サドヤワイナリー
甲府駅から徒歩5分の距離に、サドヤのワイナリーがあります。
見学ツアーがあるというので、行ってみた。
敷地内にはワイナリーのほかショップ・レストランなど施設があり、だから広い。
目の前の教会っぽい建物もそうだが、結婚式も出来るらしい。
この日もそれっぽい人々がわらわらしていた。
山梨県民はワインでお祝いなのである。
見学ツアーの受付は、その結婚式集団とは反対側、敷地右手にあるショップにて。
この建物です。
予約制だけれど、枠が空いていれば飛込み参加も可能なようだ。
そもそも1時間に1本ペースという高頻度で開催しているので、団体客と被らない限り、たいていは参加できるのではないかしら。
ツアー料金は500円です。
ここから地下に潜っていく模様。
そんな地下ですが、暗いので写真ぼやけます。
めんごめんご。
そしてさっそく、赤ワインの香りが漂ってくる。
しかし暗いのと内装が相まって、ホラーゲームのダンジョンみたいですね。
ガイドさんの指示に従って動いているわけだが、内部は結構複雑な構造しているようで、迷子になると面倒である。
セラーNo.4
こんな鉄格子なセラーの中に、ワインがしまわれています。
一緒にゾンビとか出てきそうだけれど、居たとしてもたぶん酔っ払ってるから大丈夫だろう(適当)
中にあるのは1955年製のワイン。
めちゃめちゃ古いんですが、その時代のブドウって長期保存できるクオリティあるんですかね(疑問)
ガイドさんによると、「飲めるかどうかわからんが、もはや歴史モノのワインとして残してある」のだそうだ。
やっぱり飲めないじゃないか(悲憤)
さらに1962製もあるが、こちらは飲めるものとして販売されています。
5万円だとさ。
長期間のわりにかなり安い気がするんですが、味は大丈夫なのかしら・・
より現代的な保管庫に来ました。
普通に保管されてますね。
ワインの瓶は通常720mlだが、セラーでの保管用としては一升瓶サイズも使用しているらしい。
店頭に並べる時は720mlに移し替えるが。
まぁ日本酒じゃないんだし、一升瓶のワインってかなり警戒しますね。
ペットボトルに入っているのは、飲むと翌日死ぬやつなのでそもそも論外な!
タイル張りの部屋に来ました。
なんとこの部屋、ワインを貯留するコンクリート製タンクなんだそうな。
今ではステンレスによるタンクが一般的だが、戦後はこのようなタンクが主流であり、サドヤでは一部まだ使用しているところもある。
こっちも、ワイン貯留タンクだった部屋。
真ん中にあるのはブドウを潰す機械です。
この中に入れてグルグルして潰す。
ただ種は潰してしまうと苦みが出て美味しくないので、溝をもうけてそこに種が入り込み、潰れないようにしてある。
サドヤサドヤサドヤサドヤ
天井をみると、一部分だけタイルでは無いところがある。
あれが地上と繋がっている穴であり、ワインの出し入れを行うそうな。
照明が赤いせいでホラー映像になっております。
ブドウ畑開墾当時の写真。
大正時代と思われる。
甲斐善光寺から土地を貰って開墾した、という話だった気がする。
ツアーの展開が早いのでね、写真撮影して且つガイドさんのコメントをメモしてだと、なかなか間に合わんのですよ(言い訳)
というわけで、色々うろ覚えで書いているところがあります。
記録ガチ勢にはボイスレコーダーの装着をオススメしませう。
照明が赤いのでサイレントヒルになってますが、これはコルクの元の板です。
こんな風に木の皮を乾燥させて、コルクサイズに打ち抜いて作ります。
くらいよ!
・・なんの部屋か忘れてしまったが、確かここもワイン貯蔵庫だったと思う。
ところでこの部屋、入口めちゃめちゃ狭いのだが、中に入って掃除しているんだと。
ガイドさん曰く「肩を目いっぱいすぼめて、両手を同時に差し込んでいく感じで行けば入れる」。
それ、もう忍者みたいに肩外してるんじゃないの。
中の風景。
うむ、見えない。
そして入れたところで、出てこれなかったら本当に恐怖である。
明るいところに来た。
ここでは酒石の説明。
ワインに含まれている「酒石酸」という酸と、ミネラル分が結合して結晶が出来るそうな。
これがあると酸が豊富な良いワインらしいのだが、酒石自体はザラザラした口当たりになってしまうため、それは飲まないようにビンの底に沈めておく。
(サドヤの昔の写真も見れます。ワインづくりを始める以前の洋酒店時代のもの)
酒石については最近ブラタモリの甲府編でもやっていたのだが、軍事利用が可能である。
酒石に含まれる物質に音波を捕える特性があり、これがソナーとして、敵船の魚雷や潜水艦を探知できる。
第2次世界大戦でドイツ軍が使用しはじめ、日本も1942年以降に導入した。
もっとも、ミッドウェー海戦でズタボロに負けた後なので、もう転落始まってますけどね。
(戦後、サドヤ社長の息子が欧州視察に出かける際、見送りに来る行政関係者・・だったはず)
酒石製造の拠点となったのが、まさにこのサドヤである。
軍事目的でワイン製造とは思わぬところであり、さすがのタモリも知らなかったのであった。
そんなんだから甲府は米軍に派手に爆撃されており、サドヤの醸造所も地上部分は全焼したそうな。
一方で政府との強いパイプが出来上がり、戦時中は皇室関係者が視察に来ているし、戦後もサドヤ社長の息子が欧州に研究視察に行く際に、わざわざ甲府駅前で行政関係者含めて送迎式なんてやっている。
喉が渇いてきたので、お待ちかねの試飲会場へ。
その前に、樽を鑑賞。
いろいろ書かれているが、意味は1番上から
・収穫年月(2018.12.1)
・収穫年とブドウ品種、畑番号(2018年のカベルネ、畑1-B)
・樽番号(975)
・リットル数(228リットル)
最下段だけ和暦で書かれているが、これは税務署の記録だそうだ。
H26は2014年なので、そのときに申告してます、って意味かしら。
そんなことより試飲である。
3種類のワインが試せます。
ただ一番右側はブルーベリー果汁がブレンドされているので、殆どジュースみたいであった。
真ん中と左も辛口表記されているけれど、割と果実感が強くて甘かった覚えがある。
日本人向け。
ちなみに飲めない人へはブドウジュースが出されるので、ぐびぐび飲みましょう。
テイスティング用のメモも配布されるので、ソムリエごっこも出来ます。
まぁ考える前に飲み干してしまいましたが。
ここで割引券も貰えるので、お土産を買いたい人は使いましょう。
こうして見学ツアーは終了で、地上に戻ります。
しかし道中気になる道具とか、もっと細かく見たいものが沢山あったが、ツアーの進行上、時間の余裕が無かったのが残念であった。
今回参加した回は人数が多かったが、参加者の少ない回に当たれば、自由度は増すかもしれない。
1時間に1回ペースでツアー開催されているので、空く回は出てくるはずである。
最初に受付をしたショップに戻ってきて、お土産コーナー。
ワインだけでなく、ブランデーもあります。
ただし1万円。
試飲で出てきたブドウジュースはこちら。
「ぶどう液」って・・攻めてるタイトルですな。
ワインジャムなんてのもあったよ。
ワインはこちらで試飲することも出来ます。
有料で500円くらい~ですがね。
結局飲むんですけどね(既視感)
以上
【交通手段】甲府駅から徒歩5分
【ツアー料】500円
【混雑度】★★★(ちらほら)
【滞在時間】1時間
【URL】