C級スポット探索日記

C級スポット探索日記

各地の資料館・博物館・珍スポを回り倒すのが趣味です。転勤族(神奈川→埼玉→長野)

千葉県立 海の博物館

 

勝浦市に千葉県立 海の博物館があります。

鵜原駅から徒歩15分、海中公園の対面である。

 

 

千葉県の水族館と言えば鴨川シーワールドだが、シャチのダイビングとか派手なものはあちらに任せて、こちらではよりちゃっちい学術的なものを扱っております。

入館料は200円。

海中公園展望塔の1/5近いんですが。

 

 

 

海の博物館と言うからには、さぞかし海中生物が見られるんでしょうねえ。

<p・・と思って入ったけど、最初の展示はハリボテだらけだよ。

 

この時点で、入場料が安いことも含めて、いろいろお察ししてあげましょう。

 

 

ガラスに反射してろくに写っていませんが、勝浦の海を表すジオラマです。

 

置いてあるのは海藻です。

お魚さんは居ない模様。

 

 

 

カジメという海藻で、水中に生えて高さ2mにも達するらしい。

光合成によって有機物をじゃんじゃん生み出し、その量はなんと陸上の木々を上回るんだとか。

最強じゃん、陸上の林をぜんぶクビにして、この海藻の樹海作ろう(温暖化対策)

 

ただし、なぜか動植物が嫌がる要素まで一緒に排出するそうなので、こいつが林立しているところには他の海藻や動物はあまり近寄らないらしい。

やっぱりダメだこいつ(掌返し)

 

 

分からないかもしれませんが、これは夷隅川の干潟なのです。

砂浜にしか見えませんが、干潟です。

 

 

カニ君もハリボテらしいリアリティをもって歩いています。

 

 

こちらは九十九里浜です。

さっきと同じジオラマではない、断じて違います。

 

 

九十九里浜は全長70kmにも及ぶ砂浜であるが、形成されたのは6000年前の縄文時代のこと(縄文海進)。

当時は海抜が今より2m高く、銚子~外房の太東まで湾になっていて、そこに土砂が運ばれて浅い海底が出来、縄文海進が終わって海抜が下がった時に、その浅い海底が陸地となって九十九里浜と平野が出来上がったそうな。

 

そして「日本三大砂丘」に選ばれているとwikiに書いてある。

・・のだが、どうも三大砂丘については誰が決めたんだか良く分からんようで、あやふやなものになっている模様。

そもそも鳥取以外に砂丘があるのか、知っている人はそんなに居るのだろうか。

 

 

そんな砂浜に打ち上げられたものたち。

 

 

カニは腕がもげて、無残な姿になっている。

味噌汁にこんな形で入ってるよね(よだれ)

 

 

ガンギエイの卵のう。

エイは卵を母が持って孵化させたりするらしいが、はぐれちゃったのねぇ。

 

 

死んで打ち上げられたカメという、ショッキング画像も貼られております。

子供の教育上、大丈夫かな?(棒)

 

 

子育ての仕方、分類表。

魚によっていろんな育て方があるようです。

カサゴなどは体内で育てるので「溺愛型」、スズメダイは離れたところに子供を行かせるので「放任型」と言えるかもしれません。

 

 

子育てする性別は、なんとオスの割合の方が高いようだ。

魚の世界ではパパ活・・じゃなくてイクメン化が進んでいるようである。

日本政府も見習ってどうぞ。

 

 

たいへん近未来的な装置である。

 

 

のぞくと深海生物がいた、模型だけど。

ここまで動く生物、無し。

 

 

広いゾーンに出ました。

 

 

この辺は、勝浦周辺の動植物を扱っております。

ついに海ではなくなってしまいました。

 

 

まさか海の博物館で昆虫標本を見るとは。

 

 

その中にスズメバチはいってますけど。

「勝浦に住む昆虫」なんて穏健なコーナーで扱ってないで、はやく駆除してくださいよ!

 

 

こちらは海藻についてのアルバムだって。

 

 

・・あぁ、押し花形式にしているのね。

ちょっと意外だった。

 

 

ヒジキほっそいなぁ。

そういえば私の通っていた高校に「ヒジキ」とあだ名されている人が居たが、この実物を見るとどう考えても侮蔑である。

 

 

貝コーナー。

だんだん海に戻ってきた。

 

 

しかしクモヒトデ君は蜘蛛嫌い勢からは嫌悪されそうな姿しとるね。

 

 

ようやく水槽が出てきたぞ。

 

 

居るのはハゼとか、微妙な小魚ですが。

動いているものをここに来て初めて見たので、なかなか喜ぶ。

 

 

こっちの水槽には何が居るのかな?

