神奈川Cスポ探索日記

Cスポット探索日記

観光地って言えるかどうか微妙なスポットを主に巡っています。市町村別カテゴリは最下段から。

大宮盆栽美術館

 

ここは大宮にある盆栽の美術館である。

 

 

 

盆栽と言えば渋いというか、ゲートボールも同じというか、要するに爺くさいイメージである(石直球)

それに反して綺麗な外観と、シックなロビーでまずは驚く。

 

 

 

いきなり盆栽。

季節の一鉢という、懐石料理みたいなお題で置いてある。

 

 

美術館は屋内展示スペースと屋外庭園に分かれている。

 

屋内では、盆栽素人さんのために盆栽の鑑賞の仕方や見どころ、用語の解説といったところ。

ちなみに撮影禁止エリアなので、↑の写真は公式HPから借りました。

 

 

 

 

というわけで以下は屋外庭園の写真を貼りつつ、美術館による盆栽話の受け売り。

 

 

 

まず盆栽の鑑賞方法だが、これは正面から見るのが当然基本である。

 

木はそれぞれ千差万別であるが、盆栽家たちは選んだ木の最もキマッてる角度を正面に持ってくる。

 

 

 

だから、こうやって斜めから見たり、上から覗いたりするのは、盆栽さんに失礼である。

 

 

 

各部分の話になると、最初に着目するのは根っこ。

 

 

 

地面を掴み、グッと立ち上がる姿で迫力を演出。

小さい盆栽ではあるが、近くで見れば大樹と変わらない力強さである。

 

 

 

枝はボサボサではなく、とはいえ切りすぎてスッキリしてもいけない。

各方向に伸びゆく感じや、葉がどれほど出来るかなども考え、バランスを取る。

 

 

樹齢100年を超えるなど古い木は、幹が枯れて白くなる。

この白さと、色とりどりの葉が良いコントラストになったりする。

 

 

 

驚きの白さ!(迫真)

樹齢100年~300年クラスがたくさんあって、それも驚きである。

 

ちなみに枯れた白い枝は「ジン」、幹の場合は「シャリ」と呼ぶ。

 

 

 

そして華々しい主役は葉。

樹種ごとに異なるし、また季節ごとに色も変わり、それぞれの楽しさをもたらしてくれる。

 

 

 

葉の色彩と言えば秋の紅葉を思うのが普通だが、冬の立ち枯れた木も違った味わいである。

なので盆栽はオールシーズン楽しめる、24時間365日営業のエンターテインメントであった(趣旨違い)

 

なお枯れ木は季節がら屋外庭園になかったので、これも公式HPから借りました。

許してください何もしませんが。

 

 

 

盆栽界のメジャーは、松と柏。

この2種以外の木は雑木扱い。潔い。

 

 

雑木の中には、スギなどもあります。

花粉症患者、落涙不可避。

 

このように真っすぐ生えている木が基本形ではあるが、、

 

 

 

自然界には曲がりくねって伸びる樹木もあるので、そのクネクネ感を演出しようという盆栽マンもいる。

枝に針金を巻き付けて伸びる方向を限定するという、小学生がヘチマの観察やるのと逆パターンのことやればよい。

 

 

 

1つの鉢に複数の苗木を植えて、森林チックさを演出する勢もいる。

寄せ植えという技である。

 

 

 

というわけで、育て方楽しみ方さまざまな盆栽だが、綺麗に保つのはやはり難しい。

枝や葉はかなり生え伸びるし、切るポイントを間違えると大変な絶望になりかねない。

 

あと土が古くなると空気が根まで行かなくなるから、土も入れ替えて、不要な根を切ってと、なかなか高難易度。

 

 

 

しかし上手くやれば鉢の中にMY大木が育ち、また広めの鉢にして石や砂を配置するなどプチ枯山水ごっこも出来る。

美術館さんサイド曰く「盆栽は小宇宙」であり、イッツアスモールワールドである(矛盾)。

それを野球ボールで壊されたら、磯野波平だって怒るわけである。

 

 

まぁ自分の世界を作るという意味では「シムシティ」や「どうぶつの森」と同じ趣旨であるので、盆栽は決して爺くさい趣味ではない(掌返し)

 

 

 

ところでなんで大宮に盆栽美術館があるのかというと、ここが盆栽の町だから。

 

もともと東京の千駄木に居た盆栽屋たちが、1920年代に大宮公園のあたりに移ってきた。

江戸っ子だった彼らだが、東京の都市化が進んで大気や水の状態が木によろしくなくなっていき、そこに関東大震災の被害を受けたのがきっかけ。

 

 

 

移住してきた盆栽屋たちは「ここを盆栽村とする」とし、組合を作った。

組合の加入要件が、①盆栽を10鉢以上持つこと。②家の門戸をひらいて他の人が鑑賞できるようにすること、など。

 

 

 

あれは盆栽と言うより、雑草に見えるなぁ

 

盆栽村の住民は文字通り盆栽ガチ勢であった。

すぐに枯れると不評であった蝦夷松をどうにかして使うため、わざわざ千島列島の国後島にまで足を運び、採取・研究して改良している。

そんなわけなので、盆栽村の名は全国の盆栽マン達に広まっていった。

 

 

 

これが蝦夷松。樹齢1000年であり、ケタ間違えてる疑惑すら浮かぶ。

 

 

1000歳なので根元に空洞すらできている。

 

盆栽村は戦前から外国人に人気があり、戦後の占領時代にもGHQ将校が見学にくるなど。

すると盆栽村は盆栽ガチ勢なだけでなく(そもそも)商人であるので、おもてなしスピリットが盛り上がったのか、東京五輪大阪万博では積極的に外国人観光客に売り込んでいった。

 

盆栽は「bonsai」として世界に広まり、ついに1989年には第1回世界盆栽大会を開催して30国ほど参加している。

どうすれば優勝できるんだろうか、相手の盆栽倒せばいいのか(反則)

 

 

 

庭園全景。

庭園の一部は撮影禁止なので(以下略)

 

盆栽村はこのように大立ち回りをしており、1940年には「盆栽町」が正式な町名になり、今でもこのあたりは「さいたま市北区盆栽町」である。

 

ただ美術館の住所は盆栽町ではなく、土呂町である。

ここまで盆栽尽くしなのに、どうしてこうなった。

 

ということでした。

 

 

 

 

庭園を歩き疲れたら、盆サイダーを飲みましょう(小波感)

 

以上。

 

 

【交通手段】土呂駅大宮公園駅から徒歩10分

【入館料】300円

【滞在時間】90分

【混雑度】★★★(一部屋に2~3人)

【URL】さいたま市大宮盆栽美術館