木の葉化石園
数十万年前、栃木県の塩原には湖があったそうです。そこへ木の葉が舞い降りて水中に落ち、沈んで底に溜まった泥の中へ。時間がたつと泥が固まり、葉っぱの形状をキレイに残した化石ができました。これら「木の葉石」が塩原温泉あたりにたくさんあるそうです。
そんな化石たちを展示するのがこの資料館。
・・だ、だいぶ古さを感じる建物ですねぇ。こういう廃旅館よく見るよ。化石をよく知るにはオレ自身が化石となることだ、ということでしょうか。
入場料は500円です。
アクセスは、西那須野駅から塩原温泉バスターミナルまでバス40分で来て、さらに20分歩くという手段が一応ある。やる人がいるかはしらないが・・。まぁ沿線には天皇家の旧別荘とか、源三窟なる鍾乳洞などあるので意外とハシゴできるかもしれない。
館内には塩原で発掘された木の葉の化石がこれでもかと並んでおります。ブナ・クリ・カエデを筆頭に200もの種類が発見されているそうです。
クリの化石です。ペインティングではないかと思うような繊細なタッチ。保存状態が良いことも影響しているそうな。湖の底に埋もれてたのが幸いしたのだろうか。
モミジも色濃く残っていて、押し花のノリに近い。
化石なのにほのぼのする光景ですねぇ。
という風に油断していると、いるんですねこういうやつが。アブです。
土砂と一緒に流れ込んできて、木の葉とともに良い保存状態に置かれてしまった模様。彼もまた被害者なのです。
虫だけじゃなくて魚も化石化されていました。ウグイです。湖で暮らしていたら急な土砂崩れに襲われて魚拓を取られてしまったのだろうか。釣られてもないのに、さぞ悔しいであろう。
・・あれ、いきなり三葉虫が表れたぞ。しかもアメリカ産と書いてある。数十万年前から日米は通商していたんでしょうか。すごいですねー(棒)。
どうもここからは世界の珍しい化石コーナーらしい。木の葉石の特集は終わりなようです。
ドイツ産のクモヒトデ。なかなか躍動感ある化石なので、どこかの企業がロゴとして使っても良いのではないか。クモヒトデ テクノロジー有限会社。
なにかと思ったら、真ん中の黒いの、ゴキブリだそうです。4000万年前ほどの、アメリカ産のほどの化石。ゴキブリの歴史は古いですねぇ。こいつらを絶滅できなかったのは氷河期さん最大の失策と言ってよい。
続いては岩石のコーナーになりました。化石に岩石、さまざまな岩を集めている資料館です。“木の葉”要素が少ないって?おじいちゃんそれは入り口付近でさっき見たでしょ。
展示してあるのは孔雀石。孔雀の羽のように鮮やかです。触れた瞬間に別の時空へ飛ばされそうな模様をしているな。
砂漠地帯で見られる岩石です。水が干上がって、残った物質が結晶化すると出来るらしいがよく分からん。
「砂漠のバラ」と格好いいネームが付けられています。
オーケン石。ふわふわしているのは綿でもカビでもなく、石です。
極細の鉱物が放射状に成長して出来るそうな。硬いのかと思いきや、ウサギの毛のようにモフモフするとのこと。お触りしたいが残念ながらケースの中に入っています。
というわけで展示品を見終わり、最後にお土産コーナーです。
あれ、木の葉石が売られてるんですけど。貴重な化石を投げ売りしちゃって良いのでしょうか。まぁその辺に落ちてるのかな(暴言)。いちおう価格は数千円します。
数百円の化石もあった。これがデフレ社会ですか。
こちらは半分に割れているなど発掘失敗したものたちなので安いようです。これ買う人いるのだろうか。
おしまい
【交通手段】西那須野駅からバス40分「塩原温泉バスターミナル」から徒歩20分
【入館料】500円
【混雑度】★(だれもいない)
【滞在時間】45分
【URL】木の葉化石園のホームページ