C級スポット探索日記

C級スポット探索日記

各地の資料館・博物館・珍スポを回り倒すのが趣味です。転勤族(神奈川→埼玉→長野)

松本民芸館

 

 壺とか家具とか小道具とか、そういう民芸品のコレクション博物館がこちら。

丸山太郎さん(1905-1985)という方が生涯かけて集めた品々だそうです。

その数なんと6,000点。晩年にぜんぶ松本市へ寄贈されたそうだが、その多さだと松本市の窓口も呆然とするしかなかったのではないか。

 

 

入館料は300円です。

松本駅から美ヶ原温泉行のバスに乗り、「松本民芸館」停留所で降ります。

バスは20分に1本出ているから、本数はあまり気にしなくてよさそうね。さすが大都会 松本。

 

 

まず登場するのは陶磁器です。いろんな地方の品が集められていたが、私が一番良いと思ったのは塩尻市の洗馬焼です。 

黒褐色の体に白い釉薬を豪快に掛けてます。よだれが全開の口からドバーっと垂れ流されているようで大変お行儀が悪い気がするのがポイントです(※ 褒めています)

 

気に入ったので買いたいのだが、洗馬焼って高さ70cmくらいの大きいサイズばかりなのね。家に置くスペースが難しいなぁ。傘立てにしかならなそう。

 

 

櫛です。余計な装飾はなくシンプルだけれど、そのぶん木の素材感や暖かみが出ている気がします。

 

 

しかし隣に置いてある櫛は装飾ジャンジャン施されてて途端に禍々しくなりましたね。

エチオピアとかザイールなどアフリカ諸国の櫛のようです。

髪を梳くのに儀式でもやるんでしょうか。長老の頭がフサフサになるよう生贄を2323人捧げるとか。

 

 

こちらは見るからに韓国の品です。李氏朝鮮時代のものだそうな。

韓国の民芸品だと高句麗や高麗のような古い時代のものは高価だったが、李氏朝鮮のものは安く手に入ったのだ。

 

丸山氏は相当な目利きだったようで、民具店に並んでいる安い品々の中からセンスの良いものを引き当てるのが上手かった。だから館内には高価な品もあれば、数百円というブックオフレベルの品まで置いてあるそうです。ガイドさんに聞いた。

優秀な転売ヤーと言えるだろうし、中国からヘッドハンティングされそう。

 

 

2Fにあがると枕ゾーンが広がっています。

これは西アフリカの枕です・・よくこんな堅そうなので眠れるな、西アフリカン。

寝返りを打とうとして横転すると、枕の側面が鼻に直撃して死にそうである。

 

 

南アフリカの枕は橋げたというか4本脚の動物というか。

まぁいずれにしろ、やっぱり頭痛くなりそう。スーパー高反発枕。

アフリカ奥地の部族に低反発枕を与えたらどうなるか、枕メーカーの皆様には実験していただきたいところ。

  

 

絵画が出てきましたが、丸山氏本人の自作だそうです。

すごい牛ですねぇ。右利きの人が左手で描いたような絵ですね(直球)

 

 

 と思って横をみると、無機質でざらざらしてそうな小箱が置いてあった。

エジプトの秘具みたいで(適当)良い味を出していると思います。

 

これ、丸山氏が作ったらしい。さっきの絵と乖離が激しすぎやしませんかね。

絵画は壊滅的だけど彫り物はプロだったんでしょうか。まぁ絶対音感あるけど歌は音痴などこかの名探偵コナンもいるしな。

 

 

石像が並べられております。十王像といって、現世や地獄に居て、人間を裁く方々だそうです。

だから全部で10体のはずなのだが・・8人しかいませんね。

 

 

 よくみると、2人の王が1つの像にまとめられているものがあった。

双子なのだろうか。それともシャムの双生児的なお方なのか。

「面倒なのでまとめました」だと面白いのだが、作った人は地獄内定ですね(にっこり)

 

 

それでももう一体足りないんですけど、写真が掲げられているのに気づいた。

この人が10体目の石像です。集合写真撮った日に風邪で欠席してたんですかね。

  

 

ゴールが近づいてきました。この辺はおもしろ陶磁器です。

松代地方の焼き物で、題名「ひよこの水やり」。上から水を入れると、滴って下の皿に流れてくるんでしょう。まさにタイトル通りだが、逆にそれ以外の使い道が無さそう。

いったいどの層に需要があったのか気になるところ。

  

 

やたらツボツボのこれはスペインの薬味入れ。

最大6種類入れられますが、そんなにスペイン人は薬味使うのでしょうか。 

お酢とか唐辛子とか、ムール貝とかパエリアとかビッグマックとか。

 

 

変なものばかり取り上げてますが、ちゃんとしたのもあります。

カンボジアの小さな壺。見ているだけでも伝わるザラザラ加減が良い。手に取ってザラザラしたい。

 

 

最後に松本ダルマです。信州は養蚕が盛んなので、その豊作を祈るものでした。

蚕の姿を象って、眉毛とヒゲが太く描かれているのが特徴です。

しかしどうして君らそんなに情けない顔してるのかね。

 

 

 さらには異国のダルマさんもいました。どちら様でしょうか。松本山雅に加入した外国人選手かな?

 

そんな感じで、様々な民芸品を楽しめるスポットです。

美ヶ原温泉の近くなので、温泉に入って緩い気分で見ると楽しいと思います。

 

おしまい

 

 

【交通手段】松本駅から美ヶ原温泉行バスで20分、「松本民芸館」下車

【入館料】300円

【滞在時間】50分

【混雑度】★★★(ちらほら)

【URL】

www.city.matsumoto.nagano.jp