山県有朋記念館
西那須野駅から車で20分だが、ずいぶんと奥地へ来た感じがする。
見事に周辺には何もありませんね。
明治時代の那須塩原は別荘地として開発が進んだところで、多くの政治家や富豪が別荘を持っていた。
欧州では、富豪が田舎に田園や牧場を所有してそれを経営するのがよくある話だったので、それのマネ。
山県も「オレもオレも」と土地を那須で探し始めたのだが、めぼしいところは既にsold outであった。
それでも諦めきれないので、第三種官有地であったこの辺の土地を払い下げてもらい、農場を展開したのである。
「第三種官有地」っていうのは、原野とか林とか、要するに家も建てられないようなしょうもない土地のことらしい。
そんなもんしか余ってなかったが、別荘のためにはエンヤコラで、開発したのだと。
別荘の前に謎の生物がいますが、なんでしょうね。
サイレントヒルにこういう犬いなかったっけ?(突然のホラー感)
これが記念館。
山県は小田原にも別荘を持っており、左側の青い建物自体はそちらから移築したものである。
右側は知らん(調査不足)
家の前には水琴窟がありますが、水が流れていないので、ただの窟になっている模様。
山県はここで農家の次男や三男を雇用して、じゃんじゃん開墾して大規模農場として機能させた。
たぶん牧場物語やりたかったんだろう(現代並感)
あと農業振興により富国強兵への貢献ということも考えていたようである。
当初は小作人として多くを雇っていたが、頑張った人には土地を与えて自作農として自立させたり、住居や子供のための学校を用意するなど、処遇も気を遣っておりました。
元老として国政牛耳りまくったイメージが強いが、良いこともしていたのである。
再評価まったなし。
しかし入口が分からない。
数分さまよった後、ようやく青い方の建物に見つけた。
この引き戸をあけて入館する。
(パンフレットに載っていた画像。応接間)
館内は撮影禁止です。
入館料は700円。良い値段とりよるな。
1Fおよび2Fに、山県の所持品や記念品が展示されている。
2Fの一部に、この応接間があります。
元老の山県のもとには数多くの政治家が訪れたと思われるので、権力蠢く空間であっただろう。
所持品は、文書や茶器・馬具など。
文書は農場開設時の物もある。
農場に開かずの金庫があり、それを某TV番組の企画で開封したら、その中に入っていたのだと。
わりとミーハーなことやってるな。
(パンフレットから)
山県の着用していた将官服も展示されていたが、なんだかジャージみたいですね。
山県は大量に勲章を受章しているので、それが片っ端から並べてあった。
国内の物はもちろん、イギリス・フランス・ロシアなど西洋各国からも。
ベトナムからも貰っていた、なぜだ。
肖像写真でも、受賞した勲章をこれでもかと着用していますね。
これ歩くたびにジャラジャラ言わないのかしら。
(野崎コインHPより)
だいたいの勲章は威厳があって格好良いのだが、イタリアのサン・モーリス・エンゲル勲章はなんだか犬のホネみたいですね。
あと日清戦争では司令官として出征しているのだが、現地で使っていた急須とか器が置いてあったかな。
という感じでした。
ところで、山県の顔。
この人に似てるよなぁ。
以上
【交通手段】車でないと無理
【入館料】700円
【滞在時間】45分
【混雑度】★(だれもいない)
【URL】