C級スポット探索日記

C級スポット探索日記

各地の資料館・博物館・珍スポを回り倒すのが趣味です。転勤族(神奈川→埼玉→長野)

宮島歴史民俗資料館

 

宮島にある郷土資料館です。

フェリー乗り場から歩いて20分くらいのところにある。

入場料は300円。

 

 

見ての通り古民家再利用案件ですね。

宮島は観光客が多くて、厳島神社や参道の商店街あたりは人がわんさかいるが、少し離れたこの辺は若干すっきりしている。

人がいないのは良いですねぇ、施設には打撃だが。

 

 

この民家は醤油製造の豪商のもので、1800年代前半に建てられたとされている。

だからお店っぽい内装してますね。

 

 

この部屋にある人力車は、最後の広島藩浅野長勲が宮島で実際に使用していたもの。

 

 

 

豪商が持つ金庫は立派ですねぇと思ったら、宮島町役場が1935-1968まで使っていたものらしい。

しかも製造は東京である。

商家ぜんぜん関係ないじゃん。

 

 

巨大しゃもじ君。

宮島名物の一つにしゃもじがあり、商店街ではお土産品としてバカスカ店頭に並べられている。

 

18世紀末の宮島では目立った産業が特になく、島民は貧困にあえいでいたそうな。

そこに訪れた僧侶が木工細工の技術を伝えて、稼ぐ手段として成立した。

日清戦争時に広島の宇品港から出征する兵士たちが、「敵をめしとる」縁起物として買っていき、全国的に知名度が上がったとされる。

 

 

壁には絵画が飾られている。

厳島神社の祭礼である、玉取延年祭りを描いている。

 

 

海上に櫓を建てて、神社に供えられていた宝珠をそこに置く。

そのあと褌一丁の男どもにより宝珠の争奪戦が行われ、境内に設けられたゴールまで運んだ者が優勝です。

 

半裸の男性たちのくんずほぐれつの戦い。

それ、神様に見せて良いものなんですかね(白目)

 

 

資料館には、この古民家部分のほか、資料室が4つもあります。

最初の資料室に行こう。

 

 

資料室no.1。

しかしなんと内部は撮影禁止。

資料を広める立場の資料館が、これはいったいどういう事なんですかね(憤然)

 

(画像は廿日市市HPより

 

仕方ないので室内の画像は引用です。

資料室no.1では農具・漁具の紹介。

 

宮島は古くから神域であるため、明治時代になるまで島内での農業は禁止されていた。

そうなると食べ物は島外からの輸入に頼るしかないが、先述の通り宮島では目立った産業が無かったため、農業が出来ないことは島民の貧困に拍車をかけたであろう。

神社ばかりは寄進で儲かっていたかもしれませんが。

 

(画像は廿日市市HPより

 

資料室no.2は祭事の関連。

厳島神社で行われる数々の行事を紹介しています。

 

(画像はWikipediaから)

 

もみじ饅頭の展示もあった。

初登場は1907年頃で、茶菓子屋をやっていた高津常助という人が「宮島らしいお菓子」をテーマに、島内の紅葉を模った饅頭を作ったのが始まり。

 

ここから始まる高津堂は、もみじ饅頭の代表的銘柄として現在に繋がっております。

 

(画像はWikipediaから)

 

更には「揚げもみじ饅頭」なるものまで登場し、商店街で行列が出来る人気店になっている。

 

私も食べてみました。

旨いんだけど、別に揚げなくても良いのでは?と思ってしまった。

それ言ったらおしまいですが。

 

(画像は廿日市市HPより

 

資料室no.3は、特産品。

というわけで、しゃもじしゃもじしゃもじ・・・!

 

 

ここまでの資料室が昔の建築物を再利用しているっぽいのに対して、資料室no.4は現代的です。

撮影禁止なことは変わりませんがね。

 

(画像は資料館公式HPより)

 

内容は宮島の歴史・文化全般と、厳島神社の興隆に関わった平清盛に関する展示であり、2F建てになっているのでなかなか重厚である。

 

33歳で安芸国の国守になっていた清盛は、藤原氏春日大社を奉じているように、平家にも氏神を設定して威厳アップしようと考えていた。

領内にある厳島神社は、大日如来本地仏とする神社としては伊勢神宮を除いて唯一のところである(らしい)。

もともと地域で信仰されていたが、清盛がガンガン取り立てて、嫌がる高倉上皇を無理くり連れてきて行幸させるなどしたため、厳島は強い神社になりました(こなみ)

 

 

展示を見終わったら、資料室から出ます。

 

 

最初のとは違う古民家です。

さっきのは商家だったけど、こちらは島内でよくある民家。

 

 

宮島には間口が狭くて奥行きの長い、ウナギの寝床みたいな住家が多いそうな。

 

 

建物の中央部分にある「中の間」。

たいてい神棚を置いている。

 

 

最奥にある座敷。

床の間なんて置くスペースがありませんね。

 

 

ウナギの寝床よりは広い通路を通って、資料館入り口方面へ。

 

 

最初に見た商家に戻ってきました。

 

 

さすがに豪商の家、さっきの家に比べるとレベルの違う広さである。

 

 

この辺は展示物ゾーン。

 

 

商家で使われていた家財道具たち。

 

 

家紋まであります。

よほど強い(ボキャ貧)豪商だったんですねぇ。

 

 

茶室。

中央の四角い畳の下に、囲炉裏があるんでしょうね。

 

 

ただ部屋の入り口が奇妙なことになってますが。

ちょっと設計で油断したのかな?

 

 

庭園も見事なものです。

 

以上。

 

【交通手段】フェリー乗り場から徒歩20分

【入館料】300円

【滞在時間】60分

【混雑度】★★★(ちらほら)

【URL】

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