C級スポット探索日記

C級スポット探索日記

各地の資料館・博物館・珍スポを回り倒すのが趣味です。転勤族(神奈川→埼玉→長野)

記念艦三笠

 

横須賀の三笠公園には、『坂の上の雲』でおなじみ戦艦三笠が保管されている。

 

 

 

入場券は隣のお土産ショップで購入。

 

 

 

東郷平八郎銅像

 

 

船の所有権自体は防衛省だが予算が無いため、船の「中の人」は殆どボランティアらしい。

 

 

 

入場します。

 

 

 

甲板に上がり、チケットをもぎられて内部へ。

 

 

最初の部屋は無線室。

 

 

坊主(見た目)が働いている。

 

 

部屋の手前に、モールス信号の機械が置いてある。

おさわり自由。

 

 

 

陰ってしまっているが、甲板中央部分。

すごい人だかりである。

ボランティアの人が解説している。

 

 

 

記念撮影をしろと言わんばかりの背景。

 

 

甲板横の通路。

 

 

 

端には、すぐ撃てるように大砲が設置されている。

 

 

 

目標は猿島である。

 

 

 

ビデオ室。

ここで三笠の歴史についてお勉強。

 

 

ビデオは20分くらいあり、けっこうなボリュームである。

 

日露戦争の終了直後に事故で一度沈没してしまった三笠だが、1908年に戦列復帰。

1次大戦やシベリア出兵でも活動するも、1922年ワシントン海軍軍縮条約を受けて廃艦対象となる。

 

 

 

予算不足のため、カンパ会員募集中!

 

廃艦は決定したわけだが、ロシアを破った栄光の連合艦隊として保存を求める声は強く、記念艦として保存することとなった。

 

東京の芝浦に保存する予定だったが、横須賀に係留中の1923年に関東大震災が起き、底が破れて浸水してしまったため、もう横須賀に置くことにしたとのこと。

 

 

二次大戦が終わって占領下になると、まずソ連が三笠の解体を求めてきた。

まぁ彼らにとっては憎き敵艦である。

ただソ連が嫌いなアメリカさんの声援により、解体は免れる。

 

しかしそのアメリカ人たちも、三笠を改造して水族館やダンスホールを建てるなど、ろくなことをやらなかった。

東郷平八郎を尊敬する米海軍ニミッツ元帥はそれを知るとブチ切れて、三笠の保護を始める。

 

 

 

ニミッツ元帥はこちら。

こんな人にキレられたら誰だってビビるわな(納得)。

 

というわけで、国内外から支援を受けて三笠は再び記念艦として保管される。

しかし戦後の混乱で、艦内から金目になるものがパクられてしまったし、荒廃も酷かったので、艦材は入れ替えて復元された模様。

 

 

 

甲板の他の部屋。船員の寝室で、ハンモックがある。

寝室だけど、真ん中には大砲。

 

船は波によってぐらぐら揺れるから、普通に寝床に寝ると、揺れにそってゴロゴロ転がって、みんな寝相が悪くなってしまう。

ハンモックは船の動きに合わせて揺れるので、その中に寝ていれば転がらないで済むというもの。

 

もっとも二次大戦期には、船がそんなに揺れないよう技術が進歩したので、もうハンモックでなくてベッドになった。

そりゃベッドの方が良いよね(現代人並感)

 

 

こちらの部屋では、大砲を撃とうとしている。

 

 

 

Z旗。ゼェェット!

 

本来は国際信号旗のうちの一つに過ぎないのだが、日本海海戦の際に三笠ではこれが掲げられていた。

トラファルガー海戦でネルソン提督が掲げていたから、というのが理由。

 

なんでネルソン提督がZ旗掲げたのかまではよく分らんが、Zはアルファベットの最後の文字のため、「後が無い=よろしいならば決戦だ」という意味があるらしい。

 

 

 

Z旗って、ZよりXに見えてならないんだけど、国際信号旗のX旗はこれ。

えぇ・・(困惑)

 

とにかくZ旗=決戦、という意味が日本海軍では定着し、2次大戦中も掲げられていたとのこと。

 

 

 

甲板からさらに上へ。

 

 

 

マストは高すぎるので、登れません。

 

 

 

ブリッジ部分。

 

 

 

この部屋がブリッジ。

操舵輪や羅針盤が置いてある。

 

 

 

後ろの部屋は海図室。

信号旗や海図、各種道具を置いている。

 

 

棚には、旗がいろいろ。

 

 

 

船の頭は、皇居の方を向いている(敬礼)。

 

 

 

 

ブリッジ部屋の屋上部分。

 

 

 

羅針盤

 

 