 

 

貝だった。

スガイ。

 

 

ガッカリしたところで、一風変わった展示です。

貝の舌である「歯舌(しぜつ)」を電子顕微鏡で拡大したもの。

 

 

イボニシという貝の舌。

ギザギザしているものは歯に該当し、硬い突起で出来ているらしい。

見た目気持ち悪いが、これは面白い。

 

 

こっちはサザエ。

もう異界感がガンガンである。

サザエ嫌いの人は、これでいっそう食べられなくなったでしょうね。

 

 

イワシ漁の様子をジオラマ化したものです。

 

 

海中に生け簀を作っており、入り口を一か所開けておいて、あとは石を積んでブロックにしている。

潮が満ちると、海水と共にイワシがドバーッとこの生け簀の中に入り込んで来るので、ある程度入ったところで入り口を閉めてしまえば総取りである。

 

あれ、イワシってすごい頭わるいの?

 

 

ゲットしたイワシは、陸側に掘ってある生け簀に移して保管します。

 

これらのイワシはそのまま食べたり干鰯に加工することもあるそうだが、それよりもマグロの餌として使うらしい。

上玉を得るための完全なる道具と化している。

 

 

またこの辺は貝ですが、ウニなどの針を全部とっちゃいました、ってことらしい。

 

 

針を取った後のウニ。

草間彌生の描くカボチャみたいになってますが。

これ食べる気にならないなぁ。

 

 

子供向けのお触りコーナー。

貝とか、カジキの鼻?に触れるよ。

 

 

これは何という貝だろう。

 

 

ネコザメの卵のうだった。

ちょっとそんなの何気なく混ぜないでクレメンス。

 

 

海に行くときの道具たち。

 

 

このホワイトボードもどき、すさまじく懐かしいなぁ。

現代の子供たちはタブレットがあるから、もう使わなくなるでしょうね。

 

というわけで、常設展はおしまいです。

 

 

企画展もあるよ。

このときは外来種特集をやっていた。

土着の生物を脅かして嫌われている連中をわざわざ紹介して恥をかかせるコーナーである。

 

 

そんなコーナーを紹介するのは彼ら、海藻をモチーフにした「藻じゃーず」。

初登場は2013年の展示らしい。

それ以降に登場機会があったかどうかは、知らん。

 

 

そして序盤に置いてあるのが虫かごなんですが、一体どういう事なんですかね。

 

 

ダンゴムシです。

意外にも外来種であるそうな。

明治時代にヨーロッパから持ち込まれて、もはや定番の昆虫になってしまった。

 

 

ワラジムシ。

これもヨーロッパから持ち込まれたとのことだが、そもそもこれ持ち込むってどういうことよ。

 

 

魚が出たと思ったら、死んでいました。

 

 

外来種がなぜ入ってくるかの説明。

わざと持ち込んだ連中も居るけれども、船のバラスト水に紛れて運ばれてきてしまう種も多いそうな。

 

船の積み荷を目的地に運んで、帰りは空で帰るとき、そのままだと船の重さが足りないので、出発地の水を組み込んで重し(バラスト)とする。

そのバラストの中に、出発地特有の生物が紛れ込んでしまう。

目的地についてバラスト水を放流すると、出発地特有生物も放たれて、目的地の環境に入り込んでしまうというもの。

 

 

いまではバラスト水を放流する際、生き物が一緒に放流されないよう工夫がされているとのことである。

本当にそうなんかねぇ(なぜか疑念)

 

このミドリガニ君もバラストで運ばれてきてしまった種である。

 

 

右の方に行きたいみたいなのだが、ガラスにぶち当たって、左足だけ上に行ってしまうのを何度も繰り返してた。

 

 

サキグロタマツメタという貝の卵塊だそうです。

触れます、砂で出来たブロックみたいに容易く砕けます。

 

サキグロタマツメタに食べられた貝)

 

