ホワイトボードには微生物がわんさか。
水の汚さレベルごとに、住む微生物を分類してみたよ。
汚いところに住む連中は、やはり気持ち悪い見た目をしている。
でもきれいな水に住む連中も、気持ち悪いけどな。
次の階から展示は本番。
この地下2階では、下水道の仕組みについて。
部屋に入ると、入り口付近にあるブラウン管から映像がいきなり流れ出し、こいつが出てくる。
突然現れたあとは淡々と下水道の説明をし始めるが、それよりお前自身の説明をした方が良いと思うの(真理)
くそでかオブジェくん。
水、黄ばんでますなぁ。
空中で盛大に催している方も。
読んでいるのは、ご当地小平の新聞の模様。
よくクソしながら食べ物の記事読めますね(感心)
次もまた映像機械がいくつか。
江戸・明治・現代での下水道システムの説明だった。
真ん中の青い人はホログラムで投影されており、この人がくるくる回りながら話します。
現在の下水処理場を知りたい方は、こちら。
下水が処理場にやってきたら、まずはポンプ場にドバーっとぶち込まれ、ここでぐるぐる掻きまわされて、大きなゴミは取り除かれる。
沈殿池でしばし放置して、重たいゴミが沈むのを待つ。
ゴミが減った上澄みの下水は反応タンクに移り、このタンク内の微生物にしこたま分解されて、2回目の沈殿池へ。
あとは消毒して、川に流すんや。
取れたゴミは濃縮槽にて圧縮され、汚泥消化タンクにて温められて微生物に分解される。
タンクの中とかヤバそう(生命の危機)
まだ残った汚泥は脱水され、出来るのが脱水ケーキ。
世界で最も要らないスイーツであろう。
ただこのケーキは焼却されたり埋め立てに使われるだけでなく、肥料としても利用されるので、二次利用が出来るケーキである。
そんな汚泥で作られた品物もあります。
これで身を飾れば、君もクソまみれやな。
名刺もあるので、嫌いな相手に渡すときに使おう。
こちらは、今後の課題を考える場所。
アスファルトで雨水が吸収されない→下水道作って流しちゃえだったのだが、おかげで雨水が地下に戻らず地下水が減少して地盤沈下待ったなしになる危険が。
これは下水道(戦犯)。
なのでアスファルトを改良して、雨水がアスファルトを通って地下に行くようにしましたって内容。
水道管はどこも建設されてから50年近くたっており、ただ予算が無いので改修できないという割と危機的な状況にある。
改修に予算まわしてくれよなー頼むよー
そんな水道管が地震にあったらヤバいですよっていう内容のパネル。
ヒロインらしいが、名前がわかりません。
わるそう(こなみ)
しかしジャパンのテクノロジーにより、地震対策を施した下水管が登場しました。
下水管は地上のマンホール管と繋がっており、地震でマンホール管が振動すると、下水管まで揺れて壊れてしまう。
「マンホール管と下水管が繋がっているからそうなるのであって、じゃあ繋がりを壊せばいいんじゃね」という逆転の発想がこれ。
2つの管の繋がりにあらかじめ裂け目を入れておき、地震で揺れたらここが裂けて、マンホール管の揺れ被害を下水管が受けなくなるというもの。
古代のトイレの仕方。
川からこんな風に水を引いてきて、足場の板を2つ立ててそこに跨って出す、というもの。
足踏み外したら即死。
トイレットペーパーではなく、木べらで尻を吹く。
解説キャラのオッサン、遠慮なく「うんこ」を連呼。
ドヤ顔すんな(石直球)
発掘されたクソベラはこちら。
掘り当てた人は、最初何かわからずに素手で触ってしまったかもしれないが、平安時代のクソなら流石に菌も死んでるだろ(適当)
地下3階は小平の水事情になります。郷土ネタ。
このあたりは地下水がなかなか出ない地域であり、だから井戸をやたら深くまで掘らないとダメだった模様。
