高山祭屋台会館
2016年に「山・鉾・屋台行事」って名目で日本各地の祭りが世界遺産に突っ込まれましたが、その1つは高山からエントリーされています。
その名も「高山祭」。まんまだな。
豪華な屋台を担いで町内を賑やかに練り歩く、いたって平穏な内容です。
奇祭でもかなまら祭りでもないので、そのへんは期待しないでね。
高山祭は春と秋に行われるけれど、春は日枝神社、秋はココ桜山八幡宮の開催となっております。
だから資料館が桜山八幡の敷地内にあるのね。
入館料は900円と言うハイプライスですが、隣の桜山日光館へも入ることが出来ます。
なんという抱き合わせ商法。
ついでに音声ガイド機器もセットで付いてきます。
入館しますが、さっそく屋台がこれでもかというほど並んでますね。
桜山八幡では11の屋台と神輿1台を保有しており、全部は展示しきれないので、期間ごとに入れ替えております。
これらを秋の祭りでは総出動させてドンちゃんやるわけ。
屋台を見る前に、手前の侍っぽいのが気になりますが、これは祭り行列に並ぶ時の衣装だそうな。
桜山八幡の氏子たちはみんなこれを持っていて、祭りの日に着用して参加する。
ご立派だけれど、着るのも歩くのも不慣れだと大変そうなので、要練習ですな。
高山祭自体は、戦国終盤に高山へ入ってきた金森氏の時代に始められたそうな。
当初はごく普通のお祭りだったようだが、19世紀に入ると城下町が発展して金持ち商人も登場し、彼らがじゃんじゃんマネーを突っ込んで派手な屋台を作り出したのだと。
そうそう、金持ちはそうやって社会貢献しましょうね。
各屋台のところに音声ガイドの案内があり、1台1台解説を聞くことが出来ます。
ぜんぶ聞いていると結構な時間になるので、お連れの方がいる時は顔色を伺いながら進みましょうね。
この屋台は最もスタンダードな形式の「金鳳台」と呼ばれています。
ちなみに屋台は20人くらいで動かすそうです。
こちらは布袋尊の人形を乗っけた屋台なのだが、からくり仕掛けが施されていて、布袋尊の周りに違う人形が登場して踊るパフォーマンスが出来るんだそうな。
しかも演出の最後には紙吹雪まで出るんだと。
すごいな、星野源かよ。
こちらは屋台では無くて神輿です。
車輪が無いので、全て人力で持ち上げないといけません。
重さはなんと2トンもある。
運ぶには男手80人必要で、神輿を担ぐ以上は同じくらいの身長の人を揃えないとならないのだが、1950年代からなかなか集まらなくなってしまったので、本番で使われずこうして封印の憂き目にあっている。かなしいなあ。
とりあえず11台ある屋台のうちの3台は見られたのでした。
全部みたい人は周回プレイ頑張りましょうね。
あとはちょっとした資料室。
ここに展示されているのは、屋台の台車です。
3台付いている車輪のうち、2つは普通のものであるが、1つは横向きになっている。
屋台を方向回転させるとき、この方がやりやすいということで、高山の職人オリジナルで作られた。
従来は4つ車輪があったのを1つ減らしてこうしたので、発案した職人本人は祭りの日が近づくにつれ「バランス崩して横転したらどうしよう」と心配になり夜も眠れず、当日は怖くて家に引きこもって布団被っていたらしい。
懸念も問題なく、むしろ画期的な発明だったわけですが。
あとは屋台彫刻の下絵が置いてあったかな。
というわけで、豪華な屋台がどかどか出演する世界遺産の高山祭、皆様も一度ご見学ください。
私は混雑嫌いなので、youtubeに上げられるのを待つとします(貧弱)
以上
【交通手段】高山駅から徒歩20分
【入館料】900円
【混雑度】★★★(ちらほら)
【滞在時間】40分
【URL】