他の貝に穴をあけて食べてしまう、悪い貝です。

日本には既にツメタガイという同じ悪さをする貝がおり、こちらは食べてもマズい無能なのだが、サキグロタマツメタは美味らしい。

捕まえて食べて減らしましょうね。

 

 

外来種と言うのは、国外からくるだけでなく、国内の他の地域から別の地域へ移されて、そこで在来種を倒してしまうという問題もあるそうな。

アユは琵琶湖産のものが全国に流通し、放流先のアユや魚を淘汰してしまう。

金魚でも確か似たようなのがあったような。

 

 

ウシガエルは食用として輸入されたらしい。

ちなみにカエルは鶏肉みたいな味がして、けっこう旨いです。

もちろん食用に育てられたカエルの話であり、その辺でゲコゲコしているやつではありませんが。

 

 

これはアフリカツメガエルの水槽。

 

彼ら、この姿勢のままで一切動かない。

模型かと最初間違えたくらいだった。

 

 

迷惑をこうむっているのは我が国だけではありません。

日本産のものが、海外に行ってしまって被害を起こしているケースもあります。

 

これはニュージーランドに棲みついてしまった、日本のワカメ。

そんなの味噌汁にして飲みなさいよ、と思うのだが。

 

 

 

こんなに繁殖してたら、いくら飲んでも溢れかえりますわな。

そもそもニュージー人が味噌汁飲むのか疑問である。

でもビーフばっか食べてないで、少しは海藻食べた方がいいと思うよ(偏見)

 

 

イギリスではWANTEDにまでなってしまった。

 

 

あと動物の外来種も若干紹介されていたんだけれど、ハクビシンは車にはねられた後の写真載せているんですが、情操教育上だいじょうぶなんでしょうかねぇ。

現実の厳しさを妥協せずに伝える、海の博物館なのであった。

 

 

以上。

 

【交通手段】鵜原駅から徒歩15分

【入館料】200円

【滞在時間】60分

【混雑度】★★★★(すぐ横に人)

【URL】

www2.chiba-muse.or.jp

かつうら海中公園

 

この公園では、海中に塔が立っていて、海底から海を眺められます、っていうのをやっている。

鵜原駅から徒歩15分程度。

 

 

予想通りですが、お子様連れが大半ですね。

 

・・ていうか、観覧料かかるのこれ。

千葉県の博物館がすぐ隣にあるから、てっきり行政施設で無料かと思っていた。

 

 

見ての通り天気は悪いのだが、海を見てテンションが上がったのか、波打ち際まで戯れる人々。

さすがに泳ぎだす輩は居なかったな。

 

 

ひとまず券を買いましたが、なんと640円。たっか!

でも公式HPをみると、大人960円と言う、それ以上に強気な価格となっております。

 

千葉県はデフレ脱却を強く推進しているのかな?

しかし公式HPと実際の価格でなぜ違っていたのだろう。

 

 

トンネルをくぐって、展望塔を目指します。

 

 

トンネル内部。

時代を感じさせる塗装である。

壁には、この辺で見られる魚の写真が貼られています。

 

 

トンネルを抜けました。

お魚さんがお出迎えです。

 

中国人グループにもお出迎えされました(この辺たむろってた)

こんなところにも入り込んでいるのか、というかよくこの場所みつけたなぁ。

 

 

工事中みたいな足場がガンガン付いている橋を通っていきます。

 

 

後ろを振り返る。

あの山を、トンネルくぐってきたわけね。

 

 

塔への道が開かれました(RPG

 

 

また後ろを振り返ってみるのだが、向こう側に先ほどチケットを買った売り場がある。

 

あれ、これトンネル掘らなくても、あの桟橋からここに直接通路を通せば良かったんじゃないの?

余計な工事費と維持管理費を生じさせた可能性が微レ存。

これはバブルでやってしまいましたね。

 

 

さて、展望塔に入りますか。

 

 

ここで入館チケットを見せることになるので、購入直後に魚の餌にするなどは止めて、ちゃんと取っておこうね。

 

 

螺旋階段を下りていきます。

 

 

壁には、昔の鵜原海岸の絵画だろうか。

時代が分からないが、せいぜい平成ひとケタ代ではないか。

この賑わい具合はいったいどこへ行ったのでしょう。

 

 

海中公園の広告ポスター。

 

 

