神奈川Cスポ探索日記

C級スポット探索日記

C級スポットを主に巡るブログです。C級スポットとは、「メジャーな観光地(A級スポット)・ちょっと変わった観光地(B級・珍スポ)ですらない、楽しめるかはその人次第の場所」という意味です。と言いつつ、普通の観光地にも行きます。地域別カテゴリは最下段から。

鎌倉市 川喜多映画記念館

 

川喜多映画記念館は、鎌倉市にある映画館兼記念館である。

 

 

 

 

記念されているのは、川喜多長政・かしこ夫妻。

外国映画を日本に紹介する輸入業者の先駆けであり、また日本映画を海外に広めたことでも有名な、国際的映画人である。

 

 

 

顔はめ看板。

 

夫の長政氏の経歴はなかなか激動である。

まず父親は陸軍に属していたが、中国に教官として赴任中、同じ日本の憲兵に襲撃されて銃殺されている。

長政氏5歳のときのこと。

 

機密漏洩をした容疑で憲兵が逮捕に行ったところを父親が抵抗したので銃殺、ということになっているが、はてさて。

 

 

 

しかし大変優秀な長政くんは都内の進学校を出た後、中国&ドイツ留学をし、さらにドイツの映画会社に勤務。

1928年(25歳)に帰国してから映画輸入会社を起業すると、培った海外経験を生かして良作な洋画をどんどん見出して、あっというまに国内最大の輸入業者になった。

この会社が、現在の東宝東和である。

 

 

 

 

第2次大戦中は陸軍の依頼で中国に渡り、日本軍支配地域における映画配給会社の経営に携わる。

軍としてはプロパガンダ映画を広めるためだったかもしれないが、長政殿は日中友好を志して、製作スタッフから日本人を締め出して中国人だけで固める異様采配を実行。

 

ただでさえ地元の中国人に敵視される中、日本軍にまで睨まれて、いつ死んでもおかしくないハードモードを自分でいくスタイルである。

 

 

(画像はイメージです)

 

 

まぁなんとか生き延びて終戦を迎えると、今度はGHQから「軍国主義に加担した」として公職追放

そんな長政氏に向けてエールを送ってくれたのが、大戦中に彼に助けられた中国人らであった。

そういう声が世界各地で起こったおかげか、1950年には公職追放を解かれ、映画界に復帰した。

 

 

 

本業の映画輸入屋さんに戻ったが、今度は日本映画を海外に売り込んだりした。

最たるものが、ヴェネチア映画祭への『羅生門』出展で、この作品は最高の金獅子賞を取っている。

 

 

 

なお映画人としては、妻の川喜多かしこの方が知名度は高い模様。

長政が経営する東和にタイピストとして入社したはずが、無名な洋画を長政に買い付けさせて、それが国内で大ヒットするという千里眼っぷりを披露。

以後は長政とともに世界各地で映画を開拓し続け、また映画財団等の文化事業にも深く携わった。

 

 

ちなみにこの夫婦の娘である和子も、映画製作や映画会社経営に携わるなど、家族そろって映画屋さんをしている。

 

以上、川喜多家の紹介おわり。

 

 

 

ようやくここから記念館そのものについてだが、内部は撮影禁止。

拾ってきた画像ですが許してくださいなんでも(以下略)

 

 

常設展的な要素としては、川喜多夫妻のエピソード紹介。

企画展的な要素の方が多くて、このときはひたすら昔の映画のポスターが貼ってあった。

 

 

 

館内には映画館もあって、和洋問わず古典的な名作をメインに上映している。

1本1000円。

 

 

 

そして記念館の奥に、なにか建物が見える。

 

 

 

これは川喜多邸の別邸で、海外からの来客を迎える場として使われていたという。

建物自体はかつて和辻哲郎が居宅として使用していたものを、川喜多夫妻が引き取って移築したらしい。

 

春と秋の年2回だけ公開される模様。

 

 

以上

 

 

【交通手段】鎌倉駅から徒歩15分

【入館料】200円

【滞在時間】30分

【混雑度】★★(他に2~3人)

【URL】

www.kamakura-kawakita.org