称名寺と金沢文庫
称名寺は、鎌倉時代に金沢北条氏によって可愛がられた寺であり、金沢文庫はその彼らが持ってた文書に関する博物館である。
鎌倉にも称名寺ってあるけど、あれとは別。
京急の金沢文庫駅か、シーサイドラインの海の公園柴口駅から徒歩10分。
寺の前は門前通りみたいな感じで、両サイドにお店あるけど、やっているかどうかは分からない。
金沢北条氏についてはこちら→ 北条氏 (金沢流) - Wikipedia
2代目執権 北条義時の子から北条家は6つくらいに分家しており、その1こ。
この2代目である実時は、8代目執権である時宗(元寇の人)をはじめ歴代執権の補佐をしており、得宗家(本家)との繋がりは代々強かったようだ。
そんなんだから鎌倉幕府が倒されたときに、一緒になって滅んじゃったらしいが。
なお北条実時くんは、高橋克彦著の『時宗』にてインテリキャラとして活躍する。
この小説を読んだから、聖地巡礼的な意味でこの場所へ来たのである。
金沢北条氏の菩提寺となった。
しかしでかい庭園だ。
強烈なカーブを描く橋は、ちゃんと渡ることができる。
橋というより階段になってはいるが。
いきなり石橋氏の石がおいてあるけど、君だれ?
とくに説明書きはなかった。
ぽつんと置いてある北条実時の像。
なぞの小屋。
奥の方へ行くと、金沢文庫に続くトンネルとなる。
北条実時は学問大好きであったようで、相当の蔵書量をもっており、それを保管するための文庫が1275年頃に建てられたそうだ。
その文庫のあったと思われる場所に、今度は博物館・図書館として作られたのが、この金沢文庫。
展示室は撮影禁止だそうなので、それ以外だけ。
受付で入場料を払うとき、受付の人に「こんにちは、アンニョンハセヨ」と言われた。
あれ、韓国人と間違われてる?
と不安になったのも束の間。
この時は朝鮮半島の仏典特集をやっており、そのためだったようだ。
なぜ朝鮮?ということだが、日本に仏教が伝わったのは朝鮮半島からであり、その関係の仏典が金沢文庫にも多く残されているようだ。
さらに朝鮮でそのあと仏教が弱まって文書もポイポイされたため、ここにしかない朝鮮由来の仏典もあるんだと。
ちなみに朝鮮仏教の影響は奈良時代あたりまでのいわゆる南都6宗では色濃く見られるようだが、そのあと日本で広まった天台宗や真言宗は中国留学生が持ち帰ってきたもののため、朝鮮の影響は消えていき、朝鮮と仏教を結びつけるイメージは薄れてしまった。
のだそうだ。
展示室内には企画通りの、朝鮮由来の仏教法典が大量にあったけど、修行が足りぬ身なので何かいてあるか全くわからなかったでござるの巻。
あと横浜市立博物館でもあったけど、この辺は当時六浦港があって輸送の拠点だったので、金沢北条氏は優良な資金源を持っていたようだ。
だからこそ仏教や文書に大枚はたく余裕もあったのだろうが。
六浦に関する映像コーナーが展示室内にあるけど、たぶん全部見てるとそれだけで1時間くらいかかりそうなボリュームだった。
なお今の六浦港は(以下省略
この辺は展示室を出たところの、2Fの通路。
すぐ下は受付なのだが、冷房があんま効いてなくて暑いので、受付の人だいじょうぶだろうか。
なにこれ楽しそう
あと展示室自体はあまり広くないのに、入館料600円は高いかなと、けち臭いことを想いました。
以上。
【入館料】金沢文庫:600円。
称名寺:無料。
【土日の混雑度】★★(他に2~3人)
【滞在時間】2つ合わせて1時間。
【URL】神奈川県立金沢文庫トップページ