C級スポット探索日記

C級スポット探索日記

各地の資料館・博物館・珍スポを回り倒すのが趣味です。転勤族(神奈川→埼玉→長野)

シャトー酒折ワイナリー

 

酒折駅から歩くこと15分、ワイナリーであるシャトー酒折に来ました。

2016伊勢志摩サミットで提供されたワインの1つを、このシャトーが出しているのだ。

 

上の方に見えるグレーの屋根した建物がそれなんでしょうね。

・・だいぶ距離あるな。

 

 

坂を5分ほど上って到着。

けっこう傾斜があってきつかった。死ぬかと思った(貧弱)

 

 

シャトー酒折ではワイナリー見学が3種類のコースに分かれていて、3000円・1500円・300円。

値段が高いと解説者にワインメーカーやソムリエさんが登場したり、試飲できるワインの数が増えたりします。

ただ3000円と1500円コースは事前予約制で、曜日も限られているので要注意。

 

解説無しだと、無料で見学通路を歩けるよ。

 

 

 

当初300円のコースにしようと思ってなんの予約も無しに行ったのだけれど、受付で「1500円のコースも案内できる」と言われたので、1500円にした。

このコースはソムリエさん解説付きなんだが、偶然ソムリエさんが居たのかな?

なんにせよラッキーである。

 

 

ワインボトルお持ち帰り放題ですよ。ただし、中は空ですが。

なにかの需要があるんでしょうか。

ボトルシップ勢が持って行くのかな?

 

 

さて、見学のお時間です。

コース上には余り説明パネルとか無かったので、ガイド無しの無料コースだと、「この機械っていったい何なの?」とチンプンカンプンになるんじゃなかろうか。

300円でも1500円でも、ガイドさん付けた方が損はないと思います。

あれ、そう思わせるために説明パネルを置いてないのかな?

 

 

最初のゾーンでは段ボールやケースが積み重なってますが、ここは収穫したブドウの搬入口。

トラックが横付けして、どかどか収穫後のブドウを運んでくるのだろう。

 

 

そのブドウたちはコンベアーに乗せられ上がっていって、機械の中に落とされ、枝をバシバシ切られ、圧されて果汁を絞りだします。

 

 

絞ったブドウジュースに酵母を足して、醸造機の中で一次発酵させ、糖分をアルコールに変えております。

醸造機と言うよりトンネル掘りだしそうな外見である。

 

 

発酵させたワインはステンレスタンクに移し替えて、熟成。

樽でもやってますが、あとで見れます。

 

 

ボトル詰めのライン。

 

 

ボトル詰めされたワインは、この機械でワインセラーに送られて貯蔵され、出荷になるとまたここから出てきて搬出されるそうな。

 

 

作業場にはところどころ消毒中や清掃中の機具が見受けられるのだが、ガイドさん曰く「うちのワイナリーはめちゃめちゃ掃除に気を遣っている」とのこと。

清潔に保つことで衛生面の他、ブドウの味がワインにより大きく反映されるそうな。

 

その甲斐あって、ブドウ作りで有名な農家から「ウチのブドウ使いなよ」と良質な作物を取引できるようになったらしい。

やっぱり掃除は大事である。

 

 

ワインセラーに降りてきました。

暗い部屋なのでカメラがぼけて恐縮ですが。

ここでは樽で貯蔵されてるね。

 

 

樽の上に置いてある黄色いケース、醤油ビンみたいなのが入っていて「なにあれ?」ってなるのだが、あれもワインです。

樽で発酵させようとすると、1年で1%以上のワインが蒸発してしまうらしい。

これを「天使の分け前」と呼ぶ。エンジェルのんべえだな。

 

天使ががぶ飲みした分を補填するため、ああしてワインを用意しているそうな。

 

 

あと面白かった話として、酸化防止剤について。

巷では”防腐剤無添加ワイン”が登場しているが、ソムリエさん曰く「ワインは貯蔵・輸送中に必ず酸化するし雑菌も入るので、防腐剤無しでの製造は無理。本当に防腐剤無しにするのであれば、醸造したワインを冷凍保存して輸送し、熱消毒・フィルター処理しないとダメだが、とんでもないコストがかかる」。

 

ということで、酸化防止剤は必要らしいです。

まぁ主成分である亜硫酸はワイン発酵の過程で自然に生じるものだし、含有量で言うとドライフルーツやかんぴょうの方がよほど多い。

だから「防腐剤入りワインを飲むと頭痛くなるんだよね」な方が、ドライフルーツを食べて平気な場合は、アレルギーとかでは無くて、単純に飲み過ぎている可能性があるので気を付けよう!

 

 

と言いつつ試飲タイムで飲みます。

中途半端に写っていますが、これは伊勢志摩サミットで提供された「甲州ドライ」。

爽やかな柑橘系の香りがするすっきり辛口の白ワインで、刺身や天ぷらにも合うそうな。

外国人でも分かる簡単なワードが並んでいるので、ドナルド・トランプの頭でも理解できそう。

 

サミットで出されたので高級品かと思いきや、ボトル税込1620円。やっす。

 

 

「キスヴィン」という銘柄はラベルがファミコン画面になっていて、ジャケ買い勢にはたまらない遊び心を醸し出している。

発想の意外性はラベルだけでは無く、このワインにはなんと32種類ものブドウ種が使われており、香りも味も複雑さを帯びさせている。

 

 

あと昭和37年に製造されて、もう半世紀も熟成されている梅酒がある。

四合瓶で8000円と、それなりのお値段。

 

味は・・なんかシロップみたいだった。それも医療用の。

昔の梅酒はそういう味だったらしいが、現代人の梅酒概念とは全く異なっていた。

まさに古典。

 

 

試飲したライナップです。

HPでは「1500円コースは試飲3種類」って書いてあるんですけどね、なんか4倍以上の銘柄を出してもらいました。

いろいろ飲ませてもらった方が種類ごとの違いも分かるし、購入する際の参考になるから有難いですね。

 

 

お土産売り場に、「ひとくち梅酒」なるものがあった。

このサイズならどこへでも携帯して「・・酒が足りないッ!」って時にすぐ補給できる。ウイダーインゼリーみたいなもんだね。

アル中に優しいワイナリーなのでした。

 

以上

 

【交通手段】酒折駅から徒歩15分

【入館料】コース別

【滞在時間】80分(うちコース見学で60分)

【混雑度】★★★(ちらほら)

【URL】

www.sakaoriwine.com