さいたま水族館
埼玉県は海なし県ですが、だからと言って水族館を建ててはいけない理由など無いのだ。
羽生市にある羽生水郷公園の中に、それはあります。
入場料は310円。
新江ノ島水族館の1/7くらいの価格であろう。
たいへん良心的である。
まぁこっちはイルカのショーなんて無いけど。
入園すると、いきなり目の前に大きな池。
しかし意外と混んでいるな。
色あざやかな魚が泳いでおります。
鯉ってこんなにでかかったっけ?
池に居るのはこちらの4種。
いずれも鯉の1種。
金とか青とか錦とか、大きさもそうだが見た目ゴージャスなのばかり。
水面に浮いている白い塊は、エサです。
子供たちがあまりにもあげすぎたので、もう魚たちにはこれを食べる余力が残っていないようだ。
「ぜんぜんたべないよーこいつ」と憤慨しているお子様も見かけられた。
建物の中に入ります。
昔からある水族館、って感じの内装である。
入り口付近の水槽で泳いでいるのは、アユ。
スイカのような香りがするらしいが、私が彼らをお目見えするときは、ほぼ火が通った状態なので、スイカらしさを感じたことは無いなぁ(しみじみ)
見学コーナーへ。
そのまえに、本日エサやりパフォーマンスがある魚たちを表示するホワイトボード。
「今日エサを食べる」ということだが、ここに載っていない魚は今日ご飯を食べられないってことだろうか。
お魚クイズコーナー。
問題が表に書いてあって、めくると答えがあるシステム。
自分の卵が美味しいアピール。
自虐ネタにもほどがある。
サワガニ。
わたしの たまご みたい?
ジャーンと派手に効果音を鳴らしている割には、矢印で捕捉しないと分からない塩梅。
良いセンスをお持ちのようで。
もういい加減さきにすすみますね。
(ニッコウイワナ)
当たり前だが、海なし県なので海の魚はいらっしゃいません。
その代わり、埼玉県は利根川・荒川など巨大河川が流れているので、川の魚たちを取り上げているのがこの水族館である。
川魚いいよね。
見るのもいいけど、塩焼きが一番いい。
ニジマスはなぜか画面側を凝視している。
なんなの君ら。
こんなに巨大だっけ?と思ったら「チュウゴクオオサンショウウオ」というメイドインチャイナ。
世界最大の爬虫類である。
なぜか深谷市で発見されたらしい。
深谷産ではなくて、どうせ飼っていた輩が野放しにしたんだろうけど。
こんなんが近所の川を歩いていたらビビりますな。
ちょうどいい具合に住みかから出てきたギバチ。
ナマズの一種。
写真で見ると怪しさが満点。
なお先ほどから殆ど全ての魚に、ワシントン条約やらレッドリストやらと規制がかかっている様子。
よくこれだけ貴重な魚を集められましたね。
川魚は食用以外の需要が低いのだろうか。
ヌマチチブという魚。
秩父産?かと思ったら、ダボハゼ・ドンコの埼玉版の別名だった。
こちらは水族館のこれまでの展開。
1983年に開館した。
なんと一面のクソミドリ。
まぁ今でもそんなに変わってない気がするけど。
入口の外観。
どうして葉っぱの後ろから撮影したのかな?
ところどころキャラクターのコメント付き。
1991年。いつのまにか屋根がアーチ形になり、以前の公民館臭さがなくなっている。
1995年。
屋根にも「彩の国」の名称が入り、ダサイタマ脱却に向けて必至漕いでた時期である。
受付~水族館まで屋根が続くようになったので、濡れなくなりました。
公園入口~受付までは青い空だからずぶ濡れだけどな。
んで今の形になりました。
めでたしめでたし。
お次のゾーンは?
川に住む昆虫ゾーンだった。
有名なのはゲンゴロウだが、このミズカマキリも蜘蛛っぽくてなかなかのインパクト。
ヤゴ。
よくここからトンボになれましたね。
ヤゴの近くにはモロに腹を食い取られた魚が。
「お魚さんだ~」とハシャいでいた子供たちにショッキングを与える画像である。
気を取り直して、次はハゼを見ましょう。
あれ?ハゼってこんなんだったっけ。
オオウナギもあお向けになって死んでるぞ!
と思ったら、これはただ寝ているだけらしい。
ここからは外来種ゾーン。
これはオオクチバス。
口が大きいのかな。
次はコクチバス。
こっちの方が口大きくないか?
動物の森では「ゲドー」と蔑まれているブルーギル。
これらは生態系を荒らす外来種だからね。
早く全部つかまえて、食べてしまいましょう。
やたら人が群がっているけど、なんだこれは。
カメやザリガニが放し飼いにされており、自由に触って良いゾーンであった。
ザリガニザリガニ。
ただ無慈悲な子供たちによってガンガンに掴まれ持ち上げられるカメたちに、わりと憐憫の情を覚えるのであった。
浦島太郎が見てたら【検閲により削除】なことになりかねない。
ヘビもいるのか!
