海老名温故館
海老名温故館は、海老名の郷土資料館である。
もとは1918年に建築された海老名村役場の旧庁舎である。
もっとも老朽化のため解体移築して2011年に復活させているので、当時の建物そのまんまではないようだ。
そして温故館自体は1921年から存在していたが、1982年からこの建物を使いだしたとのこと。
案外歴史あるんすね(こなみ)
いざ入場。
想像通りの郷土資料館的配置。
安定の、手厚い古代解説。
石器ごろごろ。
秋葉山古墳。
方墳から前方後円墳まで様々取り揃えており、古墳の進化が分かるので珍しいという。
サビまくっているが、埋まっていた鉄剣。
安定の土器たち。
温故館のメインデッシュは、国分寺跡である。
聖武天皇の命により大層な寺が建てられたらしく、ご立派なお堂や七重塔があったようだが、片っ端から地震や火災に襲われまくり、この荘厳なお姿は建築された8世紀~9世紀までしか続かなかった模様。
七重塔のてっぺんに刺さっていたという、金の延べ棒。
これ純金かぁ?(銅の周りに金箔ぬってある)
出土した瓦たち。
9世紀以後、国分寺は別のところに再建されたようだが、記録が全然残っていなくて詳細は分かってないらしい。
戦国時代に、いま国分寺が存在するところに移ったらしい、ということくらい。
瓦にもいろいろ名称あるんだね。
まぁ一時期だけではあるが壮大な伽藍が存在したということで、「海老名誇らしい」を後世に伝えるべく1921年に建てられたのが温故館なのである。
温故館というより懐古館な気が。
濃い緑の中心辺りが海老名である。
ちなみにさっきの瓦は三浦半島で製造したのを運んできたんだとか。
金の延べ棒を寺に飾っちゃうし、奈良~平安頃の海老名は結構強かったようである。
まぁ大山街道あったし、通商の拠点だったのかもしれない。
デカいがらがら引き戸が懐かしい。
反射しまくってて見え辛いが、温故館のむかしの看板。
むかし屋根の頭についてたもの。
国分寺跡の模型に隠れるように、海老名郷土カルタなるものがあった。
マニアックすぎて郷土史家しか分からないのでは。
上毛カルタを遥かに超える難易度である。
2階へ。
当時の生活道具コーナー。
郷土資料館の黄金パターンだな。
手で回す系の計算機。
1970年代ってこんなの使ってたの。
ミシンいろいろ
装飾に本気出し過ぎの羽子板。
相模原でも多かったが、肥料屋はそんなに儲かったんだろうか。
底まで入ってしまえば二度と出られないというハエ取り機。
ビン底には水がためられており、そこへ溺死させるという。
本当に出られないんだろうか。
炭を入れて使っていたというアイロン。
煙やばそう。
提灯。
展示品に触るな系の張り紙は特になかったんだけれど、これだけ猛烈に主張していた。
海老名というか、神奈川県にコメどころがあったということが驚き。
ならもうちょい美味しいお酒作ってくれませんかねえ(涙)
2階おしまい
案外しらない道具もあったのであった。
なお外にある公園が、模型が示していた相模国分寺の跡まんまである。
遊んでいる子供たちは別にして、やたら学生や大人っぽい人間がいたのだが、ポケモンでも出るのだろうか。
そういえばビナウォークによくわかんない五重塔みたいなのがあったけど、あれってこの遺跡の七重塔を指してたんだな。
以上。
【交通手段】海老名駅から徒歩10分
【入館料】無料
【滞在時間】40分
【混雑度】★★(他に2~3人)
【URL】