人間に食われるという自虐ネタをかましてくるシマアジ君。

弱そう。

焼きそばパン買ってこさせられたあとに、焼き魚にされそう。

 

 

 

ご当地キャラのぬいぐるみもあるそうですが、どうしてラージサイズしかないんですかね。

 

 

ポスターに載っている写真は、平成ひとケタ代を感じさせる趣である。

 

 

さかなクンがポスターに落書きしている。

そんな昔からいたっけ?と思ったが、たぶん古いポスターにサインしたってだけだろう。

 

 

そうして最下層におりましたとさ。

 

 

潜水艦チックな窓が幾つも備えられていて、ここから海中が見れますよ。

 

 

しかしここは水族館ではなく、普通の海中なのだ。

だからお魚さんが来るかどうかは完全に彼らの機嫌次第。

なかなか来てくれないときも当然あります。

 

 

海藻は良く見えますけどね。

 

魚が集まってくる窓もあるのだが、そこにはお子様がすぐに駆けつけており、あっという間に人だかりが出来てしまう。

がらすきの窓には一向に来ませんね。

 

 

魚が現れるまで待とうかと思ったが、人がだんだん増えてきてしまったので、混雑嫌いな私は3分ほどで諦めたのでした。早いよ。

まぁ魚以上に展望塔自体の方が興味深かったし、そっちをジロジロ見れたので良しとしよう。

 

 

階段をあがって、上に戻ってきました。

こちらは普通に展望塔で、海が悪天候で荒れ狂った様子が見られます。

 

 

というわけでした。

しかしこれで640円ですか・・

正規料金の960円だったら入らなかったな(断言)

 

以上

 

【交通手段】鵜原駅から徒歩15分

【入館料】640円(960円?)

【滞在時間】20分

【混雑度】★★★★(すぐ横に人)

【URL】

www.katsuura.org

 

 

鵜原理想郷(千葉)

 

 なんと千葉県勝浦市鵜原という場所に理想郷があるのだ。

意外と近くにあったんだな、理想郷。滝に打たれたり念仏唱えたりラザロを復活させなくても行けるじゃないか。やったね。

 

本当のところは、ハイキングコースです。

大正時代のころ、鵜原の付近はリゾートして人気があり、政治家連中が別荘をニョキニョキ建ててバブリーな生活を送ってましたとさ。

今じゃそんな見る影もない、さみしい寒村と化してますけどねぇ。

 外房線鵜原駅から徒歩10分で来れます。

ただ鵜原駅は鈍行しか止まらず、本数は1時間に1本あれば良いってレベル。理想郷に行くにはやはり困難な道を抜けねばならぬのだろう(迫真) 

さっそく怪しげなトンネルをくぐり抜けていきます。 

 トンネルを抜けた先には、鵜原館という老舗の温泉旅館があります。敷地内に駐車場がありますが、停められるのは宿泊者だけです。

それ以外の方は、さっきのトンネルの前に駐車場があるので、そこに置いてきましょうね。

 理想郷への道を進みます。

また陰鬱としたトンネルが出てきた。 

 おお暗い。雨上がりの後にいったので湿気もあってジメジメしており、足元が怪しいでござる。

エスも処刑されてから復活するまでの3日間は墓の中に安置されていたそうなので、「理想郷に出る前は暗黒の世界を通る」という再現なのかもしれませんね(適当) 

 まぁトンネルを抜けても空気はむぁっとしているし、植物の匂いが立ち込めていてあまり変わりませんでした。雨上がりだし。 

こんな天気だから客なんて他に居ないだろうと思ったら、途中で何組かと行き会った。

意外に知名度はあるのかもしれないな。マツコの番組でやってたらしいし。

 二手に分かれる道が出てきました。

左に行くと手弱女平、右は黄昏の丘へ向かいます。なんとなく右から先にすることに。

 道を進んでいくと、脇に謎の門扉が登場した。ここから先は私有地なので立ち入り禁止、と書いてある。

理想郷って国定公園なんですけどね、そんなところに土地持ってるなんて、さっきの旅館関係の人なのかなぁ。 

ちなみに、門の向こう側はガケです。立ち入り禁止って言われなくても行かない、もとい行けませんがな。本当の理想郷に連れていかれるのは申し訳ないがNG。

 更なる分岐点が登場しました。

意外と枝分かれしてるんですね。疲れたくないんだけどな(老並)

