神奈川Cスポ探索日記

C級スポット探索日記

C級スポットを主に巡るブログです。C級スポットとは、「メジャーな観光地(A級スポット)・ちょっと変わった観光地(B級・珍スポ)ですらない、楽しめるかはその人次第の場所」という意味です。と言いつつ、普通の観光地にも行きます。地域別カテゴリは最下段から。

山武市歴史民俗資料館

 

千葉県の山武市にある郷土資料館である。

成東駅から徒歩15分の距離。

 

 

伊藤左千夫という歌人の出身地なので、その関係の展示がメインである模様。

 

 

受付で入場料130円を払います。

 

 

1Fは企画展で、2Fが常設展。

2Fにあがっています。

 

 

2007年にリニューアルしたとのことで、スギや珪藻土など自然色を出す内装となっている。

1Fはちょっと使い古された役所感がしてたが、まぁ予算の限度ってことで。

 

 

 

伊藤左千夫さん。山武市HPより

 

先述の通り、伊藤左千夫に関する展示がメイン。

というより、伊藤左千夫さん以外に関する展示は無いと言ってよい。

 

山武市自体に関する資料は特にありません。

だから山武市が一体なにでなんなのか、私はさっぱり分からないのだ!

まぁ土器とか飾っても他の郷土資料館と大差なくて面白げに欠けるし、それならいっそ伊藤左千夫に全フリしてしまおうということかもしれない。

心意気や、良し。

 

 

 

置いてあったパンフレット。

伊藤左千夫家系図が書いてある。四人兄弟の四男ですね。

 

親にあたる人も4人いますね。

どういう家族事情だよ・・

 

 

パンフレットの下部に目を移すと、左千夫の子供は13人いた。

しかも養子とかじゃなくて、全員夫婦の子なのね。 

凄まじい人数であるが、生まれて数年で亡くなってしまった子も何人かいるようだ。

 

 

 

山武市のキャラクターらしいのだが、こいつがちょくちょく展示に混ざって貼られている。

だいたいは展示についてセリフを述べているが、なんの言葉もなくただ貼られていることもある。

 

 

セリフも見た目通りのゆるゆる系統である。

いちおうてんとう虫ってことで良いのだろうか。

 

このキャラ、「子供が4人で子だくさん家族だね~」って話しているのだが、左千夫の子供は4人どころか13人いるんだぞ!

そっちに触れてあげてクレメンス。

それとも子供13人はさすがにやらしすぎるから、見ないことにしたのかな?

 

(10歳から通っていた小学校)

 

伊藤左千夫は江戸末期の1864年、農家に生まれた。

小学校・私塾を経て、明治法律学校明治大学)に進んでいる。

高等教育を受けさせているところを見ると、親は富農のようである。

 

 だが目の病を患い、療養のため学校を退学して帰郷し、そのまま22歳まで地元。

本人としてはこの引きこもり的な時間に相当な悔しさを感じていたようで、22歳の時に家出して上京する。

この家出の時に両親に宛てた謝罪の手紙があって展示されていたのだが、A4用紙で4枚もあった。

ちょっとエクストリーム謝罪になってますね。

 

錦糸町駅ではなく千葉県名物マザー牧場です。Wikipediaより)

 

んで上京して何したかっていうと、牛乳屋さん。

いまの錦糸町駅前で、牛舎を建てて乳牛育成して搾乳して販売してたって。

そんなことができたのか、錦糸町駅前。

 

22歳で事業を始めて、軌道に乗ったのが30歳の時。

1日18時間労働してたとは本人の弁。

 

またこの時に宣伝チラシを書いているんだが、その文句がだいぶブッ飛んでいる。

 

磐梯山が噴火しそうですが、その噴火のような勢いで当社は誕生しました」

「牛乳クラブ(他事業者?)のような計画は、我々としては大変恥ずかしい」

「万が一、当社の牛乳の質が他社より劣っているとすれば、金額は一切いただきません」

 

メンチ切り過ぎてますが、大丈夫ですかね。

 

 

正岡子規さん)

 

この牛乳屋をやっている合間に和歌と茶湯について学んだ。

そして新聞『日本』に投稿するようになり、同誌の記者を務めていた正岡子規と論争を行ったりする。

 

だがやがて、その論争相手の思想にドはまりするようになり、「絶対的な人格の持ち主」として尊敬するようになった。

すさまじい掌返しである。



 

基本は詩歌の人なのだが、1905年に『野菊の墓』という小説を発表すると、これがヒット。

夏目漱石は「あんな小説なら何百篇よんだってよろしい」とまでpower pushしている。

 というわけで松田聖子主演で映画になりました。

 

 

 『野菊の如き君なりき』という一見パチモン?と疑いたくなるタイトルの映画もありますが、これは『野菊の墓』を脚色した別作品で、こちらも評価は高いようです。

 

 

 若き日のピンチから一転、文学者・事業家として活躍した伊藤左千夫ですが、49歳の時に事業が傾き始めると、次第に友人や弟子とも疎遠になり、50歳で病死してしまった。

 

というのが伊藤左千夫の一生なのだが、館内に置いてあるのは左千夫の所有物・関係者のプロフィールばかりで、左千夫自身については殆ど説明展示がありません。

事前に伊藤左千夫について学んできたうえで訪問せよ、というスタイルなのだろうか。

斬新ですなあ。

 

 

 

何かと思ったら、これエレベーターらしい。

 

 

 

あれが昇降するのか。

これも変わってますな。

 

 

館内おしまい。

伊藤左千夫の生家があるので、見学。

 

 

これが生家。大きな農家住宅である。

 

 

家出をする22歳まで、ここで過ごしていたそうな。

親子げんかによる家出では無いので、何回かは実家に帰ってきていただろう。

結婚後、親と一緒に写っている写真もあったし。

 

 

部屋の中は、関係者以外立ち入り禁止だそうです。

関係者の中に、入場料払った人は含まれないのですか、そうですか。

 

 

どうでもいいが、英語の説明板は、家の間取りや奥行きが何mあるってやたら細かく書いている。

日本語ではそういうの無かったけどね。

細かく書けって、ALTの先生に教育委員会がドヤされたのかしら。

 

 

家の裏は土蔵になっている。

 

 

扉しまっているので、入れませんけどね。

 

 

もう1棟あるのは、茶室。

江東区にあった自宅に左千夫が建築していたが、これを移築してきた。

 

 

中は入れませんけどね。知ってました。

写真は撮れる。

 

ここを訪れた正岡子規が「塵一つない」と賞した茶室であるが、中でカマドウマっぽいのが死んでたりしていたので、資料館さんサイドは左千夫を見習ってぜひ頑張って整備いただきたい。

 

 

www.shinchosha.co.jp

 

 

実際に読んでみた。

 

主人公とヒロインは思春期まっさかり。キャッキャウフフする幸せなシーンが続く。

デートの途中で主人公がヒロインの事を「野菊のような人だ」と(たしか)喩える。

 

そこで読者の大半は、この小説のタイトルを思い出すであろう。

野菊の“墓”である。

タイトルがもうネタバレだったのだ。

 

 

以上。

 

 

【交通手段】成東駅から徒歩15分

【入館料】130円

【混雑度】★(誰もいない)

【滞在時間】45分

【URL】歴史民俗資料館 施設案内 - 千葉県山武市公式ホームページ