辰野町 世界昆虫館
なんと辰野町には世界中の昆虫が大集結していたのだ。すごいぞ!
実は愛知万博に長野県のパビリオンが出店した際、ここの昆虫標本も出張展示されていたらしい(館内にそう書かれてた)
人口2万人の小さな町なので、たぶん人よりも昆虫の方が多い。有効な資源としてどんどん使いましょうね、食料にもなるし(伊那地方限定です)
最寄り駅は飯田線の伊那新町駅で、徒歩25分。荒神山スポーツ公園の中にあります。公園内にはテニス場やサッカー場のほか、美術館や日帰り温泉も。
まあ電車で来る人滅多にいないと思いますけどね、2時間に1本くらいしかないしね。
ちなみに1月~3月は虫が全滅するので冬季閉鎖のようです。
入館料は500円。
入って早々、飼育しているカブトムシやクワガタをガイドさんが見せてくれました。
お食事中のヘラクレス君です。世界最大のカブトムシに相応しい、ゴツい角を持ってます。南米の住人。
ヘラクレスというと金色の体が知られているんですけど、栄養状態や周辺環境が良くない時にこの色になるんだそうです。
飼育されているものは健康状態が良いので、黒い色になる。
あなたの飼っているのが金色だとしたら、それは「虐待されています」というヘラクレスからのSOSですので、児相か労基に立ち入り検査される前に改善策を取ろう。
ギラファノコリギクワガタくん。
ガイドさんによると、以前は彼の目の前に指をちらつかせただけで角を向けてくる荒々しい性格だったが、最近は落ち着いているらしい。
平均寿命は1年数か月だがもう1年は生きており、クワガタも人間同様に年を取ると円熟味が増すようです。思わぬところで共通点があった。
老衰して反応が鈍くなってるだけかもしれないが。
ニジイロクワガタです。右がオス。左がメス。
体が光沢を放っており、「最も美しいクワガタ」と呼ばれている。
通常はオスとメスは別の虫カゴで飼われています。両性の相性が悪いと喧嘩を始めてしまい、メスが死んでしまうこともあるので、繁殖の時期以外で一緒にしておくのはご法度だそうです。
男女問題は難しい。ここでも人間界との共通点が見られましたね(白目)
撮影用にこの一瞬だけ、ガイドさんが2匹を同じカゴに入れてくれたのです。感謝。
虫かごはたくさん置いてあって見放題です。
ほとんどは南米や東南アジアから引っ越してきたものです。
(飼育されているカブトムシたち)
さきほどの虫かごほどは間近で見られないけれども、飼育されているカブトムシ・クワガタはいっぱいいます。全部で30体は居たと思う。
ここからは標本です。カブトムシやクワガタに限らず、様々な種類がおります。
ムシキングって表題つけられているけれど、ああいうゲームやる子供ってリアルの昆虫に興味持つんですかね。バーチャルの可愛らしい昆虫との落差がありすぎてPTSDにならないか心配である。
白地におもしろい模様が付いているのはシラフオオツノハナムグリ。
ハナムグリってこんなデカかったっけ、と思ったらカメルーン産でした。
世界一長いとされる、パプアニューギニアのオオトビナナフシ。
腕くらいの長さはあるし、羽も長すぎてエグいですね。
東南アジアのジンメンカメムシ。背中の模様が人の顔にみえる滑稽な種です。
人気が出そうなものだが、やっぱり臭いそうな。海外でも嫌われています。カメムシさんサイドはその辺をそろそろ学習したほうが良い。
なんの昆虫だか忘れてしまったが、頭に V サインの模様が付いています。
Vやねん!タイガース(フラグ)
とつぜん花の刺繍みたいなのが置かれていて、場違い感が半端ない。
でもよく見たら全部チョウであった。並べ方のセンスが良いな。油断して近づいた虫嫌いの人を一発KOできるだろう。
世界地図もチョウチョで埋め尽くされております。分布図ですね。ここは標本ではなくて、写真が貼られています。
ロシアのあたりに何もないのはプーチンが粛清したからです。
ガイドさん曰く「アフリカのチョウの姿は意外と地味」。
南米や東南アジアのチョウは青とか黄色とか奇抜な模様になっているんだけれど、確かにアフリカのは黒とか白とか単純なのばかりであった。
砂漠の厳しい環境では生きるのに精いっぱいで、面白い羽にする余裕が無いのかもしれない。冷たい水をください、できたら愛してください、っていうくらいだし(悲壮感)
最後にホタルの展示です。これはサナギの模型。実物より遥かにデカいですが。
蝶と異なり糸は出さないけれど、土を固める液を持っているので、地中に潜り周囲の地面を固めてサナギ代わりにするのだ。
なお幼虫の時もサナギの時も、彼らは光っているらしいのだが、理由は分からんとのこと。成虫が光っているのは、繁殖の際の異性へのコミュニケーション手段ですけどね。
左側の白いサナギは通常時、緑色は点灯時を示しているそうです。
水辺の模型です。黄緑色のホタルの幼虫が、カワニナを食べているシーン。
ホタルの幼虫はカワニナしか食べないという偏食マンなのだが、そのカワニナの数が今日では減少しまくっており、ホタルの減少もそのせい。
1匹のホタルを育てるのに10万匹のカワニナが必要だと、ガイドさんは言ってたな。
「ホタルを放つイベントって全国でやってるから、そのぶんカワニナも必要で、きっとカワニナ養殖業者はすごい儲かってる」とも言っていた。
まじか。カワニナで一攫千金を狙えるかもしれない。GAFAが進出してくる前にこのビジネスを軌道に乗せて、facebookあたりに大金で買ってもらおう。
おしまい
【交通手段】伊那新町駅から徒歩25分
【入館料】500円
【滞在時間】30分
【混雑度】★★(他に2~3人)
【URL】世界昆虫館 | 辰野町 行政サイト