置き物でした。
次は外来種でも、日本で暴れていない方々。
ヒゲがやたら長いのでネコ呼ばわりされているレッドテールキャット。
ナマズの仲間だが、アマゾンくらしの彼は性格が荒く、肉食系である。
そこまで大きくないと思いきや、これが3mまで成長するらしい。
おーこわいこわい。
ワニではなくガーの一種ですが、肉食です。
いきなりちっぽけな魚になったが、これは埼玉県の県魚であるムサシトミヨ。
現在は熊谷周辺の元荒川上流にしか生息していない。
オスが巣にメスを連れ込むらしい。
うーむ、なかなか計算高い魚と言える。
こちらはムジナモという食虫植物。
水族館の近くに宝蔵寺沼という沼があるが、ここがムジナモの唯一の自生地である。
というわけでこちらは国の天然記念物、ムサシトミヨ君は県の天然記念物どまりです。
ざんね~ん。
ムジナモを思う存分みられるよ。
お子様たちは、動かない藻には興味は無いからね。
葉がトゲトゲしているが、これで虫を捕まえるのだと。
明るいところへ出ましたね。
ここからは金魚のゾーン。
この水族館では金魚の研究が盛んなようである。
金魚の歴史は4コマで説明できるよ。
簡単でよろしい。
オスとメスの見分け方の説明。
メスはオスに比べて、うしろの穴が丸いらしい。
わかりやすいね!
しかしオスにもうしろに穴があるのだ。
なにこれ、両性具有?
一風かわった金魚のご紹介。
赤と白のボディの「タンチョウ」。
タンチョウヅルに似ているとして、この名前になった。
ツルよりもニワトリを先に思い浮かべた方、私以外にもいるんじゃなかろうか。
ブリストルシュブンキン。
名前の通り、シュブンキンという金魚が、英国ブリストルで改良されたもの。
(写真うまく撮れたけど、名前忘れた)
突然変異や改良もとい魔改造を施して、様々な彩の金魚を生み出していったらしい。
「キラキラ」という、ついにキラキラネームを持った金魚まで登場。
こちらの名前はなんと「キンギョ」。
漢字で書くと「黄金魚」。
これこそが文字通りの金魚である、と声高らかに宣言している。
他にも、デメキンさんとか。
目の下に巨大な水泡を持っている「スイホウガン」もいます。
これ水泡割ったらどうなるの、死ぬの?
またまた金魚豆知識。
イタリアでは金魚を飼うルールが厳格で、ろ過機を付けろとか、金魚鉢はダメだとか法律で決まっているらしい。
細かいなぁ。
もうちょいその頭を財政方面に振り分けていれば、PIIGS扱いされなくてすんだんじゃないですかね。
金魚の寿命は10年~20年と、意外と長い。
ならどうして祭りの屋台で取ってきた金魚は翌日白くなっているのか疑問である。
建物の外に出ました。
入り口付近の鯉が泳いでいる池からは隔絶されて、違う池がある。
水面が濁っていて、良く見えない。
よこから見ると、チョウザメが泳いでいるのが見えた。
鯉とチョウザメを池で飼育する水族館、どうしてその発想になったのか。
チョウザメはいまだに雌雄の区別が外見からはつかないらしい。
だから3歳になるとお腹を開いて精巣・卵巣の有無を確認し、縫合して戻すんだそうな。
マッドサイエンスだなぁ。
建物の裏にも池。
かなり生い茂っているけど。
水面をよく見ると、けっこうたくさん泳いでいる。
なんと建物はもう一つあるのだ!
こちらは企画展。
もう疲れてきたので、軽く流しますね(老人)
このときはスズキの一種である、シクリッドについて。
シクリッドの特徴は、卵や子供を口の中に入れて育てるところ。
これぞマウスブリーダー!らしい。
シクリッドもいっぱい種類がいるようだが、サイズは小魚レベル。
これで口の中に大量に子供を含んでいるらしい。
マラウイのシクリッドの繁殖行為はかなり珍しい。
メスは産卵した卵を自らの口に入れる。
そしてペアになったオスに近づくと、オスは放精し、それをメスは口に入れて口内の卵と受精させる。
なんかいろいろとネタが思い浮かぶが、やめておきましょう。
そしてシクリッドそのものよりも私の興味を引いたのは、このシクリッドの絵である。
絶妙に腹が立つ表情をしている。
煽り画像とかに使えるんじゃなかろうか。
ついには訳分らんこと言い出した。
まぁもうちょいシクリッドの写真を撮っていきますかね。
と水槽を見たら、終末状態だった。
天使のように浮遊するシクリッドさんたち。
企画展おしまい。
さいごにお土産売り場を見ます。
潔いくらいに夜のお菓子をパクっている鮎パイ。
ちゃんと鮎エキスを入れているそうだが、それ舌で感知できるんですかね。
ロング菓子棒は、これまた川越の麩菓子の物まね。
ただあちらは麩菓子なのにたいし、こちらはピーナッツである。
開けた瞬間ばらばらに周囲に飛び散りそうなので、早食い対決は高難易度ですね。
以上。
【交通手段】羽生駅からバス20分。運行日が決まっているので注意。
【入場料】310円
【滞在時間】2時間
【混雑度】★★★★★(混雑していて疲れる)
【URL】さいたま水族館