龍寶山 興全寺(とんがらし地蔵)
龍寶山 興全寺(りゅうほうざん こうぜんじ)は、寒川神社の隣にある曹洞宗の寺院である。
お隣の寒川神社とは関係が深く、この寺院の守護神が寒川神社の寒川大明神であり、また寒川神社神官の菩提寺がこの興全寺。
なんだか互いに持ち株会社みたいになっているが、これは神道と仏教が互いを取り込もうとしながら共存を図ってきたということで、一般的な現象であるらしい。
この寺の特徴は、「とんがらし地蔵」が居ることである。
看板からして辛そう。
地蔵の前にある灰をイボに付ければイボが治ると伝えられ、治った暁には唐辛子を数珠状にして地蔵に供えるんだと。
(写真は寒川町HPから)
こんな感じで、唐辛子をお供えする。
自分の年齢の数=唐辛子の数となるので、けっこうな量である。
しかし唐辛子大量に食べたら、なおさら痔になりそうな気がするが(アナルホット並感)
「そんなに唐辛子があるなら地蔵さん見つけるの簡単だろう」と思ってたら、なかなか見つからない。
ちなみに周りの仏像さんたちは赤い編み物を着ていた。
これも唐辛子ネタなんだろうか。
一番大きな地蔵さんがこの人だったから、たぶんとんがらし地蔵だと思う。
しろい抜け殻みたいなの持ってるけど、これ唐辛子の亡骸?
これもうわかんねえな。
寒川町周辺のイボ患者がみんな完治してしまったので、唐辛子を供えに来る人がいなくなってしまったのかもしれない。
あと特徴的なものとして、畜霊碑なるものがある。
このあたりの名産として「高座豚」という豚があるのだが、高座豚の祖とされる「ペンドレーバグルボーイ2世号」の墓となっている。
1934年にイギリスから輸入されると、1940年に死ぬまで600頭もの種付けをして、高座豚を多く作ったという。
たまげたなぁ(絶倫)。
これが墓。
高座豚はサツマイモや麦を飼料にするなどで良質な品種なのだが、手間暇かかる上に1頭から取れる肉の量が少なく、さらに病害に弱いため、より安価な外国品種に取って代わられてしまい、1970年代にほぼ絶滅してしまった。
そのあと1980年代に地元養豚家たちが高座豚を復活させるため、イギリスから豚を輸入してすったもんだのあげく、新生高座豚を誕生させたという。
というわけで、ペンドレーバグルボーイ2世号くんの子孫たちを食べることはもう叶わないようだ。
残念。
最後は、特に寺のHPでも言及のない二宮尊徳くん。
以上。
【交通手段】宮山駅から徒歩10分
【入場料】無料
【滞在時間】20分
【混雑度】★★(他に2~3人)
【URL】