分岐点にあるマップを見ると、けっこう枝分かれしておりますね。

今は右から2つ目の「毛戸岬」の付近に居ますので、そこから順に左へ行きますか。

 1分も歩けば毛戸岬に着きました。ちょっと広くなっていて休憩スペースな感じ。

 岬からは海がよく見えますね、それ以外なにもないくらい。

 

ところで理想郷って、三島由紀夫の小説の舞台になっているんですよ。

十数ページの短編だけれど、『岬にての物語』という作品です。

当時11歳の三島が家族に連れられて鵜原に遊びに来て、そこで出会った若い男女2人とかくれんぼをするストーリー。ぼくのなつやすみですかね。

(次の白鳳岬に向かっています)

まぁその若い男女2人は、崖から飛び降りて自殺するんですけどね。

やっぱり三島じゃないか。安心した(感覚麻痺)

とんだ11歳の夏休みである。

 

ちなみに「理想郷 心霊」とかで検索すると結構出てきますね。

もともと自殺スポットなのだろうか。「悩み事があったら相談して」「命の電話」といった看板は立ってませんでしたが。

 こちらが白鳳岬になります。

柵とか付いておらず飛び降りるのに手ごろな崖だし、人家は近くに無いから気づかれる心配もないし。照明は無いので夜は真っ暗だと思う。

近くに漁港があるので、朝になったらイワシと一緒に網に掛かってるかもしれません。ソーランソーラン。

 しかし岬の先端まで来てしまうと、意外と防護策が取られていた。胸元くらいの高さがある植物が生垣のように並んでいて、行く手を遮っているのである。

これならダイナミックJUMPERも防げますね。ただ視界も遮られてしまって、海がまったく見えませんけどね。

 白鳳の岬の近くに、黄昏の丘がありました。

景色を見るならあの上からの方がよさそうである。

 ハイキングコースはまだ西の方へ続いていて、明神岬という地点が終点になります。

が、その通り道となる山が鬱蒼としてそう&高くて疲れそうなので、ここで引き返しました(貧弱)

 さてさて最初の分岐点まで戻って、残った岬である手弱女平に向かっております。 

その道中に、また謎の門扉を発見した。表札まで出ているが、文字はかすれて読めない。向こう側には階段が続いていて、崖を下りていっている。

石垣もあり、まるで家の門扉。昔は崖の下に家でもあったのかね。

 手弱女平に到着しました。今までで一番広いスペースである。お弁当ゾーンに使えそう。晴れてれば。

 このゾーンでは雛人形をずらーっと並べるイベントが行われる。毎年2月~3月に開催される「ビッグひな祭り」の一環だそうな。

勝浦市では使われなくなった雛人形を受け入れてこの催事で使ったり、供養したりしているのです。

 

これは徳島県勝浦町との提携イベントなのだ。

もともとは観光資源に乏しい徳島 勝浦町が始めたもので、”勝浦”つながりで千葉の勝浦市・さらには和歌山県那智勝浦町もコラボし始めたというもの。

べつに勝浦市が人形師の多い街です、とかではないらしい。小浜市オバマの応援するのとあんま変わらん。まぁ人形の使い道が出来て良いんでないの。

 

www.sankei.com

 

なお徳島 勝浦町の雛祭りイベントが当たって以来、他の市町村もマネしだしたというので、勝浦町さんは激おこの模様です。

 丘の上には鐘が置いてあって、「恋人たちの聖地」的なサムシングを醸し出しています。

理想郷で永遠の愛を誓う、なんと美しい。そのあと飛び降りるのは、やめようね。

 鐘のところから海側を見ております。

あれ、民家があるぞ?あんなところで本当に生活しているのだろうか。それとも昔の別荘の名残だろうか。

あの家がAMAZON注文したら宅配員は涙目になるであろう。最寄りの道路まで徒歩15分はかかるのだ。冷蔵庫とか絶対に頼むなよ!ピザですらイヤだけど!