この管に向かって話すことで、下の部屋に伝令するのだろうか。

 

 

 

ブリッジと甲板の間の、中2階みたいな場所に来た。

目の前に見えるのは、トイレか?(難視)

 

 

 

トイレでも喫煙所でもなくて、前部司令室だった。

上のブリッジが敵の砲弾で吹き飛ばされた時に備えて、防護を施してあるこの部屋に臨時の操舵設備を置いている。

 

 

 

船尾の方へ。

 

 

こっちにも、前部司令室がある。

 

 

中には消火器しかなかった。

 

 

海図室も船尾にある。

 

 

 

こっちも何もなかった。

展示品は前方の海図室に置いたんだから、それで満足しろということであろう。

 

 

船尾方面は、マンションだらけ。

あとどこかの国では見るだけで怒り出す旗が掲げられているが、あれは海上自衛隊の旗になっているからね、仕方ないね。

 

 

 

日本海海戦で打ち抜かれた三笠の艦材を使って、灯篭を作ったらしい。

 

 

 

なんかもうここまででお腹いっぱいなのだが、まだ下が有ります(震え)

 

 

 

ここは「中甲板」という。

上の階は「上甲板」と言うらしい。

 

あとこの下の階に「下甲板」があるのだが、記念艦として保存する際に下甲板には土砂やコンクリートをガンガン入れたので、もう入れません。

重しとしての意味合いだと思うが、あと三笠は軍縮条約による廃艦対象であったため、「もう軍艦として使いませんよ」的なアピールだったのかもしれない。

 

 

 

左舷側の廊下には模型がぞろぞろ。

 

 

どれも一緒に見えるが、ちゃんとそれぞれ名前があります。

 

 

だが途中から面倒になったのか、番号で呼ばれているモノたちも。

 

 

 

三笠もあります。

模型サークルが作成したらしい。

はえーすっご。

 

 

 

なんも置かれていないところは、まだ製作中なのだろうか。

 

 

 

奥の講堂は、上映イベント時じゃないと入れない模様。

 

 

 

横の部屋には、日露戦争の詳細がいろいろ書いてあるけど、さっきビデオで見た内容とあまり変わらないので流し流し。

 

 

 

中央展示室。

 

 

三笠の模型

さっきのより大きいじゃん(掌返し)

 

 

三笠の艦内を歩けますというゲーム。

 

 

勲章ぞろぞろ。

 

 

映像解説。

まぁさっきビデオで見たから(疲労感)

 

 

 

クソデカ菊紋くん。

三笠の艦首に取り付けられていたとのこと。

 

 

 

なんとVR日本海海戦を見れたらしいが、残念ながら時間切れ。

 

 

 

 

東郷平八郎のもちもの。

 

 

 

例の「皇国の興廃この一戦にあり」を、東郷平八郎が書いたもの。

自筆。

 

 

 

ユニホーム。

中央展示室おしまい。右舷側へ。

 

 

 

なんと今度は日本海海戦を見るだけじゃなく、自分で戦えます。

 

 

操舵機。

 

 

数年前に三笠に来た時は、さっきのVRもこんなゲームも無かったので、ずいぶんなハイテク化である。

横須賀市は毎年人口が千人単位で減少しているので、観光政策に本気を出してきた感じ。

実際、この日はどこへ行っても観光客が沢山いた。

 

 

ゲームで優秀な成績を収めた人は、自衛隊に入ろう

 

 

各国から寄せられた記念品たち。

いちおう中国や韓国もありました(察し)。

 

 

 

三笠が使われていた当時のお写真。

 

 

このときは小学生による船コンクールみたいなのが展示されていた。

ずいぶんメルヘンな戦艦である。

 

 

 

もはやこちらは戦艦では無いが、右奥にキン肉マンみたいな人が居るから大丈夫だろう。

 

 

 

中甲板の船尾には長官室などの貴賓室があるのだが、ろくな写真が撮れなかったので

この3枚は公式HPから借りました、めんごめんご。

 

これは長官公室で、来客用や幹部たちの会議用部屋。

 

 

 

これは士官達が会議や食堂として使っていた部屋。

 

 

 

そしてこれが長官の部屋。

東郷平八郎が使っていた。

 

艦内おしまい。

 

 

艦内はそうとう広いので、軽い気持ちで入るとあっという間に閉館時間になって叩き出されることになるので、気を付けられたい(経験談

 

以上。

 

 

【交通手段】横須賀中央駅から徒歩10分

【入場料】600円

【滞在時間】2時間

【混雑度】★★★★(すぐ横に人)

【URL】世界三大記念艦「三笠」公式ホームページ | 神奈川県横須賀市