川越まつり会館
川越の蔵だらけの通りにある、川越まつり会館である。
川越は祭りが江戸時代から有名であり、ユネスコの世界無形文化遺産にも登録されてまっせ。
入館料は300円。
祭り自体は10月の第3土日の開催。
その時はさすがに大勢の人が集まって周辺大混雑になるので、私みたいに人混み苦手な人はその時期を回避しよう(営業妨害)
町ごとの提灯ぞろぞろ。
さて、展示室に入ります。
廊下をくだっていく。
左右に掛かっている幕には、祭りの準備段階が描かれている。
川越祭りの起源は1651年とされている。
そのときの川越藩主である松平信綱が「町に元気がねーな」と愚痴を言い、活気を付けるために祭りを奨励し、神輿その他もろもろの道具を川越の氷川神社に寄進したことがきっかけである。
江戸では「天下祭り」と呼ばれるお祭りが人気を博しており、ド派手な屋台・出し物をガンガン引きずり回して大騒ぎをしていた。
騒ぎすぎたので17世紀後半頃から「自重せよ」お触れが幕府から出され、江戸の方は取り締まりが厳しくなってしまったところ、ド派手勢が周辺地域に流れ込んでいき、川越もその影響を受けて豪勢になっていく。
廊下を抜けると、古き時代の町会議所みたいなところへ。
これは祭りの会所。事務局みたいなもの。
祭りの前日に設営をし、開始前の神事を執り行い、山車を出発させる。
町内会の掲示板みたいな部分に、会所の説明が書かれております。
会所の中では祭壇が設けられている。
川越の祭りでは人形を用いるのだが、開始前には人形がここに祀られて、神様がその人形に降臨してくる約束になっている。
たぶんこれが人形。
ちなみに江戸城は河越城よりも後に作られており、太田道灌は河越城を、江戸城のプロトタイプにした可能性が微レ存。
次の展示室に入ります。
なんだかキラキラして格好良いですねぇ(ボキャ貧)
いちおう流れとしては
・下ってきた廊下:祭りの準備段階
・さっきの会所:祭りの開幕前夜
・この部屋:祭り開催
というストーリー仕立てになっているそうである。
うーむ、全然気づかなかったなぁ
暗い中で恐縮ですが、2台の山車が展示されている。
実際に祭りで使われているものであり、定期的に違う山車に入れ替えられている模様。
これは1990年の川越市政80周年を記念して、地元の百貨店である丸広が製造し、川越市に寄付したもの。
人形は、猩猩(しょうじょう)という伝説上の生き物。
東海地方ではこいつに尻を叩かれた子供は病気をしなくなるという話になっているが、実際に叩かれた子供はギャン泣きするようである。
平成に入ってから作られたものなので豪勢さがあるが、川越祭りで使われている山車は豪勢なものばっかりなので、それに合わせているとも言える。
丸広百貨店さんも作るの大変だったでしょうが、市に寄付をすることで以降の管理を市に押し付け、自分達は「祭りに貢献した」名声を得られるので、うまいことやりよったなと思います(偏った見方)。
展示されているもう一つの山車は、旭町三丁目のもの。
元型は1862年にできていた山車に手を加え、2003年に完成したもの。
足かけ140年掛かっているんですが。
この辺は山車の説明コーナー。
さっきから見ての通り、川越祭りの特徴は山車のてっ辺に人形おいていることである。
この人形に神様が宿り、ワッショイしていくわけ。
下の方にはお囃子隊もいるよ。
人形が載っているので山車はかなり高いのだが、この人形部分、山車の中に降ろして仕舞うことができる。
そういう仕様にしないと、河越城の城門をくぐることが出来なかったらしい。
そもそも山車を作る前に考えてクレメンス。
実際に人形部分を降ろしているところの映像。
2:00くらいから該当場面です。
現代では山車が河越城の城門をくぐることは無くなったが、その代わりに電線や高架橋の下を通る必要が生じたので、結局この仕様は役立っているのである。
こっちの山車はすごいプレーンっぽいけど、建造途中のもの。
市内のお金持ちが製造を始めたが、完成する前に亡くなってしまったので、半端な形で市に寄付された。
装飾もしっかりされている。
聞いた話だと、この状態から完成型までにもっていくのに6千万だか掛かるという話。
山車1台つくるのに、総額1億必要らしい。
それを個人で作ろうとしたのか、なんとおそろしや川越・・
山車の一覧。みんな人形バラバラです。
江戸の天下祭りの影響を受けて、ド派手な方向にがんがん進んでしまった川越祭り。
あまりにも山車に費用をかけるので、当の川越民ですら金が間に合わず、江戸時代でも祭りは十数年に一度の開催だったらしい。
国内の本末転倒祭りランキングでも上位を走りそうである。
ぼさーっと展示を見ていると、祭りの映像が流れ始めます。
それをみたら、スロープをあがって次のフロアへ。
スロープを上がる途中で、山車を後ろから眺めることが出来ます。
これまた豪奢な幕、そりゃ1億かかりますわ。
ロト6当てても、1台+α作って終わりである。
明るくなったよ。
ここからは関係資料の展示。
1990年~2008年まで野田五町の山車で使われていた、源義家の人形。
お役御免になったので、ショーケースに仕舞われている。
1844年に作られた、氷川神社の絵馬。
祭りでワッショイな絵が描かれている。
江戸時代に作られた、全国の祭りの番付。
今でも「○○で打線組んだ」なネタが多いが、当時からやっているわけである。
変わりませんねぇ
東国では、川越は10番目にランクインしていますね。
武蔵国ではNO.1である。
おめでとうございます。
お囃子の聴き比べが出来ます。
流派ごとに異なるんだとさ。
お囃子も祭りの中では重要な要素を占めている。
山車同士が出くわしたとき、お互いの神様への礼儀として、お囃子を鳴らしあうイベント「曳っかわせ」が行われる。
ついでにこのとき、相手の方に山車の正面を向けて、人形の頭を下げて挨拶させるんだとか。
メルヘン。
祭りの着物。
黄色いのは、無形文化遺産登録時の限定品?
この廊下では、川越祭りの過去の宣伝ポスターが貼られています。
こんなポスター。
てんやわんや感がよくお察しできるので、良いのではないでしょうか。
ゴールドでボールドな字体。
パチンコっぽい。
こちらはどうしてホラー系にしましたかね。
ばかそう(無慈悲)
ここにはミニチュアの山車。
羅陵王という人形が載っており、オリジナルは1862年に製作された。
その羅陵王の顔。
やばい(確信)
よかったねぇ。
まぁ川越単独で認定されたのではなくて、国中の山車・屋台を使うめぼしい祭りを一まとめにしたんですけどね。
というわけで他にもいっぱいある。
最後の部屋。
映像ルームだった。
過去の祭りの映像を放送しているようだが、時間かかりそうなのでスルーしました(逃亡)
こんなんで、展示室おしまい。
ちなみに、この本参考にしました。
以上
【交通手段】本川越駅から徒歩15分
【入館料】300円
【滞在時間】45分
【混雑度】★★★★(すぐ横に人)
【URL】川越まつり会館 館内案内