広いスペースに、謎の円柱。
ボタンを押すと、地元民の水苦労話が始まる。
なおパンダは話に出てこない様子。
ただ地元民の音声が流れるだけなんだが、これほどデカい円柱必要だったんだろうか。
あまりにも水が出ないので、あんまり近くないところを通る玉川上水から水を引いてもらったのだが、これは飲料水ではないので煮沸しないといけない。
煮沸しないで飲んで倒れた人多数。
どこのアフリカだろうか。
しかし水が出る時は大量に出るようで、1995年の大雨で新小平駅のホームがろくでもないことになっている。
水が引くまで2か月も掛かったとのこと。
地下4階は、下水道の歴史をより俯瞰的にみたものです。
下水道まだぁ?(疲労)
江戸時代の水道ネタが、いろはにほへとで並んでいる。
いちいちカルタ的に文言を考えるという、手間暇っぷり。
よく言葉を思いつくもんである。
でも、これは思いつかなかったらしい。
なお江戸の町は下水道がいちおう設置されていた。
いまみたいに地下ではなく、地上をどぶのように通っていたので、見た目と臭いがやばそうだが。
とはいえ糞尿の類は下水に流さず、肥料として売ることが出来た。
くそ、溜めて待つぜ(在庫管理)
肥料買い取り業者は、船でそれを運搬していた。
くさそう。
一方でロンドンは「クソの町」レベルで叩かれていた。
江戸のような排水処理の仕組みが無く、汚物はその辺に捨てたもんだから、コレラも繁殖し放題。
かのテムズ川も汚物で賑わっていたので、沿川にある英国議会は臭さのために会議を中断したりしていたらしい。
下水施設が出来たのは1875年で、日本ですらとっくに明治時代である。
ロンドン市街では、家々が2階の窓から道に向かって汚物を投げ捨てていたらしい。
通行人に思いっきり掛かってるんですが。
紳士の国はクソまみれにされてもジェントルマンだったのだろう。
だがそんなロンドンをプギャーしてた日本も、開国して東京に人々がなだれ込むと、江戸時代の下水処理システムではキャパオーバーで、コレラまみれにされてしまった。
そこでこのヒゲの長いおじさんが、下水システムの導入を訴えたのだが、予算を全然回してもらえず、神田下水が出来たのは1884年だった。
あれだけ馬鹿にしてたロンドンに逆転されている、かなしいなぁ。
ようやく最後の地下5階。
いいかげん下水道はいれるかと思ったら、まだ展示物あるのかよ(絶望)
展示の多さに業を煮やした客が、便器をぶった切ったらしい。
のではなく、断面図。
なかなか見ない光景。
臭いや害虫が逆流してこないように、排水トラップが付いているらしい。
これは下水管。油を下水に流し過ぎると、こうなってしまうらしい。
ただでさえ老朽化している管を直す予算も無いので、みなさん油には気を使いましょう(優等生)
いよいよ下水道へ。
ちなみに地下3階の時点で、もう下水の臭いが届いていた。
展示室内は換気しているのか、臭いはしないのだが、階段部分はだいぶクルものがある。
換気扇とまってるし。
まぁこの場所で回したところで、焼け石に涙レベルである。
すでにだいぶ嫌な感じ。
いざ入場。
もっと良い画質で撮れれば良かったんですけどね。
まぁ記事書きながら吐き気を我慢するのもどうかと思うので、悪画質でちょうど良かった気がします。
鼻がマヒった状態で地下5階から脱出して、エレベーターで地上2階へ。
ここは図書室。
置いてあるのは、やはりトイレや下水の本である。
「トイレになった男」
長靴をはいたネコ、みたいなトーンで言われても困りますがな。
というわけで、入場無料にしては盛沢山なのでした。
以上。
【交通手段】鷹の台駅から徒歩10分
【入館料】無料
【混雑度】★★(他に2~3人)
【滞在時間】120分
【URL】ふれあい下水道館/東京都小平市