 

そんな感じでした。 

おしまい

 

【交通手段】鵜原駅から徒歩10分

【入場料】無料

【混雑度】★★(他に2~3人)

【滞在時間】40分

【URL】千葉県勝浦市 鵜原理想郷

 

サドヤワイナリー

 

甲府駅から徒歩5分の距離に、サドヤのワイナリーがあります。

見学ツアーがあるというので、行ってみた。

 

 

敷地内にはワイナリーのほかショップ・レストランなど施設があり、だから広い。

 

 

目の前の教会っぽい建物もそうだが、結婚式も出来るらしい。

この日もそれっぽい人々がわらわらしていた。

山梨県民はワインでお祝いなのである。

 

 

見学ツアーの受付は、その結婚式集団とは反対側、敷地右手にあるショップにて。

 

 

この建物です。

予約制だけれど、枠が空いていれば飛込み参加も可能なようだ。

そもそも1時間に1本ペースという高頻度で開催しているので、団体客と被らない限り、たいていは参加できるのではないかしら。

 

 

ツアー料金は500円です。

ここから地下に潜っていく模様。

 

 

そんな地下ですが、暗いので写真ぼやけます。

めんごめんご。

 

そしてさっそく、赤ワインの香りが漂ってくる。

 

 

しかし暗いのと内装が相まって、ホラーゲームのダンジョンみたいですね。

ガイドさんの指示に従って動いているわけだが、内部は結構複雑な構造しているようで、迷子になると面倒である。

 

 

セラーNo.4

 

 

こんな鉄格子なセラーの中に、ワインがしまわれています。

一緒にゾンビとか出てきそうだけれど、居たとしてもたぶん酔っ払ってるから大丈夫だろう(適当)

 

 

中にあるのは1955年製のワイン。

めちゃめちゃ古いんですが、その時代のブドウって長期保存できるクオリティあるんですかね(疑問)

 

ガイドさんによると、「飲めるかどうかわからんが、もはや歴史モノのワインとして残してある」のだそうだ。

やっぱり飲めないじゃないか(悲憤)

 

 

さらに1962製もあるが、こちらは飲めるものとして販売されています。

5万円だとさ。

長期間のわりにかなり安い気がするんですが、味は大丈夫なのかしら・・

 

 

より現代的な保管庫に来ました。

 

 

普通に保管されてますね。

ワインの瓶は通常720mlだが、セラーでの保管用としては一升瓶サイズも使用しているらしい。

店頭に並べる時は720mlに移し替えるが。

 

まぁ日本酒じゃないんだし、一升瓶のワインってかなり警戒しますね。

ペットボトルに入っているのは、飲むと翌日死ぬやつなのでそもそも論外な!

 

 

タイル張りの部屋に来ました。

 

 

なんとこの部屋、ワインを貯留するコンクリート製タンクなんだそうな。

今ではステンレスによるタンクが一般的だが、戦後はこのようなタンクが主流であり、サドヤでは一部まだ使用しているところもある。

 

 

こっちも、ワイン貯留タンクだった部屋。

真ん中にあるのはブドウを潰す機械です。

 

 

この中に入れてグルグルして潰す。

ただ種は潰してしまうと苦みが出て美味しくないので、溝をもうけてそこに種が入り込み、潰れないようにしてある。

 

 

サドヤサドヤサドヤサドヤ

 

 

天井をみると、一部分だけタイルでは無いところがある。

あれが地上と繋がっている穴であり、ワインの出し入れを行うそうな。

 

照明が赤いせいでホラー映像になっております。

 

 

ブドウ畑開墾当時の写真。

大正時代と思われる。

甲斐善光寺から土地を貰って開墾した、という話だった気がする。

 

ツアーの展開が早いのでね、写真撮影して且つガイドさんのコメントをメモしてだと、なかなか間に合わんのですよ(言い訳)

というわけで、色々うろ覚えで書いているところがあります。

記録ガチ勢にはボイスレコーダーの装着をオススメしませう。

 

 

照明が赤いのでサイレントヒルになってますが、これはコルクの元の板です。

こんな風に木の皮を乾燥させて、コルクサイズに打ち抜いて作ります。

 

 

くらいよ!

