神奈川Cスポ探索日記

C級スポット探索日記

旅行ブログです。地域別カテゴリは最下段から。

大王わさび農場

 

ここは安曇野市で最大の観光地と言っていい、大王わさび農場です。

名前通り、巨大なワサビ園が広がっていて、中を自由に散策できるというもの。

観光バスも多く来ていて、お客さんはまずこのゲートをくぐり抜け、わさび農場の中に入っていく。

 

 

・・のだが、すぐ隣に記念館を見つけてしまったので、こっちに先に入ろう。

資料館偏重のこのブログとしては正しい態度だと思います(開き直り)

 

 

館内ではワサビや農場の歴史、ワサビ自体の説明がされています。

入館は無料。

 

この建物に限らず、農場は駐車場も含めて無料だからね。

そりゃ客が大勢くるわけですわ。

 

(わさびのホルマリン漬け)

 

ワサビは日本特有の植物で、深山幽谷に自生していたのを、鎌倉時代に僧侶が食用として採り始めたのが最初らしい。

深山幽谷”っていうと崇高な感じがするが、要は人の立ち入らない山林のド深くである。

 

13世紀に刺身との組み合わせ、蕎麦とは安土桃山時代にコラボ、寿司に使われるのは江戸時代のこと。

 

 

徳川家康はワサビを相当気に入っており、駿河の有東木というところで栽培されたものは「門外不出にせよ」と命じたそうな。

その有東木のワサビ、18世紀に伊豆へ持ち込まれ、土地の名産になっている。

家康の命令、思いっきり破られてるな。

 

(1917年。大王わさび農場を開拓しているところ)

 

農場もといワサビ畑が始まったのは、大正時代のこと。

この場所は4つの河川が入り交じり、さらに扇状地の終端にあるため地下水がじゃぶじゃぶしている湿地帯。

 

わさび栽培は大量の水が必要であり、しかも水温は10℃~15℃でないとならぬというワガママボティなのである。

大王わさび農場に流れてくる水は年間通して13℃とピンポイント過ぎる水温であり、まさに最適だった。

 

(梨畑の模様)

 

ワサビ畑が出来る前は、梨が栽培されていた。

なぜワサビに乗り換えたかと言うと、「わさびシェアを独占していた静岡の生産量が、1915年の台風による被害で下がったから」と説明されている。

強豪が弱っている今がチャンス!ということだろうか。

 

大王農場の作戦はあたり、1923年関東大震災で静岡がまたしてもダメージを受けると、安曇野のワサビは全国市場の主流に躍り出た。

今日でも長野県はワサビ生産量断トツ1位で、2010年代の生産量を見ると、だいたい全国1300トンのうち800~900トン程も占めているような形。

静岡は200~300トンであり、けっこうな落差。

わさび=伊豆ってイメージあったけど、だいぶ違うんですねぇ。

 

(開拓の様子)

 

わさび畑の開拓は、周辺の農家から人を集めてやったそうな。

ただ行ったのは冬の農閑期。

水じゃぶじゃぶの湿地を、まだ長靴も無いので、足袋にワラジでやっていたらしい。

氷点下10度とか行く気候で、それ凍傷になりませんかね(白目)

 

(畑ととのいました)

 

ワサビと言えばツーンとくる辛さだけれど、あの辛み成分はワサビの自己防衛本能から出来ていて、周辺に生える植物を弱らせる効果があるんだと。

どくどく攻撃である。

 

ただその毒素により自らも成長を阻害されているらしい。アホか!

根の周りに特に毒素が出るので、それを水で常に流してあげることで成長させる。

だからワサビには流水が必要というわけ。

 

 

先の天皇陛下も、皇太子時代にご訪問。

伊勢神宮に奉納するワサビを、この農場にある神宮御料圃で作っている。

ちなみにリンゴも安曇野市のものを奉納しております。

青森ェ・・

 

 

さて、いい加減、中に入ります。

最初はショップコーナーである。

 

 

わさびがまんま売られている。

1本800円~1500円って、いい値段するなあ。

スーパーのチューブのやつとはレベルが違うのだよ。

 

 

軽食店はこちら。

 

 

わさびバーガーやコロッケ。

私はこのわさびソフトを食べましたが、辛さは特になくて、でもワサビの香りと風味がとてもハッキリ出ていた。

 

 

こんなアホな商品もあります。

 

 

ワサビジュース。

 

 

わさびビールもあるよ。

なおこの2つの飲料はさきほどのアイスと異なり、だいぶ暴力的になっている。

というのは、”わさびを中に閉じ込めた氷”が入っているのだ。

時間が経てば経つほど、氷が解けて中のワサビが溶けだし、「なんだ全然飲めるじゃん」という序盤の余裕を一気にぶち壊してくれます。

 

 

いろいろ飲み食いしたので、園内を一周します。

右からも左からも行けるけれど、なんとなく左回りで行こう。

 

 

一面のワサビ畑。

『ワサビ畑で捕まえて』が出来そうだが、たぶん足元ずぶずぶ泥まみれになると思う。

 

 

 

ハチの巣は駆除してクレメンス(懇願)

 

 

川の合流地点とさきほど書いたが、まさに2つの河川が並行しているところ。

手前と奥で、異なる川なのです。

左奥の方にはボート乗り場もあった。

 

 

見切れているが、この水車、黒澤明監督の映画のセットだったそうな。

『夢』という作品の終盤に登場する。

河川が合流するこの地点をクロサワ監督が気に入り、残したセットを大王農場が引き取ったとさ。

 

 

奥に見える橋へ向かいます。

 

 

