C級スポット探索日記

C級スポット探索日記

各地の資料館・博物館・珍スポを回り倒すのが趣味です。転勤族(神奈川→埼玉→長野)

松本市時計博物館

 

そごうでも三越でもありません。時計専門の博物館です。

松本駅から徒歩10分。入館料は310円なり。

駐車場は無いので、車勢はその辺の有料パーキングに停めてきましょうね。

 

本田親蔵さんという方が生涯をかけて収集したコレクションを松本市に寄付したのが開館のキッカケだそうな。

その数300点。19世紀のフランスやドイツなど西洋の時計が中心ですね。

 

 

本田さんの生きていた時代(1896~1985)って日本円に対して外貨の価値かなり高いと思うんだけれど、それを乗り越えて西洋時計を買いまくってたってことは、めっちゃ金持ってたんだろうな(羨望)

 

館内には本田コレクション時計がずらずら並んでおります。

時計好きのみならず、アンティーク好きならヨダレがでそうな光景である。

まずは1Fから。

 

 

最初に登場したのはフランスの「アールヌーボー時計」。19世紀末のフランスで作られた時計のようです。いきなり高価そうなのが出てきたな。

アールヌーボーといえば、工業化に抵抗して創造溢れる華やかさ・植物的な曲線ってとこが特徴だと思いますが、この時計にもその辺が散りばめられているのでしょう、きっと(適当)

 

 

手前のはドイツ「400日巻き時計」。ねじ巻き時計で、1回巻き切ると400日動き続けるそうな。すごい長持ちな動力だな。

 

 

キューピットが文字盤を指して時刻を教える時計。

文字盤が回転します。キューピット自身がくるくる回るとちょい間抜けな絵面になりそうなので、回りません。

 

 

そして、より原始的な蝋燭の火時計です。

 

 

蝋に一定の長さで刻み目がつけられている。

火を付けると蝋が溶けて、刻み目に達することで時間を教えるのだろう。

 

ただ一定のスピードで溶ける蝋燭を作るのは至難の業で、それなりに精度はお察しだったようだ。大事な人との待ち合わせに、この時計は使わないほうが良い。

そして再利用できないのか。近代以前の明かりは貴重なものだったというのに、惜しみなく時計代わりで燃やしてしまうとは贅沢品である。

 

 

2Fに上がってきました。サイズが大きい時計もお出ましです。

 

 

と、ここで和製時計の登場である。針が無いので日時計ですかね。

1~12の数字ではなくて、子・丑・寅・卯とまさに日本的時間のカウント。

でも日時計って夜使えないから、丑三つ時とかわざわざ記載している必要あるんだろうか。

 

 

時計付き印籠です。目に入らぬかーと周囲の悪漢を畏怖させつつ、同時に時刻も確認できる、一石二鳥ですね。

問題なのは時計の文字が小さいので、黄門様の老眼では見えない可能性があることだ。

 

 

機械仕掛けの時計を日本に持ち込んだのはフランシスコ・ザビエルと言われており、大名らはお抱えの時計技師にゼンマイ時計を作らせていたようだけれど、庶民には高価なので日時計がメジャーでしたとさ。

 

これも日時計。コンパクトで携帯できるようになってます。3cmくらいしかない超ミニチュア。無くしそう。

 

 

面白いのは、この大砲型時計。19世紀イギリスの日時計です。

方位磁石と水平器がセットでついていて、それを用いて家の中の日が差す場所にセットする。

左上に虫メガネが備わっており、正午になると差し込んだ光がこの虫メガネに集められ、大砲の根元に照射。大砲内に仕込んである火薬に点火してドガーンと音が鳴る仕組み。

 

置き場所を正しくセットしないと上手く光が差し込んでこなかったり、いちいち火薬を仕込むなど、使う側も手間暇かける逸品である。まさにロマン。

 

 

これも19世紀中国のレアもの時計。

竜の置物の中に火を付けた線香を置くと、置物からぶら下がっている糸を一定時間ごとに焼き切って時間を知らせる。タイマー代わり。

使い終わったら、また新しい糸を付けましょう。これまた手間が掛かりますな。

 

 

手間の掛からないフライパン時計だよ。料理をしながら時間が確認できるのだ。すごいすごい。まぁ一回コンロにかけたら二度と使えなくなると思いますが。

 

 

あれ、文字が逆になってるよ。

理容室用の時計です。床屋さんは鏡を見ながら仕事をするので、時計も鏡を通してみることを前提に作られている。おもしろい。

鏡なしで使い続けると、いつか気が狂うと思います。

 

 

変な時計ばかり見てきましたが、ちゃんとクラシックの時計もあるのでご安心。

19世紀フランスの「グランドファザー・クロック」というそうな。ドストレートに、おじいさんの時計である。

 

 

3Fに来ましたが、ここは時計まったく関係なく、松本市博物館の企画展をやっているだけでした。このときは松本市の寺を特集していた気がするが、時計・アンティーク好きとニーズが掛け離れすぎやしませんかね。

 

 

ということで展示終了。

最後にお土産売り場を通ります。なんと博物館オリジナルの時計Tシャツが売られています。シックにワンポイントだけの装飾だが、もっと体全体時計ですみたいなド派手シャツも作り、時計ファンの財布を緩めていただきたいところ。

時計ファンはお金持ってるから、どんどん使っていただきましょうね(ゲス)

 

おしまい

 

【交通手段】松本駅から徒歩10分

【入館料】310円

【混雑度】★★★(ちらほら)

【滞在時間】45分

【URL】時計博物館 松本市ホームページ