藤澤浮世絵館
藤澤浮世絵館は、辻堂駅近くにある浮世絵専門美術館である。
ココテラスというビルの7Fにある。
このビルにはアトリエや書道教室、サッカー教室や塾など様々な学芸施設が入っている。
一方で藤沢市の下水道や建設部局など、思いっきり相反する部署も入居している(失礼)
エレベーター6Fで降りると、いきなり浮世絵館満載である。
奥の方が入り口。
入場は無料である。
しかし傘立て多すぎないか(困惑)
受付でパンフレットをもらい、中へ。
まずは浮世絵の画法についてお勉強。
頭髪の部分を彫ることが一番難しいらしい。
やはり髪はいつの時代も重要である。
ずらーっと浮世絵が並んでる。
やはり藤沢としては、東海道の宿場町であったことを全力で推したいのだろう。
この絵は「品川」である。
ところが帰ってきてから「東海道五十三次」について検索すると、同じ「品川」なのに全然違う絵が出てきた。
どういうこっちゃ。
どうも歌川広重は「東海道五十三次」を、30種類以上描いているらしい。
すぐ上に挙げたのは一番有名な「保永堂」シリーズであり、浮世絵館で展示しているのは「人物東海道」シリーズである。
「保永堂」シリーズなど有名どころはwikipediaにも載っているのだが、人物東海道はなかなかヒットしないので、私のつたない写真で勘弁してクレメンス。
これは「戸塚」である。
早くも富士山が登場しているが、静岡に入った時に富士山だらけにならないか心配である。
ご当地「藤沢」はこれ。
こんなに雪降るところだっけ?
「大磯」。
ここまで登場人物は徒歩の姿だったのに、ついに疲れたのか籠に乗っている。
「原」
「吉原」
「蒲原」
やっぱり静岡に入ったら、富士山だらけになってしまった。
戸塚で使わない方が良かったのでは。
ちなみに、歌川広重が東海道を歩いたことを題材に「五十三次」を描いたと思われていたのだが、実は歩いていない疑惑が浮上しているらしい。
詳しくはこちら
五十三次を見終わって、藤沢コーナーへ。
東海道の街並みは色んな浮世絵師が描いているので、藤沢が題材の絵も多くある。
これは渓斎英泉の「美人東海道」シリーズだが、もう街とかどうでも良いレベルで美人(古典)が全面に出ている。
なお渓斎英泉は歌川広重とともに「木曽街道六十九次」を描いているが、木曽街道と言いつつ実はほとんど中山道について描いていることは秘密である。
これは上方の中井芳瀧という浮世絵師の「五人男客気白浪」。
上方と江戸では顔の描き方や、刷りの濃さが違うらしい。
これもうわかんねえな。
あとは江の島&企画展である。
このときの企画展では、海外の画風の影響を受けた浮世絵特集だった。
時代的に欧州で印象派が流行っていた時なので、その影響を受けているらしい。
川瀬巴水という人の「相州七里ガ浜」である。
もっとごわごわした浮世絵チックなのが好きな人は、定方塊石の「江之島稚兒ヶ渕の富士」がおすすめである。
名前からしてごわごわしている。
そんな感じで、展示室はおしまい。
もとの部屋に戻ってきた。
大きな絵。
小田急の路線案内だった。
浮世絵すごろく。
250円だって。
浮世絵のできるまでのフローチャート。
説明してなかったが、浮世絵には直接筆で描いた「肉筆画」と、「木版画」がある。
肉筆画だと1枚しか作れないが、木版画であればたくさんコピーできるから、当時は木版画が主流である。
小学校の図工を思い出す感じ。
体験もできます。
なぞなぞコーナーもあった。
以上。
【交通手段】辻堂駅から徒歩5分
【滞在時間】30分
【混雑度】★★(他に2~3人)
【入館料】無料
【URL】