橋の上から見る景色。

植生するワサビの上に黒いシートが掛けられているが、「寒冷紗」といって太陽光を遮り水温の上昇を防ぐもの。

 

 

ワサビの花が咲いています。

葉っぱは天ぷらで食べられます。

 

 

流れている水は北アルプスの雪解け水。

足を突っ込んで水遊びも出来るよ。

 

 

こっちは池。

 

 

突然変異をして色が変化したニジマスらしい。

信州サーモンではありません(ニジマスブラウントラウトの交配種)

 

 

畑から上がって、砂利道を。

 

 

とつぜん彫刻が現れた。

農場の2代目深沢勇市は彫刻大好きマンだったので、農場内に彫刻を置きまくって「彫刻の森」化計画を立てていた。

 

 

細川宗英という松本出身の彫刻家の作品です。

 

ちゃんと写真撮りたかったのだが、ガラスの反射でいまいち写りが悪くなってしまい、唯一まともなのがこれだった。他意はありません(容疑否認)

細川宗英に関しては「目を覆いたいほどのあからさまな真実」を表現していると論評があるが、まさにそんな感じですね!

 

 

橋の下をくぐって・・

 

 

また橋を渡ります。

 

 

またワサビ畑だけれど、こちらは収穫済みなのかな?

ワサビは一年中、収穫が出来るそうだ。

デリケートな植物だが、上手くやればガッポガッポやで(古い)

 

 

洞窟と言うか祠に来た。

 

 

左手にあるのは、安曇野を古代に支配していたという八面大王を祀るもの。

身長が2mあるという、古代人としてはビックリサイズの巨体。

 

征夷大将軍として有名な坂上田村麻呂にぶっ飛ばされ、蘇ったりしないように体をバラバラにして埋められたという伝承がある。

胴体がこの農場に埋められているんだと。

 

 

呪われても困るので、祀ってるんですかね。

中はこんな感じです。

 

 

 

もう一つの祠は「開運洞」。

頭ぶつかるかギリギリの高さである。

わりとひやひやする。

 

 

終点にあるのは七福神の石碑。

ハッピーになれるよう祈りましょう。

 

 

外に出て、まだ農場の奥に進む。

 

 

またまた彫刻だ。

 

 

手に持っているのは、わさびの花か?

テーマはちゃんと順守しているようです。

 

 

階段があるので上ります。

 

 

なぞの球体が置かれていて「?」となるが、これは太陽を表しているらしい。

この高台には、さきほどの八面大王が居て農場を見守っているそうなのだが、大王は太陽のようなものなので、この球体は太陽なんだと。

 

 

ここはマップの右上端地点。

道はまだ奥の方へ続いているようなのだけれど、彷徨いそうなので折り返しますね。

 

 

湧き水が出ている。

 

 

知恵の水らしい。

飲んだら賢くなるのかな。

 

 

「飲めません」って書いてあった。

なんかすごいトラップだな!

これ絶対、飲んでから気づく客いるだろう。

 

 

なお私は以前、水戸の偕楽園で似たようなトラップに引っかかり、1週間胃腸炎でダウンしましたので、皆さんも生水にはお気を付けください。

ここは元ショップのようだけれど、潰れてしまったのかな?

 

 

折り返してくると神社に遭遇。

大王神社といい、八面大王を祀っている。

 

八面大王は「安曇野の民をイジメてた悪いやつ」説と「上手く治めていた名君」という2種類の伝承がある。

坂上田村麻呂に滅ぼされていることから、大和朝廷が領域を拡張する過程で、八面大王は朝廷に抵抗した勢力という風に考えられている。

前者の「悪いやつ」説は朝廷側、後者の「名君」説は朝廷に敗れて支配された側の見方という感じだろうか。

 

 

神社には巨大ワラジが貼り付いているが、巨体である八面大王の足の大きさを示しているんだと。

 

あれ、身長2mって言ってたよね・・

2mでこの足の広さは無いだろう!

スタン・ハンセンもびっくりである。

 

 

本堂には入れないようなので、悪しからず。

もうお分かりかと思いますが、大王わさび農場の名称はこの八面大王から取られております。

 

朝廷に滅ぼされた地元のHEROを擁護して冠にするとは、これぞ地域密着型。

泉佐野市は見習ってどうぞ(唐突)

 

 

わさび掘りの作業場。

作業しているところが見られるそうだが、このときは誰も居なかった。

あと事前予約で体験が出来る、という張り紙があったような。

 

 

隣はショップになっています。

お土産売り場ですね。

 

 

ここでも湧き水が出ている。

今度は騙されないぞと思ったら、こっちは飲めるらしい。

 

 

入口の方へ戻ってきました。

1時間もかからなかったな。

 

 

最後にレストランで、わさび丼を食べておしまいです。

わさび1本付いてきて、これを自分ですり下ろしましょうというもの。

 

すり下ろすの、けっこう時間とパワーが掛かって疲れるのであった(貧弱)

ただ生ワサビはやはりチューブとは違って、甘みも感じられますね。

 

ちなみに丼はマグロ丼だと思うけど、マグロ2割:鰹節8割って感じであった。

本体はワサビなのです。

ワサビの葉も天ぷらで付いてるし。あくまで葉っぱだけど。

 

 

 

食べ終えたら記念撮影をして、帰ってどうぞ。

 

以上。

 

 

【交通手段】穂高駅から徒歩だと30分。駅前にレンタサイクルあるので推奨。

【入場料】無料

【混雑度】★★★★(すぐ横に人)

【滞在時間】90分

【URL】

www.daiowasabi.co.jp