海上保安資料館 横浜館
赤レンガ倉庫やワールドポーターズなどサレオツでお馴染み、みなとみらいの新港地区に似合わない無骨な倉庫が、海上保安庁の資料館である。
2004年に開館したようだが、建物自体はもっと古い気がする。
2001年に鹿児島南西沖で発生した工作船事件について展示している。
工作船事件のあらましを雑に書くと以下の通り
1.海上で不審船が発見され、海保の巡視船と航空機が追尾
2.停船命令に従わないので威嚇射撃を行うが、止まらない不審船。
3.挟み撃ちにしようとしたところ、不審船からなんとロケットランチャー
4.銃撃戦の末、不審船は自爆。海保が救助用浮き輪を投げたにもかかわらず、乗組員は拒否して溺死。全員死亡したと思われる。
5.死体鑑定の結果、乗組員は朝鮮人。というわけで犯人は北朝鮮。
で、その不審船がこれ。
でかすぎて写真に収まらない。
船は中国との経済水域付近に沈没したため、中国と北朝鮮に配慮する(!?)声もあったようだが、時の小泉政権は引き揚げを決定。
その際に協力金として、中国政府に1億5千万円ほど支払われたとか。
海保が行った威嚇射撃の跡。
あくまで威嚇なので、人がいない部分を狙う紳士っぷり。
上映されているビデオでは、まさに銃撃を行う様子が見られる。
ただTVすごい小さいんだよなぁ。
船から見つかった遺品の数々。
大量の銃のほかミサイルまで搭載しており、しかも海保の装備より高性能であるらしく、防弾チョッキや巡視船の外殻ぶちぬくレベルらしい。
電子機器も多く、いろいろ陸上へ発信したり、他の通信を傍受していたんだろうか
自爆したので、船内スカスカ。
船の反対側の図。
工作船の役割は、日本国内の暴力団への覚せい剤密輸であったようで、これより以前の密輸事件で使われていたことが発覚した。
遺留品である通信機器のメモリから、暴力団関係者との繋がりが浮上したとのこと。
船を上から見た図。
あのレールっぽいのにミサイル載せるらしい。
ほんと、一介の漁船じゃないな。
自爆したからボッロボロ
あと船内からは、北朝鮮人民がみんな付けていると言われる金日成バッチとか、製造元が平壌のお菓子も見つかった。
ここまでくると、むしろあからさまな気がするが。
不穏な展示物だらけなので、ゴール地点は海保グッズで穏やかに。
というわけで、みなとみらいの平和ボケした土日に危機感と防衛意識を叩き込む、異色の施設なのでした。
なお工作船事件の詳細は ↓ から。
以上
【交通手段】馬車道駅から徒歩8分
【入場料】無料
【滞在時間】20分
【土日の混雑度】★★★★(たくさん)
【URL】海上保安資料館横浜館-Japan Coast Guard Museum YOKOHAMA-