木曽観光文化会館(まつり会館)
ちょっとした資料室+休憩所っていう場所です。
入場無料。福島宿の古い家屋が並ぶ「上ノ段地区」にあります。散策にへばり疲れた観光客用です。
グーグルマップだと入り口が分かりづらいのだけれど、東側の道路から入るのが正解です。西側からは高低差があってダメですので要注意。私は西側から最初いってしまって施設が見つからず、彷徨ってしまいました。
「自動茶屋」って看板出てるんだけど、中にあるのは自販機だけで、売店はない。どうしてこの名称にしたのか。正直に「自販機」って書きたまえ!
売店らしき建物自体はあったのだが、行ったのは土曜の昼間だったのに、開いていなかったのだ。だから、たぶんずっと開いていないのではないか。
入館して早々出くわすのは神輿。でかい。
この地域にある水無(すいむ)神社の例大祭で使われる・・もとい放り投げられるものである。
神輿を投げる?
祭りの1シーンです、神輿が担がれていますね。担ぎ方が明らかにおかしいし、上段の2人は立花兄弟のスカイラブハリケーンでもやるのだろうか。
7月22日・23日に行われる例大祭は「みこしまくり」と呼ばれ、神輿を地面にブン投げまくって全壊するまで続けるという意味の分からん内容である。
どうして長野県は 巨大なご神木を引きずり倒して挙句に死者が出る祭り とか 全長12mの木組み船2艘を正面からぶつけ合う祭り とか、破壊的な神事が多いんですかね。
祭りの様子は動画でいくらでもあげられてますが、本当に神輿を地面に叩きつけてるよ・・
もちろんですが日ごろの鬱憤を晴らすためにやっているのではなく、ちゃんと宗教的な由来があってこの形式になっております。
水無神社は飛騨国一宮 水無神社を勧請したとされる。飛騨の方の神社が戦火に巻き込まれて焼けそうになっていたところ、宗助・幸助という2人の木こりが御神体を脱出させて木曽まで持ち込んだのだ。
その途中、奪い返そうという連中が現れてもみ合いになり、御神体が転がり落ちてしまったのだがそれが木曽方面に向かっていった。神は木曽を選び給うたのだ。
という伝承をモチーフに、神輿ぶん投げ祭りが誕生したと言われている。いやそれにしても飛躍しすぎではないか。御神体は偶然に落下したのであって、投げつけたわけではないのだぞ。
「そーすけ・こーすけ」という奇妙な掛け声が祭りのあいだ叫ばれているが、それもこの話から来てるんですね。
映像や写真を見る限り、祭りの参加者は昔の方が多かったみたいだが、にしてもこの人口密度で神輿投げるの危なくないですかね。「ケガする方が悪い」って言われる時代かもしれませんが。
祭りの模様は館内でビデオ放映されていますが、なぜか音声も字幕も英語なのよね。日本人は自分で調べろってことでしょうか。もしくは祭りに出て「最後は君の眼で確かめよう」ってことでしょうな。
もうひとつ展示されていたのは、木曽踊り。「なかのりさん」ってやつ。
一地方の祭りで歌われる民謡でありながら、レコード化されて全国的な知名度を得た。
・・だそうです、知ってますか皆さん?私は初めて知りました。
木曽福島にある中善酒造が「なかのりさん」っていう酒を売っているのは知っていましたが。「なかのりさん」旨いよ、おすすめ。
というわけで「みこしまくり」と木曽踊りが2大展示なんだけれど、それでもまだ展示スペースが余っているので、昔の道具とかテキトーに置くことで場所が埋められております。ビール瓶よりも適切な展示品ってなかったんですかね。
おしまい
【交通手段】木曽福島駅から徒歩20分
【入館料】無料
【混雑度】★(誰もいない)
【滞在時間】30分
【URL】木曽おんたけ観光局HP