 

 

・・なんの部屋か忘れてしまったが、確かここもワイン貯蔵庫だったと思う。

 

 

ところでこの部屋、入口めちゃめちゃ狭いのだが、中に入って掃除しているんだと。

ガイドさん曰く「肩を目いっぱいすぼめて、両手を同時に差し込んでいく感じで行けば入れる」。

 

それ、もう忍者みたいに肩外してるんじゃないの。

 

 

中の風景。

うむ、見えない。

そして入れたところで、出てこれなかったら本当に恐怖である。

 

 

 

明るいところに来た。

 

 

ここでは酒石の説明。

ワインに含まれている「酒石酸」という酸と、ミネラル分が結合して結晶が出来るそうな。

これがあると酸が豊富な良いワインらしいのだが、酒石自体はザラザラした口当たりになってしまうため、それは飲まないようにビンの底に沈めておく。

 

(サドヤの昔の写真も見れます。ワインづくりを始める以前の洋酒店時代のもの)

 

酒石については最近ブラタモリ甲府編でもやっていたのだが、軍事利用が可能である。

酒石に含まれる物質に音波を捕える特性があり、これがソナーとして、敵船の魚雷や潜水艦を探知できる。

 

第2次世界大戦でドイツ軍が使用しはじめ、日本も1942年以降に導入した。

もっとも、ミッドウェー海戦でズタボロに負けた後なので、もう転落始まってますけどね。

 

(戦後、サドヤ社長の息子が欧州視察に出かける際、見送りに来る行政関係者・・だったはず)

 

酒石製造の拠点となったのが、まさにこのサドヤである。

軍事目的でワイン製造とは思わぬところであり、さすがのタモリも知らなかったのであった。

 

そんなんだから甲府は米軍に派手に爆撃されており、サドヤの醸造所も地上部分は全焼したそうな。

一方で政府との強いパイプが出来上がり、戦時中は皇室関係者が視察に来ているし、戦後もサドヤ社長の息子が欧州に研究視察に行く際に、わざわざ甲府駅前で行政関係者含めて送迎式なんてやっている。

 

 

喉が渇いてきたので、お待ちかねの試飲会場へ。

 

 

その前に、樽を鑑賞。

いろいろ書かれているが、意味は1番上から

 

・収穫年月(2018.12.1)

・収穫年とブドウ品種、畑番号(2018年のカベルネ、畑1-B)

・樽番号(975)

・リットル数(228リットル)

 

最下段だけ和暦で書かれているが、これは税務署の記録だそうだ。

H26は2014年なので、そのときに申告してます、って意味かしら。

 

 

そんなことより試飲である。

3種類のワインが試せます。

 

ただ一番右側はブルーベリー果汁がブレンドされているので、殆どジュースみたいであった。

真ん中と左も辛口表記されているけれど、割と果実感が強くて甘かった覚えがある。

日本人向け。

 

 

ちなみに飲めない人へはブドウジュースが出されるので、ぐびぐび飲みましょう。

 

 

テイスティング用のメモも配布されるので、ソムリエごっこも出来ます。

まぁ考える前に飲み干してしまいましたが。

 

 

ここで割引券も貰えるので、お土産を買いたい人は使いましょう。

 

 

こうして見学ツアーは終了で、地上に戻ります。

しかし道中気になる道具とか、もっと細かく見たいものが沢山あったが、ツアーの進行上、時間の余裕が無かったのが残念であった。

 

今回参加した回は人数が多かったが、参加者の少ない回に当たれば、自由度は増すかもしれない。

1時間に1回ペースでツアー開催されているので、空く回は出てくるはずである。

 

 

最初に受付をしたショップに戻ってきて、お土産コーナー。

 

 

ワインだけでなく、ブランデーもあります。

ただし1万円。

 

 

試飲で出てきたブドウジュースはこちら。

「ぶどう液」って・・攻めてるタイトルですな。

 

 

ワインジャムなんてのもあったよ。

 

 

ワインはこちらで試飲することも出来ます。

有料で500円くらい~ですがね。

 

 

結局飲むんですけどね(既視感)

 

以上

 

 

【交通手段】甲府駅から徒歩5分

【ツアー料】500円

【混雑度】★★★(ちらほら)

【滞在時間】1時間

【URL】

www.sadoya.co.jp

 

 

井口喜源治記念館

明治時代の穂高に啓蒙精神を植え付けた学校教師 井口喜源治の記念館です。外装がかなり古い上に屋根がトタンっぽいので戦後のバラックかと一瞬ビビりましたが、ちゃんと営業しております。

穂高駅から5分ほど。歩いてすぐです。12月~3月は土日しかやってないので注意。

喜源治さんの像です。明治時代の穂高で学校教師をやっていて、周辺の若者・子供に啓蒙思想を植え付けた先進的な人物。その頃の穂高には、開化した日本で身を立ててゆこうとする若者たちの青春ストーリーが展開しており、この人もその一人でした。

 

妻と2人だけでぶっつけ上京し、カレーで有名な新宿中村屋を作り上げた相馬愛蔵。和風で伝統的な作風ばかりが権力を持つ日本彫刻界に、西洋的技法を持ち込んで風穴をブチ開ける傑作を残しながらも、名声を得る前に病で若死にした荻原守衛

その荻原守衛相馬愛蔵の妻に横恋慕するという三角関係もあり、午後3時の韓国ドラマ風ねっとり仕立て、愛と憎悪が激しくまじりあうロッテワールド

ちなみに新宿中村屋のカレーはこれです。・・と言いつつ、私は食べたことなかった。スーパーに行くといつもボンカレーか銀座カリーになってしまうのだ(ハチャメチャ安いから)

日本のカレーって、インドのカレーを日本人の口に合うようにアレンジしたものなんだけど、その開祖みたいな存在が中村屋だそうです。聞いた話です。食べたことないので(こなみ)

そんな多ジャンルの話が広がっていく中心の一人に、井口喜源治はいたわけです。相馬愛蔵の親友、荻原守衛の恩師って立ち位置で。小説にも幾つかなっており、読者にとってはここは聖地なわけです。ありがたやありがたや。まぁ何一つ知らずに来る客もいると思いますし、私がそうでした。

入館料は400円です。このとき他に客が居なかったので、館員さんがマンツーマンで私にレッスンする流れとなった。いろいろ情報を貰えます。40分ほど居たんですけど、その間ほかに誰も来客が無いってのはどうなんでしょうね。いちおう土曜日だったんですけどね(遠い目)

 (創立当初の研成義塾のスケッチ)

喜源治さんは学校教師と先ほど書いたんですが、なんと自分で学校経営してたんですね。「研成義塾」という名前です。28歳の頃。

なんでかというと、勤めていた学校から半ば追い出されたから。

この人キリスト教徒で、「酒と芸者は FULL OF SHIT」という考えから禁酒・芸者反対運動おこしてたんですが、田舎のオッサンから2大娯楽を奪うのはなかなか難しく、ウザがられて逆に排斥されてしまったのだ。JESUS!

だから自分で始めました。

これが時間割ですが、教師は他にいないので、喜源治さんが全部やることになります。しかも複数学年を同じ時間帯で見ていたそうだ。ブラックな塾講師バイトでもそこまでやらせないと思う。 

キリスト教はまだ“耶蘇”と呼ばれ警戒されており、保護者達からは「キリスト教関連の授業なんてやるなよ?絶対にやるなよ?」と言われていたのだが、時間割には週に2回も「道話」って科目がありますね。いったい何を話したのかな?

研成義塾の設立趣意書にも「四.宗派の如何に干渉せず」って世俗派っぽいこと書いてるんですけど、賛美歌もじゃんじゃん歌っていたそうです。隠しきれない喜源治アニキの啓蒙欲。

 当時の教科書が置いてあります。

右側は三省堂のNEW CROWN。これ現在でも英語の教科書として使われいるシリーズですね。中学で使った方もいるのではないでしょうか。私はNEW HORIZONでした。

英語をバシバシ授業でやっていたので、卒業生で海外に渡った人も結構いたようです。34年間の学校経営で、卒業生800人、シアトルに行ったのが70名。みんなシアトル好きすぎ。

そして上の写真は、そのシアトルに渡った教え子たちが撮ったもの。なんだかアーティスト写真みたいにポーズ取っている。1stアルバムでも出したんですかね。

そんな感じで喜源治さんのやっていた学校風景を知ることができます。安曇野を扱った小説の中で、喜源治さんは基本的に脇役に過ぎないんですが、この人の学校について詳しくなると違った理解になるかもしれんね。 

最後にこのオルガンは、相馬愛蔵の妻である黒光が嫁入り道具として穂高に持参したもの。100年くらい前の製造だと思うのだが、調律しているのでちゃんと音は出ます。

 

おしまい

 

【交通手段】穂高駅から徒歩5分

【入館料】400円

【滞在時間】45分

【混雑度】★(誰も居ない)

【URL】井口喜源治記念館(長野県安曇野市)

 

【歩いて行ける近隣施設】

 

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